◼️予告
◼️あらすじ
コアラのバスター・ムーンが再建に成功した「ニュー・ムーン・シアター」は地元で人気となり、連日満席の活気にあふれていた。しかし、バスターには、世界的なエンタテインメントの中心地レッド・ショア・シティにあるクリスタル・タワー・シアターで新しいショーを披露するという、さらなる夢があった。そのためには、クリスタル・エンターテインメント社の冷酷な経営者ジミーのオーディションに通過しなければならない。どうすればジミーの気を引くことができるか考えたバスターと仲間たちは、伝説のロック歌手で、今は隠遁生活を送っているクレイ・キャロウェイを自分たちのショーに出演させることを思いつくが……。
◼️ネタバレあり感想
『SINGシング ネクストステージ』
『SINGシング ネクストステージ』は2016年に公開された『SING シング』の続編です。動物達が『ズートピア』みたいに人間のような生活をしながら、動物達が歌って踊る映画です。それしか言えないですw
個人的にはそこまで続編を求めてた映画ではなかったんですが、吹替にB'zの稲葉浩志が出てたり、前作は日本語吹替を観てなかったので本作は日本語吹替で楽しみたいなと思ってはいました
個人的には前作の方が好きでした
褒めるべき点はあるにはあるけど、不満点の方が高いです。とにかくしつこく音楽を聞かされてるのにドラマ部分が薄っぺらい作品になっていました。
アニメーションはまず素晴らしかったと思います。前作よりカラフルで煌びやかになっていたように感じました。
バスタームーンが濡れたりふわふわになったり体毛の表現も良かったんですが、その体毛の表現が「このアニメーション素晴らしいでしょ」っていうしつこさもあったんですがそれはまぁ良いです
音響も良かったです。音響に関してはあまり詳しくはないんだけど、ポーシャっていう女性オオカミが空飛びながら歌うシーンがあるんですが、これが彼女がグルグル回りながら唄うから歌声もそと同じように回ってたりしてて立体的だったのは感動しましたね
日本語吹替版も素晴らしかったと思います。先のポーシャはアイナ・ジ・エンドが演じててときどき不安になる演技はありましたが甘やかされて育ったワガママな女の子という意味では声質はかなり合っていたと思います
不安だったMISIAや大橋卓弥も聞ける範囲内だったし、長澤まさみとakaneも想像してたよりも上手くて驚きました。特にakaneの演技は振り付け師ではあるけど、高低差ある自然な会話の演技は出来るし、キャラには合っていたし、たぶん今年一番のタレント吹替だと思います。これで初めてとは驚きです
B'zの稲葉浩志も稲葉浩志と決まる前の予告でクレイ・キャロウェイの声が普通にプロの声優で演じられてて、それに聞きなれてたから稲葉浩志版の予告を見たらかなり不安度は高かったです
結論を言ってしまうと慣れればいけるって感じでしたね。ダメな人はダメだし、良いと思う人は良いと思います。ライオンのダミ声感と稲葉浩志の声という形ではマッチはしてましたが、多生の演技や滑舌に関しては不満はあるけど「まぁ初めてだからしょうがない」とカバーは出来ます。ただこの「初めてだからしょうがない」っていうクッションがあって演技を評価するのも自分の中ではどうかと思いますが
その吹替の一番の不満点としては歌唱シーンなんですよ。「え?歌唱シーンのどこがダメなの?」と思うかもしれませんが、勘違いしないでほしいのは歌唱は本当にレベルが高くてうまい人ばかりで「恐れ入りました」と言いたくなるレベルです
ただ何が不満って特に歌手の歌の主張が激しいんですよ。特にかなり世間から声が認知されているスキマスイッチの大橋卓弥、MISIA、稲葉浩志は特に
確かに歌を聞いて感動はしたし良い歌声だなとも思いましたよ。ただそれは「劇中のキャラクターのストーリーを追い、最終的にたどり着いた歌声」というよりただ単に「ひとりのアーティストの歌声に感動した」ってだけなんですよ
キャラクターの吹替は問題ないにしろ、歌に関してはやはり良い意味で印象に残るしカリスマ性があるからこの3人に関してはキャラクターと歌声が浮いてしまって、キャラの歌に感動というより「MISIAの唄ってるMISIAの歌声に感動した」と感じてしまいます。それがラストの稲葉浩志の歌唱シーンが特にそれで、ライオンからB'zの歌声が聞こえると違和感が感じられて、「いやもう稲葉さんそのものやんw」って笑っちゃいましたからね
ストーリーが一番不満点なところで内容は薄いし、ツッコミ部分も沢山あります
バスタームーンの行動はかなりメチャクチャだし、観る人によっては彼を嫌いになる人もいるんじゃないんでしょうか?少なくとも自分はそうでした。
バスタームーンは狼のクリスタルの秘書に劇を観られますが三流扱いや「私たちやる方向に向いてない」と言われますが、そのあとバスタームーンは秘書の車を追いかけたり、諦めきれないのですぐにメンバー集めてオーディション会場に向かい、呼ばれてないから清掃員に成り済まして潜入したりします
諦めきれない夢をがむしゃらに掴みにいく素晴らしさを描きたかったのかもしれませんが、なぜクリスタルのところじゃなきゃダメなのかいまいち説明はされなかったし、世界に飛び立つなら他の方法や他の場所とかなかったのかなと
そんで敵キャラ的なキャラがそのジミー・クリスタルではあります。無理難題は押し付けてきて乱暴かつ傲慢なキャラで描かれてるようで別に描かれてません。確かにクレイ・キャロウェイを連れてこいとは言いましたが、クレイ・キャロウェイと友達で呼べるよと言ったのはバスタームーンで、娘以外のことは別に口を出さずに逆に嘘をつき続けたバスタームーンに怒り冗談にしていた「屋上から落とす」を実行しようとしちゃうんだから結局そうなったのもバスタームーンが悪い
言っちゃえばクリスタルは本当に娘を出演させろ!以外は舞台装置や演出に口は出さないし、ホテルに3週間スイートルームで泊まらせてあげて、途中の色んな人達入れさせても許可してくれて、制作スタッフや舞台スタッフさらには振り付け師やダンサーまでつけてくれて、ありとあらゆることを用意してくれる夢のような夢の大チャンスを与えるって優しすぎだろ。
逆にバスタームーンはなにも武器を用意しないまま即興で作り上げたやつでオーディション合格できるだろと甘い考えでオーディションに向かうしで、そのあともクリスタルに嘘をつき続けたらそりゃあキレるわってなるから彼を応援したいとは思えなかった
逆になんでクリスタルだけ最後捕まらないといけなかったのかが謎。確かにバスタームーンを落としはしたけど、落とした証拠はなかったし、色々ショーをやるためとは言えメチャクチャにしたバスタームーンも捕まるべきだったのに、クリスタルが今回の敵キャラだから捕まえようって感じがしてなんか納得は出来なかったです。
それからそれぞれのキャラクターストーリーも薄かったです
ゴリラのジョニーはダンスが上手く出来なくてヌーシーに教えてもらいますがダイジェストで見せられてなんなく上達しますし、ブタのロジータもワイヤーで飛ぶのが怖かったのに本番で急に飛べるようになります。
クレイ・キャロウェイも妻関係で音楽出来なくなったんだろうなとは予告の時点で思いましたがまさにその通りで、妻と何があったのかは思い出の写真と玄関の戸棚の中にあった車椅子で語られます。これは良かったんですが10何年も閉じ籠ってた男がひとりのファンであるアッシュにより説得されますから、10何年という月日で語られた過去はそんな軽いものだったのかと説得力がなくなります。
ポーシャも父親から卒業したいと終盤辺りで思わせるような素振りを見せますが、別に父親が嫌いとか過保護すぎて嫌だみたいな描写はなかったし、「父親の言いなりにならないで自分がしたいことをする」という形にしたかったのかもしれませんがそれも全くないし、寧ろ父親に色々ワガママ言ってなんでも叶えられる姿を観ると別に苦になってないなとは感じたから、これも急な後付け感があるなと思いました。
音楽もヒット曲を10分おきに流す感じで音楽を聴いてるというより音楽を聞かされてる感じがします。これは前作でもそうでした。音楽に合わせた映像を観てるというより、ラジオで音楽を聴きながらアニメーションを観てるような感じがしました。
終盤のステージもまぁ終わりよければ全て良しって感じはしますが映画館で観る価値はあります。ただこれも順番にキャラクターが出てきて持ち歌を歌うって感じだし、肝心の舞台のストーリーもひとつのストーリーというストーリーに繋がりはないから「あーこれは確かにバスタームーン3流って言われるわ」っていう出来でした
個人的には良い部分もあるけど前作ほどの衝撃はなかったです。そもそも前作は底辺から這い上がるというストーリーが楽しいから観れましたが、本作はもう色々0じゃなく100と用意された状態で100のまま終わるから這い上がってる感もなく薄く終わったなとは感じました。とりあえず金をかけた手抜き映画だったなというのが俺の総評です
◼️評価
最終評価は・・・
😀😀😀😀●|●●●●●
10点中4点です。
かわいいキャラが歌って踊ったり、豪華な声優人が歌唱するからそれ目的でただただ楽しみたいと言う人には良い作品かもしれません。ただ合わない人には勿論合わないから保証はしませんが
はい、そんな感じで!
それでは!