◼️予告
◼️あらすじ
恐竜オタクの中学生トミーは、ある日独自の研究で恐竜の孵化に成功する。姉と2人だけの秘密として小さな恐竜“スパイク”との生活を楽しむトミーだったが、その才能を妬む同級生、研究利権に飢えた大人などにより、次々とトラブルが巻き起こる。そしてついに捕獲されてしまったスパイクを助けるため、トミーは大人たちに立ち向かう......。勇気、友情、愛情、夢への情熱の素晴らしさ。現代に生きる恐竜を介して、あらためて多くの「大事なこと」に気づかされる、ありがちな恐竜映画とは一線を画す、 親子で見たい感動成長ストーリー
◼️ネタバレあり感想
『ジュラシック・スクール』
本編がクソつまらないとこの可愛らしいパッケージもなかなか腹立たしくなるそんな映画。前もって言うなら今回は酷評回になります。
海外では2016年に公開されているけれど、日本ではDVDスルーという形で2021年にリリースされた映画。とりあえず劇場公開されなかっただけでもマシな映画と言っても良いかもしれない。
本作は恐竜オタクな中学生の男の子がある発表会に向けて恐竜の実験をすると、実験していたダチョウの卵から恐竜が生まれる。恐竜が生まれてから世話をしたけれど、悪質な大人がそれに目を付けて恐竜を奪う。果たして主人公は恐竜を取り戻すことができるかという在り来たりなストーリー
ここでポイントなのはかなり在り来たりかつ、在り来たりだけれど誰もが楽しめるような設定なのにも関わらずここまでつまらないかったということ。なぜか?その答えは脚本や演出、カメラワーク、恐竜のデザイン、そして何より恐竜が好きという愛情が伝わらなかったということ
サメ映画並みに恐竜映画も実はハズレな作品が多いのは確かなんですよ。ただそれでも恐竜映画にせよサメ映画にせよ、とりあえずそのものに対する愛や敬意が込められれば例えどんな残念な映画でも「まぁとりあえず許してやるか」って感じで終わる
しかしこの映画の恐竜に関してはまず人形なのはまだ許すとして何故か頭から下つまり首から尾に関しては全く撮さない部分が多い。たぶん恐竜の人形をパペットみたいに動かしているのかなとは思う。ただ百歩譲ってもこの恐竜常に目が死んでるし、顔も死んでるんだよ
十何年前のジャンルは違うが『E.T』や『グレムリン』『スター・ウォーズ』のヨーダとかに関しても人形ではあるがそれなりの感情はあったし動きはある。しかしこの恐竜に関しては目も表情も死んでいるから、主人公が何かしらの感情を読み取っても俺ら視聴者には分からないし、というか生まれてからすぐ死んでいるんじゃないかと心配になる
「そんな人形なんだから表情分かりにくいのは当然だよ!」と思うかも知れないが、実は一部のシーンでは恐竜のCGが映し出される。しかも全体。しかもちゃんと表情もある。
あれだけ表情豊かで目もパチクリ瞬きしている恐竜のCGからの目が死んだ瞬きもしない恐竜の人形のクオリティの差よ。これでじゃあ人形だから許せるよねとはなかなか言えない。しかもあれだけ体を撮していたのに人形になった途端何故か体を撮すなくなる不自然さ。
これで「子供が観るものだから恐竜出せば喜ぶだろう」という魂胆が丸見えだし、まさに汚い大人たちの金稼ぎ目当ての映画なのは丸分かりなんだよ。
そんで子供向けのストーリーとして考えてもかなりつまらない。『ホーム・アローン』にしろ『グーニーズ』にしろ『スパイキッズ』にしろそれなりの中身のあるストーリーを提供はする。例えそれが子供相手でも。ただこれには明らかに子供向けなのに、子供をなめているようなストーリーの中身になっている
あまり仲良くない友人とでも絆が修復する物はない、家族にもバカにされているのにそれを認められるような部分もない、協力してくれる友人との絆の見え方が曖昧だし、一番バカにしてた姉との絆の描き方も急すぎる、先生が主人公の味方のように見えて台詞がなんか主人公の事しか観ていないような言動。果たしてそれは先生として良いのか?などなど様々な人間関係が問題ありそうで無いような描き方。
そんで見せられるのが様々なキャラの関係性やド派手はドタバタアクションでもなく、変わりに長々しい会話とよく分からない科学用語満載な会話、同じような長々しいシーンと観ていて退屈な何もオリジナリティがない映像だけ
ちなみにこの映画冒頭10分くらいで「あ、これつまらないな」というのが分かる。つまらない主人公達の会話と「それ本当に中学生でやるのか?」と疑問に思う授業からのその発表会。主人公がダチョウの卵から恐竜を生み出す発表をするがイタズラな友人に邪魔をさせられ、卵が崩れる。ちなみにダチョウの卵ってハンマーで砕かないといけないくらい固いんだけど、邪魔された時に主人公が倒れて卵が潰れるんです。つまり何故か子供の体重でダチョウの卵が割れます。しかも綺麗に見事に粉々。100点満点の粉々よ
ちなみにこのあとも何度かダチョウの卵を割ってしまったり、実験に使ったりするけど確かダチョウの卵ってかなり高いからそんなに買って大丈夫なのか?あと主人公が勝手に植物をポチったりしてて、親は昼間からバラエティー番組を観たりする。この家族の金銭感覚がどうなってるのかも疑問
話しは戻してイタズラな友人に邪魔をされた主人公。発表を観に来た偉い人がイタズラな友人の恐竜ロボットを褒め称えて彼をなんかの大会に出させようとする。そういえばその大会結局最後まで出なかったなぁ。
だけどさ観た人なら分かるけどさ明らかにイタズラな友人の邪魔の仕方が業とらしいし、先生とお偉いさんもそれを目に焼き付けてたんだよね。それでイタズラな友人が選ばれるとか中々に馬鹿馬鹿しいし、「これが現実か」と思いたいけど嫌ちょい待て!
お偉いさんが主人公の実験に対して「あんなの子供が出来る訳がない!」と言うが、あんな卵の殻に一滴液体付けておもちゃの迷路で謎にビー玉転がしてパソコンでカチャカチャするなら、イタズラな友人が作った「当時の恐竜の動きを再現したロボット」の方が確実に子供が作れるわけ無いだろ!
てか卵の殻に薬液を一滴つけるだけってなんだよ!普通黄身とかに付けるだろ!なんで殻?!それって風邪だけど風邪薬を肌に擦り付ければ、とりあえず治るだろって感じだろ?!
…………………………自分で言っといてアレだがなんだその例えは!!?
結局お偉いさんが気に入ったのは何故かあのサイズの恐竜の肛門から出てきたパイの実サイズのドーナツだろうなとは思うし、そもそも肛門からドーナツって食欲失せるのに皆バグバグ食うし、そもそも主人公とイタズラな友人の説明に対してメチャクチャつまらなさそうに聞いている先生とお偉いさんの反応見て「たぶん俳優自信もかなりつまらない仕事を選んじゃったんだろうな」と察するし
そんでその後はダラダラ実験して、恐竜が生まれたと思えばダラダラ恐竜を世話して、ダラダラ家族が邪魔にしにきて恐竜を隠し、またダラダラ世話して、そんでラストに向かう…。
おい、『ダーウィンが来た!』でも面白いギャグひとつやふたつ言えてるぞ!
とりあえずクソ映画だと分かっててもこの冒頭10分はかなり長く感じる。その後の展開もかなり退屈でつまらない。とりあえずそれっぽいものを見せて、それっぽい感じで終わる感じ。なにも感じない作品もなかなか久々な感じではあるけれど、とりあえずひとつ言えるのはまだ見てない人は観ないことをオススメするよ
◼️評価
最終評価は・・・
●●●●●|●●●●●
0/10です。
地味に2021年初の0点作品が現れましたね。おめでとうございます。
とにかく何もワクワクしない、ドキドキしない、そんな子供向け映画は初めてだったし、しかも恐竜を題材にしてる割りにここまで迫力ないのも逆に面白かったです。あ、褒めてないよ?
はい、そんな感じで!
それでは!