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映画『嘘喰い』評価&ネタバレあり感想 猿でも分かる「大根役者」完全攻略ムービー!!

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◼️作品紹介


公開日/2022年2月11日

上映時間/119分(1時間59分)

監督/中田秀夫

製作国/日本

◼️予告


◼️あらすじ

通称「嘘喰い」と呼ばれる主人公の天才ギャンブラー、斑目貘が、日本の政財界や裏社会を支配する闇ギャンブル倶楽部で命懸けの危険な勝負に挑む姿を描く。絶大な支配力を誇る闇ギャンブル倶楽部「賭郎」。一世一代の大勝負に敗れて会員権をはく奪されてしまった「嘘喰い」こと斑目貘だったが、新たな会員の佐田国一輝が倶楽部を荒らしていると聞き、再び姿を現す。闇金から貘に救われた負け組の青年・梶隆臣、闇カジノのオーナーでヤクザ組長の鞍馬蘭子と協力した貘は、欲望にまみれた超一流のイカサマ師たちを相手に、敗者には残酷な死が待ち受ける危険なデスゲームに挑む。

引用元:嘘喰い : 作品情報 - 映画.com

◼️ネタバレあり感想

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嘘喰い



ヤングジャンプで2017年まで連載されていた同名漫画を、『リング』や『スマホを落としただけなのに』などの中田秀夫監督が実写映画化した作品です。最近の中田秀夫監督はどんどん悪くなる一方で、この作品もかなり不安はありましたが見事に不安は的中したので俺は賞金が貰えます


漫画原作は未読なので原作と比べたりすることはできないまま感想を話していきます。まぁ仮に原作読んでもひとつの映画として語りますが


とりあえずこの作品良い部分が全くない作品なんですが、強いて言うなら横浜流星の演技と彼の演じた主人公である貘のキャラクターが良かったことと、横浜流星と佐野優斗のペアがかなり観ていて癒されました。彼ら二人だけ良い意味でイチャイチャするだけの作品とか観てみたいです。


良い部分は以上なので不満点をあげます。原作ファンからは改変やら違う箇所があるらしいのですが、勿論俺は原作読んでないから何が改変されたかは分かりません。ただ多少の違和感だったり、引っ掛かる部分はかなりあります。


そのひとつがキャラクターの深堀やキャラクターの見せ方でした。先も言った横浜流星と佐野優斗がイチャイチャしてる部分だけがこの映画のキャラクターを魅力的に撮してる部分で、他の点では特にキャラクターに魅力は感じないし、全員平べったく印象が薄いです


横浜流星演じた貘が何故そこまで失われた会員の権利を取り戻し、ギャンブル倶楽部のボスであるお館様を倒したいのか。そこの重大な部分を明かしてくれないので彼に対する応援したい気持ちや共感がなかなかできないです。掴めない怪しい人物を描きたかったのかもしれませんが少しこれは違います


一応他のキャラとは違い殺しはやらないし、敵だったキャラでも困ってたら助けたりという一面はありますが、その一面の裏に何かしらの過去や彼の思いを描かなければやはり共感は難しいです。ヒーロとして観て良いのかダークヒーロとして観て良いのかも分からないままなんですよね。


佐野優斗のキャラクターも友人の借金の保証人になったり、獏のことを気にかけたりする優しい部分があるキャラであり地味な幸運な持ち主というキャラです。ただこのキャラもなぜそこまで優しいのかというのも曖昧でただ「優しいだけの人」という形だけのキャラになっていました。そこに中身もないし、深みもなく、後半貘が何故倶楽部から剥奪された過去を聞いてからそれでも獏を助けたいという気持ちを訴えるシーンも唐突すぎたし、その気持ちが観客には受け取りづらいです。だから説得力がないです


そもそもギャンブル倶楽部の抗争だとか中身そのものが理解しづらいというか、何をどう目指しているのか分からないんですよ。ギャンブルで勝ち負けして、てっぺん目指していてもその王座についた所で何が得られるのかも分からないし、ギャンブルで動く世界という割には闇ギャンブルとかコソコソやってたりするし、そのどす黒いギャンブルの世界ではあるけれど横浜の街や公園なんかが映し出されるときは普通の暮らししてたりで世界観そのものに緊張感がないから観ててどうでも良いし、獏がやることなすことも別にどうでもいいなくらいにしか感じないです。


だからそこから獏がお館様を倒したい理由も明確には分からないんですよ。なんか悪いことしてるといえば命を弄んでるくらいでそれならそれで説明すればいいし、そもそも貘が嘘を見破ってどんでん返しとかしてもゲームそのものが「なんでもあり」「ルール無用」「イカサマあり」となんでもありの中解決するから、やはり茶番にしか感じない


普通にルール通りやってゲームしてて相手がイカサマをコソコソしてて、主人公はイカサマされてるのは分かるけどそれが何なのか分からないからプレイしながら解決していって、そんで答えが導きだされて逆転劇をするのがやはり緊張感もあるし興奮度は高いです
だけど映画のゲームを観てもやはり何でもありでイカサマもありだから、チート級の主人公が軽々敵を倒す感じで緊張感もなにもないです


飛行機が飛ぶ飛ばないもそりゃあ欠航させたり飛行機の乗組員を殺せば勝てるわけだし、ババ抜きに関しても『コンフィデンスマンJP』みたいに「実はこうでしたよ」って後だしジャンケンしてきたりで、庭での鬼ごっこに関しても賭けでもなんでもないただのリアル鬼ごっこだったしでゲームそのものもクソつまらないです


キャラの話からだいぶ脱線はしたけど、キャラ含めてゲームや物語、設定があまりにも浅すぎていて、キャラも「こういう性格でこういうキャラです」というだけの形だけの浅いものになってましたね


あとついでに言うとアクションもダサいな。ワイヤーアクションやってますよ感あるアクション披露していて、ワイヤーアクションを駆使してる『るろうに剣心』と比べるとここまで差が生まれてセンスの違いが出来るのかとまた良い勉強になりました。これがまだコメディアジア映画なら良かったんだけどなぁ




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ここまで色々言いましたが、個人的に一番酷かったのは俳優人の演技でした。ここまでのレビューならまだ4点くらいなんだけど、たぶん映画を一番酷くしてたのは演技だったんじゃないかなと思います


とりあえず8割くらいがアニメキャラのような演技してました。アニメのような立ち振舞いで、アニメの声優に近づけた大袈裟な演技で、リアリティーもない、しらけた演技をしていて逆にこの令和の時代によくそんなクソな演技が出来たなと素晴らしいと思いました。


演劇の専門学校や舞台や事務所の養成所に通う演劇人の卵達には素晴らしい演技を見せるのも良いですが、悪い演技を見せて何がダメだったのかという勉強もした方がいいです。その教材となる作品がこの映画になるので凄いオススメです。


とりあえず何がダメだったのか気づいた部分を話していきます


まず佐野優斗に関しては基本的には観れた演技をしてましたが、大きなリアクションの時はダメでしたね。驚いたりする時が毎回同じようなリアクションで全部が同じ感情に聞こえます。一番気になったのは自販機で同じ数字が並んで喜ぶリアクションが実際そんなリアクションしないだろっていうような明らかに嘘っぽいリアクションをしてたことです。


あと今思い出したけど後ろにいた貘を観て缶ジュースで誘導するシーンがチープで逆に笑えない演出だったり、なんでラストのババ抜き対決で銃なんか持参したんや?それもう「今からカメラ壊しますよー」って言ってるようなもんやん。そこは獏が「なんで銃持ってきたの?」ってツッコメよ


話を戻しますが、白石麻衣の演技は言わずもがなクソでした。『スマホを落としただけなのに2』でも酷い演技をしていて、それに比べたら多少はマシにはなっているけど基本が出来てない人が急に姉御ツンデレキャラを演じても難しい話です。たぶん観ていて白石麻衣事態が脚本のせいでもありますがキャラをちゃんと掴めていなくて形だけでやっただけなのと、そもそも演技の発声もしっかりできてないし、感情を出すという基本すらも出来てないのでとりあえず白石麻衣は舞台とかやって演技の基礎を身につけた方がいいと思います


三浦翔平は今回はいまいちでした。彼も常に同じような発声やどなり声をしていたり、研究員なのに何故かかっこつけたような演技をしていたのはなんかキャラと演技プランが合ってないように感じます。だから観てて大根役者のような演技を見せられてる感じはしましたね。


ちなみに三浦翔平演じる佐田国の隣にいた女性秘書の演技も酷かった。正直白石麻衣より酷いと思った
立っているか銃を向けるかのどっちかしない使えない秘書だけど、喋ったら喋ったで棒読み過ぎるし、銃構えたら銃構えたで構えかたが下手くそで全体を映した時には何故か足を交差してる構え方してたからね


あとね、エキストラの演技も酷かったしたぶん立ち回りの指示も酷かったのかもしれないね。一応エキストラが多く使われたのが横浜の「みなとみらい」なんだけど、まず恋人や友達同士が港の方を見つめながら話してるんだよ。俺みなとみらいにはよく行くんだけど、あんまり柵に捕まりながら港見て会話する人あまり見かけないぜ?しかも映画では3組~4組くらいいたな


そんでそのエキストラ達は佐野君達が騒ぎを起こした時の反応は遅いし反応の仕方が真顔だし、闇金業者のいかつい連中がいるならずっとはみないでたぶんどこかへ逃げると思うのに逃げない。
そのあと横浜流星が助けた後普通に何事もなかったかのように話を続ける佐野君もヤバイけど、後ろで意味不明にUターンする電話するサラリーマンのエキストラの演技も不自然で酷かったです


他の場所で気になった部分言うとエキストラではないけど、なんか驚いたりするとき椅子から立ち上がる演技はなんとも不自然で古いなと思いました。それはやるのコントだけだと思ってたし、まだその演技を映画でやる人いたんだなと思いました。


とりあえず演技で気になったのは以上です。映画そのものがツッコミ部分は多々あり、色々と浅すぎるヤバイ作品なんだけど、個人的にはそれよりも演技の下手くそさと監督やスタッフの演技プランの気配りや指示が見ていてもダメダメだなと感じた作品ではありました。


◼️評価

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最終評価は・・・





😀😀●●●|●●●●●

2/10です。



横浜流星目当てで見に行く分には良いかもしれませんが、その代償はかなりデカイと思いますので観るのはオススメしません。勿論原作ファンも観るのはあまりオススメはしません。
オススメするのはこれから俳優になりたくて悪い演技とはなにかを勉強する人たちくらいでしょう





はい、そんな感じで!

それでは!