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映画『MANKAI MOVIE「A3!」 AUTUMN & WINTER』評価&ネタバレあり感想 侮るなかれ!心震える最高の作品!!

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◼️作品紹介

公開日/2022年3月4日

上映時間/118分(1時間58分)

監督/倉田健次

制作国/日本

◼️予告


◼️あらすじ

ボロ劇団の立て直しを任された「監督」が公演を成功させるべく奮闘する様子を、劇中の登場人物たちが映画館の観客=「監督」に語りかける演出で描く。春組と夏組の旗揚げ公演を成功させたMANKAIカンパニーは、借金返済のため残る2組の公演に向けて奔走していた。個性が強すぎてまとまりのなかった秋組は、稽古の一環として行ったポートレイトを通して絆を深めていくが、そんな彼らに公演中止を求める脅迫状が届く。一方、冬組はライバル劇団のGOD座から、どちらの公演が良かったか観客投票で決める「タイマンACT」を持ちかけられる。勝てばGOD座の売上を総取りできて借金完済だが、負ければMANKAIカンパニーは解散することになってしまう。

引用元:MANKAI MOVIE「A3!」 AUTUMN & WINTER : 作品情報 - 映画.com

◼️ネタバレあり感想

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『MANKAI MOVIE「A3!」 AUTUMN & WINTER』


イケメン舞台役者の人気育成ゲーム『A3!』を舞台化した『MANKAI STAGE『A3!』を映画化にした2部作の第2部目にあたる作品。
刀剣乱舞』や『文豪ストレイドッグス』もそうだけど最近は舞台版の役者がそのまま実写映画の出演になることが多いよね


『A3!』という作品やゲームそのものは恥ずかしながら知らなくて、本作が初めましての状態です。
一応主人公である「監督」がお客さんで、そのお客さんに対して呼び掛けたり話しかけたりするシステムがどんなものか興味があり見に行きました。


それで一応前作が2021年に公開されてたのは知ってたし見に行こうかなとは考えてたんですが、時間が合わなかったのと時間が合っても想像以上に観客がいて、勝手ながら観客のほとんどがシリーズや俳優のファンだと考えたらこのファン向けのシステムが取り入れられてる映画の空間に20代後半の男性がひとりで入るのは場違いだし、俺みたいなオッサンが入ってくるのは折角映画を楽しみにしてたファンの目を汚すんじゃないかとメチャクチャ勝手に考えててビビってて結局入れませんでしたね


そして今回観客が出来るだけ少ない時間帯に入って見に行きました。
そんなひとりの男の、なにもシリーズを知らない男の感想だと感じていただけたら幸いです


結論から言うと
お世辞抜きでメチャクチャ素晴らしい作品でした


シリーズ知らなくても楽しめるし、たぶん知った方がより楽しめるとは思いますが初心者にもかなり優しい設定になっていました。あと純粋に観てて楽しくて、熱くなれて、感動できる作品なんですよ


自分も舞台やったことがあるから彼らメンバーの悩みだったり、演技指導キャラの言葉も「そういえば似たようなこと言われたな」と共感できたし、見終わったあとはまた舞台で演技したいなと思わせてくれた作品なんですよ。
なんか舞台って大変なんだけど何故かメチャクチャ楽しいんですよね。その「舞台って楽しい!」って気持ちが伝わるし、舞台俳優が演じるからこそその気持ちがより分かるんですよ!


映画の持ち味である「観客に呼び掛けるシステム」に関しても映画本編の妨げになるほど多く出るのかなと思ったんですが、以外にも少なかったですね。前作がどれくらいの頻度で登場したか分かりませんが、自分が思ったよりも少なかったです。


ただ少ないから不満かと言われたらそうではなく、多すぎても本編の流れを止めるからちょうど良い具合かと思います。


あと普通に壁ドンとか顎クイ的なものでそういう演出をするのかなと思ったら、これも以外でわりかし自然な感じでこの演出してましたね。てかたぶん壁ドンやらされたら嬉しいだろうけど映画的には冷めるからこれが正解かも


普通に遠くから手を振ったら振り替えしてくれたり、あとは相談されたりとかされるくらいであくまで「監督」としての立場で呼び掛けてくれるんですよ。
ラストの呼び掛けられたときに「これからも観ていてください」的な台詞で皆が揃ってるシーンも、近すぎ過ぎないで観客席の後ろ側から見ている感じは「監督」として我々ファンやお客さんが彼らを見守る立場であり一番の応援する人物の立ち位置なんだなとも分かります


それになんだろう。尊い人物や大ファンな人との距離が近く過ぎず離れすぎずな感じがまた良いし、またファンとしては遠くから見守るのが一番のベストであり、そこから話しかけられるというのはなかなかのご褒美だから、この微妙な分かる人には分かるような細かい演出部分が製作陣分かってるなぁって感じがするんですよね






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AUTUMN


折角ふたつの劇団の物語が分かれているので一組ずつ話していきたいと思います。まず秋組


この秋組のストーリーだけでもこの映画を観る意味は十分にあります。見終わったあとすぐに好きになった組ですからね。とにかく少年マンガのようなストーリーだったし、5人のメンバーがほぼ演技未経験だけどなぜ舞台に上がりたいのか。その熱い絆とストーリーには心打たれましたね


秋組はオーディションシーンから始まり、そこから旗揚げ公演までのストーリーを追うので初心者の自分でも誰がどんな性格か、どんなキャラなのかというのは理解しやすかったし、なにより「マイポートレート」というひとり劇でキャラそれぞれの後悔や苦悩を描いていたのは自然で上手かったです


「マイポートレート」は自分の半生を自分自身で演技にして行うものです。本作は半生を描くのは大変だから「後悔」というテーマでひとり劇をするというもの。
脚本にそって上手く演技するだけが演技ではないです。どれだけ自分を知り、自分をさらけ出すか。舞台はどんな役でも自分の様々なものをさらけだすので、形だけの演技はその人自身の「演技」ではないです。つまりは個性ですね。藤原竜也とかなんかは特にそれでしょう


そうしたマイポートレートを使うことで自分自身をさらけだして演技が成長し、さらにメンバーの苦悩を知ることで仲間の絆が深まったりするという使い方は上手いと思いました。


特に万里なんかは偽物のマイポートレートを作ったり演技ぽい演技をするなど結構舐めてるとまでは言わないけどそんな感じてはありました。メンバーのマイポートレートを見て熱が入り、演技にもとことん取り組み、リーダーとしての責任を全うする成長の姿は熱く込み上げる物があります


犬猿の仲だった兵藤とのストーリーも面白かったし、仲良くなるまで手錠して生活するという見慣れた演出と分かっていながらゲラゲラ笑って見てましたねw


5人それぞれが舞台に立ちたいけど、そっち側へといけないという思いから、「ここでなら、このメンバーでなら舞台に上がれる」という思いがつまったストーリー。あるキャラが舞台の上でマイポートレートをやり終え、見ていた4人が舞台に上がるシーンはまさにその思いがあらわになったシーンで感動しました


その後の舞台もダイジェストながら、どんなストーリーでどんな舞台なのか分かりやすかったし、好きになれたキャラクター達の舞台だから正直「フルで観てー!」と感じました





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WINTER


冬組に関してはどちらかというと今までのシリーズを観ないとちょっと分からないストーリーにはなってましたが、ちょっとシリアスな部分もありながら秋組と同じく熱く感動できるストーリーになってました。


冬組はライバルのGOD座から「タイマンACT」という同じテーマの舞台でどちらが面白かったか観客投票で勝負するリアルならありえないようなバトルを繰り広げながら、月岡と高遠の二人の絆の修復を描いたストーリー。GOD座のボスがヒプノシスマイクの寂雷に見えたのはごめんなさい


とりあえずまたまたメンバーが個性的w
冬組だからクールな奴らが揃ってんのかなと思ったら、記憶喪失のいつも寝てる子(かわいい)、少しおネエ系な感じがする昔添い寝屋(?)をしてた人、なぞに毎回良く分からない詩を作り詠む人と笑えるほど個性が強くてこれでもう好きになれたw
このメンバー紹介の時の古市のツッコミも良い!


また月岡と高遠の絆を修復する為にタイムループ物を使うとは思わなかったし、こんなヤバイ状況の中馬鹿馬鹿しい演出には笑いましたねw
このタイムループの時先ほどの詩を毎回詠む有栖川が良い味出してるんですよねw


その後解決して練習の際に「もっと一致団結しろ」と言われたメンバーが、仲を深めるために家で鍋パーティするシーンはかなりほんわか
初見の自分としては冬組の最初のクールな想像とはかけ離れてギャップ萌えを喰らいましたね


また物語内で月岡がわざとらしい演技をするんですが、そのわざとらしい演技の演技も良かったし、月岡がなぜそんな演義をしてしまったのかというのも理解はできます。他人に直接演技を評価されてしまったら自分の演技に自身をなくし、急にプランが変わっちゃう気持ちも分かります。迷いますし特に「下手くそ」と言われたら尚更です


だけどその演技が好きだったり褒めてくれる人は必ずいるし、自分のやりたい演技は自身を持ってやれば良い。他人の言われたこと、他人の演技に流されるなというメッセージがあり、舞台に立った自分からしたらかなり共感するシーンではありました





舞台って演技プランに悩んだり、どうしても他人と比べてしまうことがあります。それでも悩み、考えて、戦っての繰り返して、千秋楽というゴールの先には達成感と成長がある。そこまでの過程、そして結果が味わえるから舞台は楽しいのかなと改めて感じた作品だし、舞台の面白さを再認識した作品でした


好きなシーンや好きな部分だけをいうだけになり、何が素晴らしいのかあまり話せていないと思いますが、とにかく純粋に観てて楽しかったです


正直最初はただコスプレした女性向けの映画かなとは感じてはいましたが、やはり観ないと分からないものですね。今年に入ってやっと熱くなれて、笑えて、泣けるバランスの取れた最高の作品に出会えました!素晴らしかったです。


◼️評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀😀😀😀

10点中10点です




一応前作も近くの映画館でやってないので配信があれば配信で観るつもりです。
続編やるのかな?あれば観たいよな。やってくれないかな





はい、そんな感じで!

それでは!