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映画『ピノキオ(2022)』評価&ネタバレあり感想。サービスがついに商売になる


◼️作品紹介


公開日/2022年9月8日

上映時間/105分(1時間45分)

監督/ロバート・ゼメキス

製作国/アメリ

◼️あらすじ

風変りなおじいさんのゼペットは、ひとり孤独に暮らしていた。ある晩、ゼペットが作った木彫りの人形ピノキオに、妖精ブルー・フェアリーが魔法をかけたことで命が宿る。本物の人間の子どもになりたいと願うピノキオは、コオロギのジミニー・クリケットに導かれながら成長していくが、純真無垢であるがゆえに、さまざまな誘惑や試練に直面する。そんなピノキオが、ゼペットの子どもになりたいという願いをかなえるため、困難が待ち受ける冒険の旅に出る。

引用元:ピノキオ : 作品情報 - 映画.com

◼️ネタバレあり感想



ピノキオ』(原題:Pinocchio)


ロバート・ゼメキス監督作品『ピノキオ』はカルロ・コッローディ原作の『ピノッキオの冒険』をディズニーがアニメ映画にした1940年の『ピノキオ』を実写映画化した作品。去年公開された『ほんとうのピノッキオ』とは勿論全く違います


アニメ版の『ピノキオ』に関しては特に思い入れはないけど、ディズニーランドのアトラクションに乗るくらいは好きだし、映画も映画で子供が楽しめて子供に対して色々教えてくれるような作品だとは感じています


実際実写版もそんな感じで子供向けに作られている感じだったし、アニメ版同様に「悪いことはしてはいけない」「嘘をついてはいけない」「優しい心を持つこと」という分かりやすい教訓を教えてくれる作品ではありました。


だからある程度ストーリーや演出が子供向けだからなのか大人の自分が見るとツッコミたい部分が何度かあったから、それを許せるか許せないかで映画の良し悪しが変わるのかなとは思います。
ただそれ以外の部分でもツッコミ部分はあるにはありますが


良い点から話すと自分は日本語吹替版で観ましたが、吹替の演技は素晴らしかったと思います。ピノキオ役の子役がアニメ版よりかなり生き生きしていて可愛らしかったし、山本耕史のジミニーの演技も素晴らしくて雰囲気や声質もそうなんですが中尾隆聖さんのような優しさとエロさと余裕さを持った声をしていたのは驚きましたね


ピノキオのデザインは実写に関しては不安はあったけど、思ったより可愛らしくて良かったです。ちょうどアニメと実写の中間って感じで変にリアルすぎないところとか、目が塗料で描いているから目の動きがアニメみたいでも違和感なかったです


結構人形としての性能をしっかり描いて、それを生かしながらストーリーが進むというのも面白かったです。首から下は動かないで360度首を回したりとか、人にはできない早い足捌きで火を起こしたり、足を回転させて船のエンジン変わりになったりそこら辺のアイデアは流石監督だなとは思いました


プレジャー・アイランドのデザインが不気味なようでありながら子供達が好きそうな遊園地のデザインに進化してたのも良かったです。アニメ版よりもかなり煌びやかになっていたり、見やすかったし、アニメ版でやれなかったことをやれていたなという感じはしました


時計破壊するアトラクションのシーンはなぜ時計とは思ったけど、たぶん大人になりたくなかったり子供のままでいたい子供達が成長という時間を止めるメタファーになっていたか、クリケットおじさんの大好きな時計が壊される寂しさをピノキオと共に感情移入できるシーンなのかなとは感じました。







不満点をあげるなら、序盤がまずきつかったです。
きつかったというのは言い過ぎかもしれませんがようはかなり長く感じたし、色々と見ていても「ここはなんでそうなったんだ」という部分はかなりあります


ゼベットおじさんの家から始まりピノキオが学校へ行くまで薄暗い部屋の中のシーンが続きます。一応これが30分くらい続いて、さらにゼベットおじさんがなぜピノキオを作るのかとかピノキオの名前の由来とか一応演じてはいるけれど、かなり説明セリフが続く独り言を見せられます。


部屋の内装見る限りは他のディズニー実写版と比べたら費用は安いだろうけど見た感じ低予算ではないからたぶん俳優のスケジュールの都合かもしれないけれど、説明セリフのエレクトリカルパレードが流れて薄暗い部屋の何も動かないシーンを30分見続けるのはかなりしんどいです


その劇中の多くの鳩時計が動くシーンもかなり説明的に解説するし、鳩時計のシーンも違和感ありました。というのも、鳩時計が沢山ある中でいろんなディズニーキャラクターやピクサー作品の鳩時計を見せられてディズニーファンの自分もかなり困惑しました


見た人なら分かりますがあの鳩時計は鳩はほぼ出ずにディズニーやピクサーのキャラクターが沢山出ますが、冷静に考えれば何故そのタイミングで出してそんなサービスをするのかよくわからないままなんですよ。


サービスって例えばスーパーのある時間帯で半額になったりとか、何時限定で何%オフになったりはするじゃないですか。あれをもし24時間したらそれはサービスになるかと言われたそれはサービスではなくて商売になります。今回のもそうでチラッと見せるくらいなら良いし、他の作品とかもちょっとしたシーンにちょっとしたキャラが出るから面白いのであって、あんなに堂々とディズニーやピクサーのキャラが出されたら、ただのディズニーのサービス精神ではなく商売精神だなと見てしまってかなり冷めます


一応CGについても褒めましたが正直褒めた部分以外はかなり違和感ありました。猫や金魚のCGはアニメに近づけようとしたのか、かなり不気味だったし特に猫の動きに関してディズニーアニメーションのような動きをしていて、よくよく考えたらその力を果たして実写に使う必要があったのかなと考えたり、リアリティを優先にした実写にアニメーションのような動きをする猫はかなり違和感あるし酷い話不気味にも感じました


だから『ピノキオ』のアニメーションの良かった部分が実写でしっかり再現するあまり違和感感じる部分は多々ありました。その実写化しようとする意気込みは称賛はしたんですが


例えばキツネのファウル(実写でもイケメン)と猫のギデオンが普通に町中を二足歩行で歩いてるのは違和感ありましたね。特にその前に四足歩行のフィガロを見てから二足歩行のギデオンを見るとかなり違和感は覚えたし、この二人がなんでこんな堂々と町中歩けるのかなとファンタジーはあれど、なんか色々違和感は覚えました


それに監督との解釈違いなのかアニメ版のブレジャー・アイランドの黒い影も化け物としての扱いだったり、クジラも触手がついてたりと怖がらせたいけど違う方向に行き過ぎて逆に怖くはないみたいな感じはしました


ブレジャー・アイランドの黒い影はまだ化け物だろうというのはわかるけど、個人的には普通の人間ではあるけれど闇商売をする大人で子供目線から見ると化け物じみた黒い影に見えるという解釈はあるし、クジラに関しては確かに実写は実写でいいけどアニメの純粋な巨大なクジラに飲み込まれる恐怖が失われてたなとは感じました。『となりのトトロ』の歯のついたヤギも仮に実写にしたら角とか生やすのか?とも違うように、あのクジラもクジラであれだからこそ怖いのに変につけさすなら馬鹿馬鹿しくなってたなとも感じましたね


CGの話に戻すならブルーフェアリーのシーンもかなり酷いです。黒人女優の演技は別に悪くはなかったんだけど、女優になんか色々付け足したような装飾物ばかりが散りばめられたり、歌うたいながら去ってゆくときも、この去り際のCGがあまりにも酷くて笑わせに来てるのかなとも思いました。低価格のB級コメディ映画を見てる気分でしたね


あと意外とミュージカルシーンが多いこの映画ですが、ミュージカルなのにかなり暗いシーンばかりでしたね。トレジャーアイランドに向かうぞってミュージカルシーンも明るめの曲なのに映像が暗くてそこも違和感はありました


あとあまり教育云々の話は映画のレビューでしたくはないんですが、この映画を観て教育に良いかはちょっと疑問だし子供が見たときどう思うのかなとは感じました


例えばアニメ版だとファウルの言葉巧みの誘惑で学校よりもファウルのもとへいくピノキオですが、実写だとそのシーンはあるけど学校へ行っても追い出されたから行く道がなくてファウルの元へ行くみたいな感じになってたし、有名な嘘をつくと鼻が伸びるシーンも籠から脱出するため壁にかかってある鍵を取るためにわざと嘘をついたりするシーンがあります


これにどう思うかはわからないけど、ピノキオそのもののメッセージを壊してるようにも感じたし、なんなら俺はネタバレはしないけど、あのラストはかなり嫌いです。アニメ版の良かった部分が実写でめちゃくちゃにされたという映画は多々ありますが、本作もそのひとつ………


とも言い切れなきて、普通に楽しめる部分もありから、休みの日に家族で見る分にはちょうどいいのかなとは感じました


■評価



最終評価は…




😀😀😀😀😀😀|●●●●●


10点中5点です。



かなりレビューが遅れまして申し訳ございません。仕事がバタバタしていて書きたくても書けずじまいで(9割これのせい)、あと携帯のタッチパネルが壊れたので機種変してそこから機械オンチながらなんとかデーターを移行して遅くなりました。


たぶん更新頻度は相変わらずですが、レビューしたいときにレビューしますので今後もお願いします






はい、そんな感じで!

それでは!