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映画『貞子DX』評価&ネタバレあり感想 酷すぎて逆に貞子がかわいそう 


■作品紹介


公開日/2022年10月28日

上映時間/99分(1時間39分)

監督/木村ひさし

制作国/日本

■あらすじ

呪いのビデオを見た者が24時間後に死亡する事件が全国各地で続発。IQ200の天才大学院生・一条文華は、テレビ番組で共演した人気霊媒師・Kenshinから事件の解明を挑まれる。呪いがSNSで拡散すれば人類は滅亡すると主張するKenshinに対し、文華は呪いなどあり得ないと断言。そんな彼女のもとに、興味本位でビデオを見てしまった妹・双葉から助けを求める電話が入る。「すべては科学的に説明可能」と考える文華は、自称占い師の前田王司や謎の協力者・感電ロイドとともに、貞子の呪いの謎を解き明かすべく奔走する。

引用元:貞子DX : 作品情報 - 映画.com

■予告

■ネタバレあり感想

『貞子DX』

『リング』などでお馴染みの呪いのビデオを再生するとテレビから長い黒髪の女性の幽霊が出てくることで有名な日本を代表するホラーキャラクターの貞子の最新作


単刀直入に言うと貞子シリーズを全部見てきたわけじゃないけど、俺の中では貞子作品の中では一番クソだし、なにより2022年内の映画の中でも一番クソだったし久々に途中で帰りたくなった作品でもありました


今年の邦画はいい作品もあったけど、同時に酷い作品も久々に多い年でその中でもダントツでクソで気持ち悪くてため息を何回ついたかわからないレベルでしたね。今から何がいけなかったのか話していきます


貞子という呪いをIQ200の女子大生が科学的に解決するというそのコンセプト自体は素晴らしいと思ったし、その非科学的なことに天才女子大生とナルシスト占い師そして引きこもりの情報屋が挑むのもアニメのような感じはしてほんっっっとうにコンセプト自体は素晴らしいんです。面白くできそうだったんですよ


けど面白くない。
キャラを引き立たせるところか、キャラクターをムカつかせることに重きをおいてんじゃないかってくらい全てのキャラクターを好きになれません。うちのブログでは毎回言ってますが応援したくなるキャラクターがいないと映画の世界の緊張感などを共感しづらいし、応援したくなるキャラクターがいないとこのキャラは死なないでほしいと感情は湧き上がらないです


つまりどのキャラクターも全員ではないけれどムカつくし、イライラするし、ヘドが出るから死のうが生きようが呪われようがなんにも感情は湧かないです


IQ200の女子大生の主人公はムカつきはしませんし小芝風花の可愛さで保ってはいましたが、彼女の天才ぶりを披露するシーンがなんか地味というか天才というより雑学が得意な女子大生くらいのレベルなんですよ。
IQがどこまでのものかそこは把握はしてないんですが、けど数学的な部分やパズル要素が得意なイメージで見に行ったから、ただただ許容範囲の雑学を覚えているくらい。母親が行った場所を答えるシーンも犬の毛を見せていなかったりするからさ、アレは正直視聴者からしたらなんでもありの答えになるやん。伏線も何もない状態で答えられても凄いとは感じんよ


それに解決方法を導くのも、まるで今までの貞子シリーズを小難しく解説してるようで実はただ貞子の特徴を解説してるだけだし、24時間以内に死ななかった理由に関しても途中から「24時間以内にビデオを見たから」という理由はなんとなく分かってくるから、彼女たちが難しく考えて難問だなと見せてはいるがこっちから見たらただ単にバカみたいに遠回りしてるだけなんだよな。結果やっぱり「24時間以内に観る」というね。何がIQ200だよ


胸の中央にリボンがある変な服装をしたナルシスト占い師を演じた川村壱馬のキャラは一番ムカつきました。
出会った女の子を下の名前で〇〇ちゃんと呼んだり、自分が助けてあげるよとか言いながらスマホでカメラを回してるだけだったり、なにより主人公も言ってますがいちいち名言言ったりするからムカつく要素しかないです。


なによりムカつくのは何もしないからいてもいなくても然程問題はないんです。なにもしないのにムカつくことを散りばめて、挙げ句の果てには喫茶店だけで10回くらいは叫んだり驚いてたりしてしつこいことばかりするんですよね。正直これはいい加減にしてくれよと思ったし、川村君本人もこれは流石にやっててどう思ったのか正直な話を聞いてみたい


そんでなんか悲しかったりシリアスになるとさっきの善逸並みの叫びはどこへ言ったのやら、エグい暗いトーンになったりして。何かやってたかと言われたら賽銭箱にテレビや機材を持っていっただけなんですよね。ビデオテープ探すシーンも彼が見つけるかと思ったら、ガスマスク男が持ってるオチだし。なんか人んちに土足で踏み込んで散らかしに散らかして帰られた気分で、本当にただただ嫌いなキャラでした
 






もっと細かい部分を言うならモブキャラがモブキャラなのにキャラクターが濃すぎるということ。別に池内博之八木優希は良いし、確かにお母さんのキャラクターもムカつくにはムカついたけど、それ以外のモブキャラですよね。周りが悪目立ちすぎて視界が五月蠅かったです


例えばさっきの喫茶店のシーンなんかもおじいちゃんの店長が「大丈夫ですか?」くらいでいいのに色々喋ったり笑わせようと変な行動したり、その従業員の人も一体いつの時代のメイド喫茶だよレベルの今の時代に合わないメイド服を太ってる女性が着てて正直制作陣が「これやったら面白いよね」感覚でやるのよ。しかも笑いが古臭い


あとはテレビ局のシーンもモブではないけどMステや昨今のテレビドラマなどのパロディポスターが壁に沢山貼られてて会話よりそっちが気になるしパロディま面白くないし、一番よくわからないのはフワちゃんの偽物が出てきたこと


アレはフワちゃんだと思ったらフワちゃんじゃないんかーいって笑いなのかな?だとしたら本当にセンスないし、やる必要はないし、俺はフワちゃんにあったことないから分からないけどたぶんフワちゃん本人に呼びかけたら「え!貞子の映画に出れるの?」とか飛びつきそうなんだけどなぁ…


あとは「返信キボンヌ」とか言う気持ち悪いおっさん中心の主人公信者がいたり、無駄にキレやすい秘書や無駄に叫ぶ巫女がいたり変なキャラクターたちで笑いを作ろうとしてましたね。笑わせるのはわかるんだけどそいつらがいたせいで、緊張感が待ったくないんですよね


確かに笑いをプラスしたホラーはあるし、それをやりたいのは分かるけど、呪いや制限時間付きで死が迫るような映画だとその空気感は悪い意味で壊れるから、「あれ?こいつら24時間後に死ぬのにだいぶ余裕だな」って緊張感はなくなるし、笑いに走った割には吹っ切れてないから面白くないんですよ。笑いのセンスも一発屋芸人を集めたようなオーバーリアクションなやつしかないし


あとは監督や脚本が純粋に勉強不足だなとも感じて、怖いシーンや驚くシーンはデカい音だせば怖がるだろうって感じでデカい音出すし、そのビックリする対象もゆるキャラでしかも2回で、貞子みたいなやつがいるーと思ったら白服ロン毛の普通の人とかね。せっかくマネキンもあるからマネキンとかでも怖がらせることできるし、あと貞子が出るシーンが広い場所ばかりで狭くて逃げにくい場所から現れる緊迫感もない


それにSNSというかTwitterで死体の画像や死ぬ直前の動画が普通に出回ってたり、ニュースキャスターの言葉使いも普通の友人に喋ってる日本語使いだったり、現場の中継も立ち退きさせないでスマホで現場を撮影しようとする一般市民が沢山いたり、生放送のはずなのにテレビは収録したような字幕が流れてたり、ある意味やりたい放題だなと


貞子自体はリアリティはないキャラクターなのは勿論当然なんだけど、あれは普通の世界に異端が出てくるから怖いのであって、リアリティない異端すぎる世界観で貞子が呪い殺そうとしても怖くはないしリアリティなさすぎだろの方が勝っちゃって逆に貞子がかわいそう


映画全体もなんだか色んな人が貞子の格好してたり(ここも笑わせに来てる感じが嫌だった)、貞子使わなくてもいいんじゃねーかってくらい貞子はあまり登場せず、ただただ皆がバカみたいに貞子貞子言ってて、実はこうやって遊ばれたりしてる意味で呪われてるの貞子の方なんじゃね?と思ったりはしましたね


まとめるなら怖くはないです。途中から帰りたくなるレベルで酷かったです。『それがいる森』も同様に帰りたかったけど、まだ救いの余地はあったし、そういうファンなら楽しめる部分はあったが、この映画は救済余地ないです。残念ながら。どんな方程式を使っても無理です。救いようがないです


■評価

最終評価は・・・




●●●●●|●●●●●


10点中0点です。



とりあえず今年一番ひどい映画だし、二度と見たくないホラー映画でした。ただただ時間を無駄にするだけなので見ないことをオススメします





はい、そんな感じで!

それでは!