◼️予告
◼️あらすじ
勉強も運動もごく平凡な中学生の内藤内人は、ある日の下校途中、学校一の秀才で大企業の御曹司・竜王創也がひそかにゲーム作りをしてる秘密基地に潜り込んでしまう。そこで正体不明のゲームクリエイター集団「栗井栄太」が新作ゲームのテストプレイヤーを募集しているということを知った内人は、創也とともに、街中を舞台にした新作リアルRPG「エリアZ」に挑むことになるが……。
◼️ネタバレあり感想
都会(まち)のトム&ソーヤ
2003年から刊行されている、はやみねかおる作の児童小説をやっと2021年に実写化映画した作品と言えば聞こえは良いし、当時図書館で読んだり読書感想文で書いたりして思い入れがある人にとっては「やったー!やっとか!」と思うかもしれない。
ただ先に言うと今回はネタバレありでガッツリ言うがかなりのクソ映画だったということを言っておく。だから俺から言えることは図書館で読んだり、夏休みの読書感想文で書いた良い思い出を汚されたくなければこの映画はスルーすることをオススメする。
あまり映画ブログをやる人が言う台詞に聞こえないだろ?俺も思った
映画の物語は2年間祖母の実家にいて父の転勤の為また2年前の町に戻ってきた主人公内藤内人(通称トム)と、頭が良く金持ちの竜王家御曹司でありゲームが好きで世界最高のゲームクリエイターになるという夢を持つ竜王創也(通称ソウヤ)がある体験型ゲームのテストプレイヤーとして参加して、二人が絆を深めゲームをプレイしていくというのが大まかなストーリー
一見すればかなり子供向けではあるもののかなり誰もが楽しめる映画に聞こえるようなあらすじではあるが、蓋を開けるといやーこれがなかなか中身が酷かった。
序盤からかなりツッコミたい部分はかなりあります。
トムが2年ぶりに地元の町に帰ってきたのに、知り合いや話しかけてくれるのが幼馴染みのヒロインだけという時点でかなり可笑しいし、ヒロインが好意を寄せているソーヤに関しても中学生だから昔たぶんどこかで会っているだろうし、小学生時代でも御曹司レベルであれば噂は広まるだろうから知っていそうなんだけど何故か「はじめまして感」があります。彼もそうなんだけど、昔の馴染みのある風景なんだからなんであんな「始めてきました感」が出てるのトムは?
そんでヒロインは自分がソーヤと近付きたいけど話せないからトムに「ソーヤと帰り道同じなんだから友達になって」と変わりにラブレターをあげるよりも難易度の高いことをさせられるし、
実はヒロインがソーヤに頼まれてなのかトムを近付かせることをしているんだけど何を思ってソーヤはトムを相棒候補にしたかったのかも分からないし、
ヒロインはヒロインでなぜ2年ぶりの幼馴染みを転校初日からソーヤに会わせようとするのかその魂胆も分からないし、
そんで色々とあったけどなんか知らないけど「話がまとまりました!」って感じで自分達だけで話を進めちゃうんだよ
そんでもってソーヤがトムを試そうと謎解きを仕掛けるんだけどこの謎解きもかなり簡単過ぎるんだよ。子供を舐めているのかってくらい簡単過ぎるし、じゃあこの後本題であるエリアZはかなり難しい内容来るのかなと思いきやそんなに難しくない謎解きが繰り広げられるんですよね。
トムがソーヤの謎解きする際なんだけど、何故かバックに入ってた牛乳パックや乾電池と「今からこれを作って解決するんだよ!」と事前にワクワクさんにでも未来予知して教えて貰ったんじゃないかってくらい道具が用意周到に揃えられてて明かりを照らすために松明を作ります
それ作るよりスマホの懐中電灯の方が早くね?
ちなみになんだけどさ、この時のトムのナレーションというか心の声がかなり五月蝿いんですよね。最初の自己紹介の際もなんか自分の部屋で低予算のマイクで録ったんじゃないかってくらい音質が悪すぎるし、ナレーションがいちいち説明的なんですよね
本そのものの台詞を使ったのは分かるけど例えば「この部屋暗い」とか「ボロいな」って言うのは本だと絵がないからそうした説明をつけて読者を想像しやすくするんですけど、映画だとそういう台詞を使われると雑音だし蛇足なんですよ。じゃあ何が起こるかっていうと
トム(扉が開いた)
俺「見りゃあ分かるよ」
トム(とても暗いなぁ)
俺「見りゃあ分かるよ」
トム(ボロいなぁ)
俺「見りゃあわかるっつってんだろ!」
こんな感じ。見りゃあ分かるんですよ。だからいちいち説明しなくて良いことをいちいち説明する。これがまだ1、2回ならいいけど5回以上はやってたからね。流石にムカつくよね
その後「栗井栄太」という謎の人物から招待状が送られてくるんだけど、その招待状の動画も本当に世界トップのゲームクリエイターなのかってくらいクオリティが低すぎるし、その栗井栄太というのが「謎の人物」 だって言ってるのに30分くらいですぐに4人組だということが明かされて謎という部分が消えます。そんで何故かこいつら遊水地(だったかな)の下で普通にくつろいで住んでます。色々アウトやろ
ここまで色々言いましたがとりあえずかなり脚本がガバガバというかバカらしいです。バカらしくて最初はツッコんでたんだけど、もう呆れるくらい馬鹿馬鹿しく感じます。
同じ馬鹿馬鹿しい作品として今年上映された『アフリカン・カンフー・ナチス』というのも馬鹿馬鹿しいですが、あれは映画愛に溢れてたし、まだ全然笑える映画なんですよ。ただこの映画に関しては映画愛もなければ、笑えもしません
製作陣がストロングゼロを5缶以上飲んでそのままの勢いで書いたならまだ話しは分かりますが、もしシラフで書いているのであればある意味天才です。酔った勢いで書いているのであれば栓抜きを使ってシャッターの鍵を子供ひとりで壊すという考えには理由はつくんですがね。てかなんだよ。栓抜きでシャッターを開けるって
その後のエリアZの謎解きはゾンビが襲いかかるゲームです。
ちなみにこのゲームはゾンビが襲いかかりますがあくまでゲームなので教われても感染はしませんし、ゾンビにもなりません。最初のゾンビも演者がやってる感じです
そのゾンビ達は何故か赤い布を身に纏ってます。そして仲間達が次々に襲われるなか、トムとソーヤそしてヒロインは謎解きを続けます。
その時ゾンビに襲われたチャレンジャー や仲間達は赤い布を被りゾンビになってしまいます。
・・・・・・・・・・・😊
もう一度言います。あくまでゲームなのでゾンビに襲われてもゾンビにはなりません。けど仲間達がゾンビに襲われ、謎の赤い布を被りゾンビとして現れる。「実は本当にゾンビが襲いかかる世界でした!」というオチではないです。
つまり彼らは襲われたらバカみたいに赤い布を被り、バカみたいにゾンビを熱演し、バカみたいにデカイ音がしたら急に現れたり、バカみたいにドアをバンバンやったり、バカみたいにトム達を襲いかかります
そして何よりひとつの街中で施設内や外でもやってるってこと。きゃ~恥ずかしい★
中学生だから黒歴史じゃなーい!ばか野郎
この後半からかなり馬鹿馬鹿しくなってきてしまって、あることでゾンビから人間に戻せる方法がありますがこれも正直かなりバカらしいしゾンビ映画に失礼。(これのヒントの出し方もゾンビが必死になってやってるから流石に色々限界だったんだろうな)
謎解きも謎解きであまりにも簡単過ぎてしまってもしまだこの時代にも「IQサプリ」やってたら子供達は退屈で寝ちゃうだろってくらい子供を舐めすぎた問題を連発する。そもそもこういう体験型アトラクションってスタッフが客に対して手を出したり変に触ったりするそれこそ駄目やろ。普通に男の子も女の子も腕は愚か色々触っててアウトやろ
それにこの体験型ゲーム町を全体に使うっていうゲームだけど夢のない話をするとかなり弱点多いんですよ。かなり規模がデカすぎるから、これから正式にやるとしてもネタバレ防止は大変だろうし、町を使うわけだから近隣住民とかの承諾だったり、ゾンビが襲う際プレイヤーじゃなく住民を怪我をさせる、また住民がゾンビを怪我させることもある
さらに町をうろうろしながらやる訳だからタイムアップした際の集合とか大変だろうし、なによりポケモンGOの件のようにゲームに夢中になりすぎて事故にあうケースもあるから、かなら実装は難しいのかなと謎解きゲーム好きな俺からの意見
とりあえずもう様々な部分で馬鹿馬鹿しく感じて、色んな箇所で舐めている部分もあったりして、折角見ている人も楽しませる部分はあるのに「どう楽しませよう」っていう欲もなく、あるのは嫌な欲の部分くらいで、そもそも映画としてもしっかり完成されてないんですよ
Are you ready?いう前に製作陣お前らが何も準備出来てないままスタートラインに立ってるじゃん!
てかスタートラインにすら立ってないわ!
脚本も悪ければキャラクターもあまり生かされてない。子役達は全員演技が微妙だったし、何が一番笑えるって公式サイトに書かれているキャラクター紹介が何も映画内でいかされてないってこと。
その一部を紹介します
おばあちゃんから教わったサバイバル能力とワクワクさんから教わった工作能力で道を切り開くが、サバイバル能力を生かしたのは松明だけ。あとは何故か用意されてたクッションを「自分が用意しました」と自慢したり、友達との絆を作り上げる才能の持ち主
天然でもなければおっちょこちょいでもない。たぶん二人と謎解きすると言ってよくよく考えたら特に何もしてなかったからそういう意味ではおっちょこちょい。あとある人物に捕まっちゃうのもおっちょこちょいと言って良いのか
トムに栓抜きをあげた張本人。未来が見えるならちゃんと言ってくれない?いきなり栓抜き渡すから何かと思うわ!!
……てか未来が見えてシャッターを開ける術で活用してと栓抜き渡すか?!もっと良いものあったやろ
すぐにゾンビになる奴①
趣味の落語も披露はされないし、たぶんエリアZやある人物の都市伝説とか話してくれるキャラクターだったんだろうが何も話さず終わる可哀想なやつ
すぐにゾンビになる奴②
小さい事をイジらるわけでもなく、小さいから可愛がられることもなく、動きが速いというわりに早くゾンビになる。「はい、カット~!!」くらいしか印象にない可哀想な奴
すぐゾンビになる奴③
ツッコミ役なのに「なんでやねん!」や「なんでわかんねーんだよ」とか「クセがスゴい!」や「しょうもない人生!」などツッコミが出なかった回し役なのにゾンビに回されていたのは彼だった可哀想な奴
だからそういう特技はちゃんと劇中でも言え!披露してくれ!
この映画で一番演技が上手かった!
というような個性キラキラ(?)なキャラクター達が存在する中、あまりキャラクターが生かされていなく、特に子役のキャラクターに関しては全然主要キャラ以外はあまり生かされていないし何より演技が微妙。その演技は映画というより「さわやか三組」レベルの演技だよと言いたかった
まとめると脚本がかなりボロボロだったし、キャラクターもあまり魅力じゃない、ミステリー要素や謎解き要素もあまり面白いとは感じれずです。もっと色々言いたいけどこれ以上言うと全部本編話すレベルで駄目な所話さなきゃいけなくなるから、それは流石に控えます
とにもかくにも笑えないクソ映画でした
◼️評価
最終評価は・・・
●●●●●|●●●●●
0/10です。
面白半分で見に行く人もいるかも知れませんが正直これを見るなら別の作品を見た方がいいです。それくらい時間を勿体なく感じさせるほどクソでつまらない作品でした。ちなみに上映時間95分くらいですが、ここまで長く感じた90分映画も久々でしたね。
はい、そんな感じで!
それでは!