◼️予告
◼️あらすじ
マルチバースの扉を開いたことで変わりつつある世界を元に戻すため、アベンジャーズ屈指の強大な力を誇るスカーレット・ウィッチに助けを求めるストレンジ。しかし、もはや彼らの力だけではどうすることもできない恐るべき脅威が人類に迫っていた。その脅威の存在は、ドクター・ストレンジと全く同じ姿をした、もう一人の自分だった。
◼️ネタバレあり感想
『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』(原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)
映画全体のネタバレを含みます。
レビューを見る際は映画観賞後の閲覧をオススメします
MCUのドクター・ストレンジシリーズの2作目になる作品。『スパイダーマン ノーウェイホーム』でマルチバースの鍵が開き、本作で本格的にマルチバースの扉が開かれます。
一応MCUは全作見てるから勿論ドクターストレンジの1作目は鑑賞済みです。1作目に関してはキャラクターそのものは好きだし映像も良かったけど好きではない作品でした。
本作の感想を一言で言うならかなり好きな作品でした。マルチバースの扉が開かれるから何かしらサプライズだらけになりそうな感じを予想してましたが、確かにサプライズはあるもののサプライズありきの作品じゃなくひとつの作品の力で面白さを伝えた作品に思えます
もうネタバレを話すと本作はインヒューマンズのブラックボルト、ファンタスティック・フォーのリード・リチャーズ、『ホワット・イフ』のキャプテン・カーター、そしてX-MEMからプロフェッサーXなどがある世界の次元でイルミナティというチームを結成しています
正直言うなら彼らは説明係と敵キャラを倒そうとしてやられる立場になるため正直言うならサプライズレベルの驚きは最初だけです。ただ変に彼を大きく立てないようにすることで映画のバランス的にはちょうど良い立ち位置なのかもしれません
一応X-MEMを見てる身としてはプロフェッサーXの俳優がパトリック・スチュワートだったのは嬉しいし、プロフェッサーXが能力を使いスカーレット・ウィッチの心に入り込んでワンダを助けようとしていたのは一瞬ではありますが感動しました
他のキャラに関してはMCUの実写版では初めて出てきた奴らばかりだからそこまでの強さは分からないし、敵に対しても「そこまで驚異ではない」と言いながらボロボロにやられるかませ犬っぷりを発言してて、なんか映画としてはそこまで必要性はないんだけど逆になんか面白かったです。ホラー映画で淡々と殺されていくモブキャラみたいな感じで
本編に話しを戻すと本作のドクター・ストレンジはSNSとかでも話題にはなりましたが、サム・ライミ節がかなり印象強い作品でしたね。特に『死霊のはらわた』シリーズが好きな人には面白いと感じるし、逆にファンタビみたいな魔法物と思ってたらホラーだったという部分では驚くでしょう
個人的にはドクターストレンジはこれくらいがちょうど良いし求めてたものではありました。ガッツリシリアスなダーク物かなとは思ってたんですが、思ってた以上にホラーなんだけど見やすかったし楽しいし、映像や映像の世界観も中二病感全開の世界観は惚れ惚れしたし、魔術に関しても前作よりやりたいことがより出来るようになっていたから見ていて楽しかった。とにかく楽しい映画なんですよね
とにかく映像面だけでもかなり楽しめる作品でマルチバースのニューヨークの建物の変わり具合だけでも面白かったし、ドクターストレンジがドリームウォークする際にゾンビになったもうひとりのドクターストレンジに入り込むのは「まさか」とは思ったけどあれでゲラゲラ笑ったし、そのあと悪霊達を操って翼みたいにしたり千手観音みたいになったりとかそこもかなり中二病心は擽られました
正直物語そのものはシンプルで分かりやすいけどMCUで今後重要になりそうだなと思える部分は2割くらいで、それを求めてた人は物足りなさは感じます。
逆にストーリーがシンプルな分映像で楽しませたり、監督のやりたいことを全面に出しきった本作は良い感じに振り切っていて集中して楽しめることは出来たし、監督のファンならより楽しめる作品になります。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『エターナルズ』みたいに監督の良さやクセが現れている作品も何点かはありますが、本作がこれらと違うのはそれ以上に監督のやりたいことを全面に出しきっていて2000年代映画のような良い意味で古くさい演出も採用されいたり、なにより「MCUの物語を繋げなきゃいけないなんてしったこっちゃねー!」って感じでとにかく何度も言いますが監督のやりたいことがしっかり出来ていた。それだけで感動ものだしサプライズより嬉しいです
前作の『ドクター・ストレンジ』の監督だったスコット・デリクソンも思うようにやりたいことができなかったというような話しもしていたから、ある意味今まで変に縛りをつけてたMCUの開拓かもしれませんね
この映画で驚いたのが2点あってひとつはそんなにスパイダーマンの件は関係なかったことですね。これもネタバレになりますが
アメリカ・チャベスという新キャラが物理的にマルチバースに行ける能力を持っていることから、彼女を通じて様々なマルチバースへ行き来する話しになります。ジョジョのスタンドD4Cの上位互換みたいな感じ
予告だとスパイダーマンの件でやらかしたからマルチバース全体に被害が及ぶ話しかと思いきや、そんなにその件とは無関係ではあったし、ドクターストレンジの宇宙にも何かしら被害が出たかと言われたらアメリカ・チャベスがやってきて敵に狙われてるくらいではありましたね。だからスパイダーマンの件はあれで万事解決ということでしょう
どうでもいいけどピーター・パーカーの記憶は消えてもスパイダーマンの記憶はドクターストレンジからは消えなかったんですね。ノーウェイホームでガッツリ絡んだし協力もしたからあの件の記憶も消えてそうなんですけど、ちょっとそこが複雑で分からなかった。
ピーター・パーカーの記憶は消え、スパイダーマン事態は消えてないのは分かるもののどこまでが消えてるのかがファンとしては分かりにくいものはありました。シビルウォーやエンドゲームで共に戦ったという記憶はあるってことなのかな?よく分からないや
2つ目が今回の敵がまさかのスカーレット・ウィッチ(ワンダ)だったことです。映画の初登場シーンでドラマ版にも出てきた子供達と仲良くするシーンを見て「こいつ反省してねーwww」とは思ったりはしましたが、よくよく考えたら今回マルチバースの力を手に入れて子供達のいる世界で暮らしたいという気持ちはなんとなくわかります
「自分がこういう暮らしだったら」という別ルートの憧れは誰にでもあるし、ワンダは子供の頃には両親失くすし、兄のピエトロも戦いの中失うし、最愛のヴィジョンも失うから自分の能力で作り上げたとはいえ子供に執着してしまう気持ちは共感はしてしまいます。なにもかもを失って唯一まだ可能性のあるものに執着し、なんとしてでも手に入れるという姿は共感はあるけど恐ろしいものはありました
その恐ろしいさがスカーレット・ウィッチだからこそよりおぞましさが増したと思うし彼女を演じたエリザベス・オルセンのあの禍々しい演技も魅力のひとつかもしれません。本作のヴィランは強さも演技も驚愕さも含めてフェーズ4の中では一番素晴らしいヴィランになったかもしれません。(今までヒーローとして活躍した彼女にヴィランというのはなんか抵抗はありますがw)
銅鑼の中からボロボロになりながら出てきたり、血に見えるオイルまみれの状態で足を引きずりながら追いかけてきたりと幽霊がいなければ彼女が幽霊みたいな存在ではあったし、立ち振舞いや目線が結構恐ろしく感じたりエリザベス・オルセンの演技力があってのこの怖さが演出されていたと言っても過言ではないです
あとあのタコね。あのタコ結構可愛かったしもう少し見たかった。以外にも表情豊かでバスが分裂するとき驚いたり、足切られたら驚いたりしてて可愛い一面が多数あったんですよね
一応不満点も話します。まず会話についてなんだけど結構会話が聞いてて違和感感じる部分はありました。
俺は吹替版で見たから字幕版がどうなってるか分からないけど、なんか質問を質問で返してるような会話が何点かあったりして時々会話が成立してないなと思う部分はありましたね
アクションについては本作も魔法だらけのアクションで見る分には楽しめましたがドクターストレンジが何が出来て何が出来ないのかが不明瞭でアクションそのものにあまり緊張感がありませんでした。チート対チートのような対決で絵そのものは楽しいんですけどね
逆に魔法が使えないという制限をかけたアクションは緊張感もあったし、魔法頼りだと思ったドクターストレンジが体術もこなせるという一面も見れたのでこれは面白かったです
あとこれは不満ではないんだけどこの作品からドラマ版のストーリーもガッツリ絡んできてましたね。『ワンダ・ヴィジョン』というドラマがあってそれを見るにはDisney+に加入しないと見れません。現状この方法でしか見れないです
俺は全話見てたからすんなり入れたんですが、見てない人はたぶんかなり置いてけぼりにはされますね。一応パンフレットが売られているらしくて、そのパンフレット買ってないからどういう内容かは分からないけど、見てない人はとりあえずそれを一読してから観ると良いかもしれませんね
とりあえずシリーズを追っている追っていないの話しはさておいて、純粋に楽しめる作品なのは間違いないかなと思います。とりあえず今のところフェーズ4の中では一番好きな作品です。
というかオズワルド・ザ・ラッキーラビット出てきたのメチャクチャ嬉しかった!!!!
◼️評価
最終評価は・・・
😀😀😀😀😀|😀😀😀😀●
9/10です。
というかさ、あのカマータージにいた喋る緑の牛はあいつは誰?www
なんかあるキャラきたら解説してたし、「俺最初からいましたよ」って感じでいたんだけど凄いアイツが気になる。誰か教えてくれ!アイツは誰だ!!!
はい、そんな感じで!
それでは!