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映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』評価&ネタバレあり感想


◼️作品紹介


公開日/2022年5月20日

上映時間/125分(2時間05分)

監督/曽利文彦

製作国/日本

◼️予告


◼️あらすじ

亡き母に会いたい一心で錬金術最大の禁忌である人体錬成に挑んで失敗し、失った体を取り戻すため旅を続ける兄弟エドとアル。彼らが訪れた中央(セントラル)では、国家錬金術師ばかりを狙った殺人事件が相次いでいた。犯人は正体不明で、額に十字傷を持つことから「傷の男(スカー)」と呼ばれている。エドとアルも命を狙われ応戦するが、圧倒的な強さを誇るスカーに機械鎧オートメイル)を破壊され、絶体絶命に追い込まれてしまう。

引用元:鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー : 作品情報 - 映画.com

◼️ネタバレあり感想

鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』


連載20周年を迎えた『鋼の錬金術師』の実写映画化第二弾。第二弾だけど完結編と唸って2部作で同時上映するらしいです。なんかやりますよと発表されたのが今年に入ってからで公開が5月6月だったからあまりにも急だなというのは覚えてます


前作の実写版は鑑賞済みで嫌いな作品です。興行的には成功はしたけど作品は最悪だったし、世間の評価もいまいちだったり、Yahooレビューの一部が偽装のレビューだったりと黒歴史満載の作品だったのになんで続編作れたんだろうと思ったらどうやら『鋼の錬金術師』の20周年の記念作品らしいですね。始まる時にそのロゴが出てきます


ただファンからしたら酷かった作品の続編よりも、なんか展示会やら後日談のストーリーやったり、また新たにアニメーションのクオリティを上げて最終回部分を映画化した方がファンは喜びそうなんだけどね


とりあえず本作に関して言うなら「まぁこんなもんだろう」というのと「なにも成長してないな」くらいでした。
演技も酷いし、CGに関しても酷いし、ストーリーも酷いし、バトルに関してはターン制にはなってなかったけどアクションは酷いし、酷いことは分かってはいたからそこまでダメージは少ないけれどやはり酷いです


けどCGに関しては一番酷かったかもしれないです。特にまだ前作の方がマシだなと思えるレベルで、全てグリーンバックの元で撮影されている感じが丸見えですべての物が偽物感が高かったです


建物や風景や物などもCG臭丸出しなんですが、たまに物理的にあり得ないだろと思える部分もあってフィクション作品なのは分かるけどリアリティーがないです。


例えば線路を錬金術で上げて爆発しそうな汽車の爆破を防いだり、戦いの中で建物が壊れるんですがあの壊れ方でそんな崩壊の仕方するかなと思ったり、絶対瓦礫に埋められてもおかしくないのに皆無事で良い感じに瓦礫が周りに集まって中央だけ「ここで戦いますよ」と言わんばかりのフィールドが出来てたり。てか錬金術で線路を持ち上げるってなんだよ。魔法となにかと間違えてるだろ


まだ町並みや風景がCGだらけとしても、たまに「これCGじゃなきゃいけなかったのかな?」部分はあります。
それが水です。
水を使うのも予算は使うだろうし、普通に水を使うのとCG使うのとではどっちが予算高くなってしまうかは分かりません


分かりませんがこの水の描写が一番偽物感が強くて貯水槽から水が漏れだしたときの水の描写はクソだったし、雨が降ってるシーンも雨や水溜まりがCGで雨の中のシーンなのに全く濡れてないし雫が体に垂れてもずっとそのままキープしてて雫そのものがリポビタンD飲んでるんじゃないかってくらい頑張ってた


だから常に映像に不気味な感じが現れていたし、俳優を濡らせないようにする為か、衣装を汚さないようにする為なのか、どちらにせよ変な考慮が作品全体に現れてて作品を楽しみたいのに大人の事情が気になって世界観に没入はできませんでした







ストーリー事態は前作よりかはまだ良かった方だとは思いましたがなんか投げやり感はありましたね。
原作に関してはもううろ覚えな部分があるからしっかり覚えてるとは言い切れないけど、かなり総集編のような感じで良い言い方をすればスピードよくこなしていく


例えば本作実写版初登場となるキングブラットレイはかなり早くホムンクルスだと分かってしまいます。作品が2作品だから早めに分からせないといけないんだけど「まさかあの人が敵側?!」という衝撃はなかったです


また「まさかあの人?!」というまさかのこの人という衝撃にくるレベルのようなキャラクター像は生かされてなかったです。どれくらい偉い人で、どれくらい権力があり、どれくらいの強さなのかというのはアニメ版や原作を知ってはいても実写版だけ見ると分かりにくいし、その地位に行こうとしてるマスタングの目標もなんか見えづらいです


実写版のキングブラットレイの描写は偉い人なのに普通の電車に乗ってて、妻子(偽)持ちで、異国の人が自分の国で暴れてるから抹殺しようとしてるくらいしか描写がないからカリスマ性もあまり感じられずただのサイコ野郎にしか見えないんです。舘ひろしの演技は悪くはなかったんだけどアクションが重すぎて、キングブラットレイの人知を越えた強さという部分もあまり感じられなかったです


その他にもウィンリィの家族の描写やスカーの描写もあの2時間だけでは正直共感はしにくいし、伝え方も下手くそだった。イシュヴァール殲滅戦を冒頭に持ってくればまだ話の流れは自然だったし、スカーがなぜ錬金術師に復讐を抱くのかとかウィンリィの描写も分かりやすかったかもしれない。てか知らないオッサンとスカーの戦いで何にドキドキしろと言うんだ


それからアクションも酷かった。先に言ったターン制じゃなくなってたし、武術のアクションも取り入れていたりとそこは良くなってたけど、スタントマンの顔を撮すないようにしてるのか結構カメラが近よりすぎて何してるのか分かりづらい


あと皆基本アクションが固かったし、新田真剣佑るろ剣のアクションが好きだから今回期待はしてたけどなんか見ごたえあるようなアクションはしてこなかったのは残念でした。
錬金術を取り入れたアクションに関してはもう前作で見たやつをそのまま使ってた感じで本作でなんか新しいものがで出てくる訳もなくこれも見ごたえはなかったです


そもそもの話が映画全体が多少はストーリーの並びや改編はあれど、ただ原作と同じストーリー同じ描写、同じ風景を撮してるだけの「ただの再現映像」になっているだけだから全然見ごたえもないし、映画を見ている気分にならなかったんですよ。ただ鋼の錬金術師を使って自分のクソなCG技術を披露している監督の自慰作品とも感じ取れてしまう


ただ原作を流れ通りに再現するのは誰でも出きるんですよ。『るろうに剣心』みたいに実写で再現ではなくリアルな世界に浸透させて実際にいるんじゃないかと思わせたり、実写版『銀魂』のような良くも悪くも福田雄一の個性を存分に発揮しながらも作品の良さもちゃんと表していたりとか


勿論原作通りな作品もあるけど、ただひとつ衣装が違ったり、カメラの映像や撮し方でまた違った作品になったり、実写化するにしてもその監督の個性や良さを発揮しても全然良いと思うし、それをこの作品でも表して良かったかもしれない


俺が観てて感じたのはもうなん百本の作品を観て、色んなアニメや漫画の実写化には出くわしたけど、
ここまで無意味な実写化は初めてかもしれない。2作目でこれに気づくのは遅いかもだけど


監督の個性も良さも出さないまま、ただ実写で原作通りの絵や台詞を出していく。だから演技も台詞も予定調和な雰囲気があったし、見ごたえはないし、実写化だからこそ伝えられる部分や映画の面白さや良さも何もないです。


オオカミ少女と黒王子』のようなキラキラ少女漫画とは違う雰囲気を醸し出したり、
ぐらんぶる』のようなもうバカ丸出しでダンスもあったりするハチャメチャ感を盛り込んだり、
もっと言うなら『進撃の巨人』のようなもう違う世界じゃないかってくらいぶっ壊れた要素を詰め込んだ感じでも良いくらいもっと色々とやっても良かったかもしれない。
現にシャオメイをリアルな子パンダにも出来たはずなのに、まんまシャオメイのビジュアルでCGにしたのが良い証拠なんですよ


そう全てを捉えるとこの状態であの最終回をやるのか。知ってる身からするとこの出来ではあまり期待は出来ないんですよね…。まぁ観ますけど


◼️評価

最終評価は…






😀●●●●|●●●●●

1/10です。



酷い作品ではあるけど前作よりはマシかもしれないです。ただ何も記憶に残らない作品です。本当にただ20周年をいわうだけの作品で、それくらいしか実写化した意味がないくらい別にやらなくても良かったような作品でした





はい、そんな感じで!

それでは!