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映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』大魔神級のクソ映画!!評価&感想【No.632】

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◼️作品紹介


公開日/2021年8月13日

上映時間/118分(1時間58分)

監督/三池崇史

製作国/日本

◼️予告


◼️あらすじ

20XX年。日本列島を南北に縦断する大地溝帯フォッサマグナから出現した妖怪獣により、妖怪界と世界は未曾有の危機に陥った。妖怪たちは妖怪獣を阻止するため、伝説の武神を復活させる計画に乗り出す。しかし復活には、伝説の妖怪ハンター渡辺綱の血を継ぐ者の力が必要だった。そこで選ばれた所沢市の小学生・渡辺ケイは、妖怪たちとともに世界を救うべく立ち上がるが……。

引用元:妖怪大戦争 ガーディアンズ : 作品情報 - 映画.com

◼️ネタバレあり感想

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妖怪大戦争 ガーディアンズ


1968年に公開された『妖怪大戦争』を2005年に当日まだ子役であった神木隆之介主演で同名タイトルでリメイクした作品。そこから永い年月を経て続編として製作されたのがこの作品。主演はブックオフでお馴染み寺田心


テレビで何回か前作観ていたくらいで特に好きでも嫌いでもないし思い入れはないけれど、こういう子供が主演の子供向け夏映画は久々だなとは思ったし懐かしさはありましたね。前作の思い入れといえば高橋真唯ですね。あの人のせいで話が頭に入らなかった(良い意味で)


そんな本作『妖怪大戦争 ガーディアンズ』の大まかなストーリーはフォッサマグナの化石達が結集し甦った妖怪獣が現れて東京へと進んできていて、このままだと東京に被害が及ぶし東京に封印したある妖怪を解いてしまうから止めないといけない。で、止めるには大魔神を甦らせたいけどそれを甦らせるためには、1000年前からの妖怪ハンターである渡辺綱の血をひく寺田心演じる渡辺兄(わたなべけい)を呼ばなければならないというのが大まかな流れです。


結論から言うと世の中には様々な三池崇史の映画があり、賛否がかなり別れるような映画が沢山あります。本作はどちらかというと否の作品でした。つまりかなりつまらなかったです。


とりあえず全体的の流れは分かりやすいですよ。妖怪達が寺田心を見つけて、妖怪たちの自己紹介が始まり、寺田心が狐面の女性である杉咲花と関わりを持ち、敵と戦って、またデカイやつと戦うって感じです。


ただその分かりやすい流れではあるんだけど、なんとも盛り上がりにかけてたし、妖怪が大集結してパーティーみたいに大盛り上がりになりそうなのにならなかったり、前作を観ていた自分からすると正直まだ前作の方が盛り上がってたり見せ方や笑わせ方が上手かった。前作よりもかなりパワーダウンしてました。


パワーダウンするだけならいいんだけど、案だけ出しといて徐々に徐々にラストへ行くに連れてもう何がしたいのかも分からなくなってきているし、たぶん製作陣も何をしてんのか分からないんじゃないかって感じで脚本や演出が酷い。
あとで話すけどラスボス戦ももうラスボスを強すぎてどう倒せばいいか分からないから適当にあしらってめでたしめでたし状態にしたのかなって感じですもん。いや、あれは誰も納得はしないよ


そんで演技が良ければまだカバーはできたんだろうけど、それも残念ながらできてないんだよね


今回主役の寺田心の演技は地味に初めてしっかり観たんだけど、あれで天才子役とか言われていたのかってくらい他の子役の出番譲ってあげろよレベルで下手でした。まだ子供だからどう伸びるかはまだ分からないし、子供だから仕方ないとは俺は言いたくない。今後の為にも言っておくよ


基本的な演技が幼稚園のお遊戯会の練習で先生に教えてもらった演技の仕方だったんですよ。胸に手を置いて「僕は弟を助けたいんだ」とか普通言わないだろ。


それに今回かなり寺田心妖怪現れる度に驚くんだけどもう常に一緒「ワー!」とか「ギャー!」とかばかりで同じ音ばかり出すからもう流石に寺田心うるせぇわって言いたくなる。これに関しては寺田心というより演技指導をしっかりしなかった製作陣の責任。最初はオーバーな驚きもいいけど、流石に妖怪出る度にワーワー叫ばれてもうるさいだけだしいい加減妖怪に慣れろよ。そんで途中から驚きも小さくなったり、その物を観るときの驚きの違いも出てくるはずなのに何故それを演技指導しなかった?


寺田心が妖怪に驚いたりビックリすることで観ている視聴者は「この妖怪は怖いな」とか「かなりデカイんだな」「寺田心だんだん妖怪の世界に馴染んできたな」って共感は生まれるはずなんだよ。だけれど一定の音の同じ驚きばかりを連発するから、どんだけヤバそうな妖怪でもどれだけピンチになろうとも全てが同レベルの印象しか受け入れられない。だから映画全体に緊張感や興奮、高低差も現れない


寺田心だけじゃなくてその弟役を演じた子役も微妙だったし(けど寺田心よりはマシ)、妖怪を演じた俳優人も微妙なんですよね。妖怪それぞれにキャラはあるっちゃああるんだけど、なんかどれもが表面的で魅力的ではないです。


雪女役の大島優子とか、天邪鬼役の赤楚衛二はたぶんそう狙ったのかもしれないけどなんだかアニメぽい演技でわざとらしい。てか天邪鬼のキャラがどう観ても『ナルニア国物語』のタムナスに雰囲気似てるんだよなぁ


岡村隆史も再登場したけど笑わせ役としてのキャラだけで特に大きな活躍はしてませんし、その笑いも別に面白くなかったから必要性はなかったし、HIKAKINは嫌いじゃないけどHIKAKINが妖怪になる必要性や妖怪界のYouTuberとしては有名な妖怪という設定もいかされないまま出番が終わるから彼も必要性はないです。


唯一この映画で良かったのは安藤サクラ杉咲花くらいなんだよなぁ。そういえば杉咲花は実写版『BLEACH』のルキア役やっててあまりその時は意識してなかったけど、仮面つけてて彼女の声に集中したからなのか彼女ルキアの声にやっぱり近いんだなと。一瞬ルキアじゃないかって思ったりするどうでもいい情報




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ストーリーに関してもやはりツッコミ所満載で例えば渡辺綱の子孫を現代で見つける際に、ぬらりひょん達は肝試しに来る子供達にクジを引かせ、妖術か何かで仕込んだクジが真っ赤だったらその子が綱の子孫という探し方をした


これ妖怪獣が迫ってくるタイムリミットがあまりにもわずかな時になぜここまで当てずっぽうなやり方をするのか。
もし彼らが肝試しをすると予測していたなら納得はするがそんな話はないし、これもし寺田心が肝試し来なかったらどうしてたんだろうね。本当全国でいちいちやっちゃうのか。もうとりあえず探しまくるかだったのかなと思うとこのやり方は苦言を刺すレベルで見過ごせないツッコミたいシーンなんだよね


狐面の女性に関してもなぜそこまで綱の子孫に関与したり力を貸したりしてくれるのかよく分からないです。
一応綱が狐面を殺そうとしたけど唯一殺すことはなく、その場を去るという背景は語られますが本当にそれだけです。


元々敵同志だったのになぜ狐面は綱の子孫に力を貸すのか。ただ綱が見逃してくれたというだけではその理由にはなってません。狐面は綱が持っていた妖怪を斬る刀を所持していたから何かしら深い間柄だったのかなとは思いますがかなり説明が足りないです。だから彼女が助ける意味があまり見当たらないです。


もし綱と狐面がそれから手を組んだり、妖怪と人間の間で恋に落ちてしまったとかだったら説明つくんですが、なんでそんな重大な部分を省いたのか。省いたか、もしくは考え付かずにそのまま撮影してしまったかどちらかでしょう


その後、寺田心はもう他の子供なら絶対に着たくないような令和史上もっともB級映画でもここまでのもの作らねーよってレベルのダサい甲冑を身に付け敵と戦いますが、あることがきっかけで皆地下に閉じ込められ危機的状態になります。


そんな中狐面は最後の力を振り絞り仲間達を脱出させ、狐面はすべての妖術を寺田心の刀に注ぎ込みバージョンアップします。そしてこのバージョンアップした刀はそのあと使わずに終わります


バージョンアップしたのに二度と使わずに終わります


てめーその刀へし折るぞ


ちなみにこの刀寺田心の意思無しで刀が自動で動いてそれを持ったまま寺田心が振り回されたりします。特に寺田心の自らの心の強さで力が発揮するとかは別になかったし、その後も使わずに終わります。なんかこの展開どこかで観たな
・・・あー、ディズニー映画のクソ作品『コルドロン』だ


クソ映画とクソ映画は惹かれ合う


そんで大魔神の復活も寺田心が生け贄になることで大魔神が復活するよと言われてきますが、訳あって楽観的な弟が大魔神を復活させます。そもそも真の勇気=生け贄というのも馬鹿馬鹿しい話ですが、血は同じくひいていても呼ばれてない弟が復活させ、そんで生け贄無しで弟の勇気に惚れ込んだ大魔神が協力するとか、じゃあ今までの60分くらいの話はなんだったんだって話よ


妖怪獣が「海に帰りたい」と言っているのに、急に寺田心は伏線とか無しで急に歌い出します。亡くなった父親がよく歌ってくれたとかそんなもの無しで、一体どこで覚えたんだってレベルの歌を急に歌い出します。
歌を聴いた妖怪獣は石にされて、桜の木にされて、塵になりました


いや海に返してやれよ!!


そして不完全燃焼な観客の気持ちを察した大魔神が代わりに暴れまわります。さぁここからどうするんだ!!
土下座して謝罪します!!
Oh!! コレガジャパニーズ「DOGEZA」デスカ!!


んで大魔神はそれを許して、塵になります。


いやいやいや!許すなよ!許したらお前の感情本当ブレブレ過ぎて「お前なんだったんだ?」で終わるんだよ!


てかお前も塵になるんかい!!!!












なんだこの茶番は!!



ちょっとほとんどラストまで語ってしまったけど、ここまで無茶苦茶でなにも考えずに進行してきた映画もなかなか珍しいというか、もうクソ映画なんだけど逆に清々しいというか


特に父親の正体も驚きはしませんでしたし、ラストの続編ありきな終わり方もいやもういいからこれで終われと思っちゃったし、てか出演者に謝罪させるシーンが製作陣が謝ればとりあえず大魔神みたいに許してもらえるよねって安直な考えにも見えてしまったし、急に寺田心が「心を通わせないといけないんだ」って説教臭くなるし、てかそもそもそんなテーマちゃうやろって思うし、そんで心を通わせるのが歌ってどうなのよとか…


とりあえず言えば言うほどキリがない!


とりあえず去年の『初恋』は良かったのに、ファンに期待させておいてボリュームダウンさせさらにクソ映画にさせた三池崇史のダメな方の作品だったというのは確かでした


◼️評価

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最終評価は・・・





●●●●●|●●●●●

0/10です。



たぶんこれを子供が観ても妖怪好きになるかと言われたらならないでしょうし、あんなダサい甲冑着たくねーと思うでしょう。なんだよ頭に「TUNA」で胸に「兄」って。胸の印説明するときどうすんだよ。とりあえず「これは川の流れみたいだろ」って言えば済むかな





はい、そんな感じで!

それでは!