■予告
■あらすじ
ブラック・ウィドウの前に突如現れた、“妹”エレーナ。姉妹は、自分たちを暗殺者に育てたスパイ組織「レッドルーム」の秘密を知ったことで命を狙われる。唯一の味方は、かつて組織が作り出した“偽りの家族”だけだった。しかし、その家族の再会によってレッドルームの恐るべき陰謀が動き出す。
■ネタバレあり感想
『ブラック・ウィドウ』(原題:Black Widow)
コロナの影響で延期に延期を延期で重ねてようやく公開されたMCUの最新作。
本作はフェーズ1から登場しているアベンジャーズの女性スパイであるスカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウの単独映画。
正直に言ってしまえば確かに良い部分もあったよ。アクションは良いし、現代的なスパイ映画的な部分もありながらMCUらしくない暗い部分も見せてたし、なにより大きなアクションをしなさそうなブラック・ウィドウがかなり映画映えする迫力ある映像でアクションをしたりとかなりエンタメ性は高いのかなと思う
ただ延期が無しで仮にコロナが無く、無事に予定通り公開されたとしてもMCUの前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』と比べてしまうと満足度やそもそもひとつの映画としてはかなり不満点は多い。
俺個人としても「1年以上も待ったMCU映画だからかなり楽しかった」と言う気持ちもある。すべての流れがとりあえず悲しい話「MCUファンだからなんとか楽しめた」という感覚になっていて、じゃあひとつの映画として評価した場合は?と聞かれたら唸るだろう。
前半はかなりよかった。特に序盤15分くらいはかなり興味深い話の展開だったよ。その後の『シビル・ウォー』後の話からブダペストまで行く流れも色々言いたいがフローレンス・ピュー演じる妹のエレーナとの再開、そして大人である二人の改めて絆を深め会う部分は良かった。
ただそこからの家族の再開からガクッと落ちた気がする。雪山の刑務所のアクションは良かったが、そこからダラダラと会話している部分だったり、なによりあれだけクールでダークな雰囲気、しかも音楽もカッコいいのが多いのにそれに合わないようなコメディシーンはかなり場違い感がすごい
フレンチを食べに言って前菜とスープまで良かったのにいきなり「はなまるうどん」のうどんが出てくるレベルの場違い感。え?今ここで?いや確かにはなまるうどん美味いけどさ。けど今?しかもこの料理の流れで!?って感じ。それがこの映画の後半でやってくる
正直エレーナがジョークを言いながらも冷静に完璧に活躍するからまだエレーナに関してはかなり好きになれるんですが、親父に関しては本当にただのギャグキャラですね。特にこれと言ったカッコいいシーンもないし、本当にコロコロコミックの寒いギャグ並みに笑わせようとしたりしていてこの家族のキャラバランスがガタッと崩れていました。本当にただの昔の栄光を引き摺ったダメ親父って感じ
母親に関しては掴み所がないと言えば聞こえは良いですが、特に印象的な部分もなかったし、娘達に対してどう思ってたのかあまり分かり辛いキャラでしたね
これは母親が悪い訳ではありませんが、ナターシャに作戦を伝える際も「実はこういうことを裏で話してたよ」と謂わばあと出しジャンケン方式で繰り出す演出をしてましたね。これ邦画だけの伝統行事かと思ったのですがハリウッドでもやるんですね
何が笑えるってナターシャが敵キャラを殴ろうとしたら殴れなくて「実はただの洗脳じゃなくて攻撃できないフェロモンだしてるんだよーんwww」ってシーンは悪い意味で爆笑物ですが、その後ナターシャがわざと殴られて実は殴られてたのはこういう仕組みでこういう作戦を家でして、しかもあの敵はフェロモンも出すというのをかなり後だししまくるという何も見ているこちらをワクワクさせてくれない演出には笑えましたね。笑えないけど
キャラの話に戻るなら色々ナターシャの為に色々家やヘリコプターを手配してくれたキャラいましたね。あのキャラ本当になんか色々手配するだけであとはなんか寝るだけのキャラだったから特にいようがいまいが特に問題ないキャラでしたね
何がアレってシビル・ウォー後で追われている最中でかなり信用している調達屋ってことじゃないですか。その関係性や信頼関係を深く描かないでただキャラが「仲良いよね」的なこと言われてもあまり納得はいかないです。調達だったりなら誰でもできるし、あのナターシャが絶対に信用できるその理由が明確にならない話やキャラ紹介がないからあまり必要性は感じないです
今回の敵キャラであるタスクマスターに関してはヴィジュアルや能力はかなり良かったと思います。ただその能力がしっかり生かされていたかと言われたら微妙です
タスクマスターの能力はコピー能力。コピーと言っても写真的反射という記憶能力で見た物を瞬時に技や身のこなしを完璧に覚えてマスターする能力です。(流石にソーみたいに雷出すとか、アイアンマンみたいにビームだすとかは出来ない。何故なら普通に鍛えている人間だから)
だから生かそうと思えば生かせるんだけど、ただただ普通に色んなアクション出来る敵キャラとしか思えないし、確かにMCUファンは興奮したり「あの技だ!」と思うかもしれないけど、MCUファンじゃない人からしたら「コピーするからだから何?」って感じでしょう。
あ、ただキャップの盾の投擲→ファルコンのバク転キック→ウィンター・ソルジャーのナイフ裁きの流れは興奮した
ネタバレにはなりはしないけどあえて防ぐ言い方をするならタスクマスターの過去に関してもそこまで興味深いはないというか。これも別にただただ完璧にコピーする完璧暗殺者って感じならまだ良かったんですが、タスクマスターの正体を明かされてもそんなに興味深くはないんですよ
特にブラック・ウィドウに恨みを持つあれでもないし、ブラック・ウィドウの掲げる考えや正義とはま反対なキャラでもない。そして何より言っちゃうならブラック・ウィドウとは別に過去に面識はない敵キャラで、ただただ普通にブラック・ウィドウに襲いかかるキャラって感じ。ビジュアルも能力も良いのに勿体ないなぁ
とりあえずMCUの映画にしてはかなり珍しく興味深いキャラがかなり少ない映画で見ている時も応援はできない。むしろ「ふーん」とか「だからどうした」の方が多かった。つまりあまり興味が湧かなかったんですよね
言っちゃうならナターシャの過去も観たかった過去とは違かったというか。これは個人的な傲慢ではあるけれど、ただ『アベンジャーズ エイジオブウルトロン』で見せたあのナターシャの記憶はなんだったのかというのは何となくはわかるけど解明はしてないし、ナターシャがあの施設でどんな生活をしてたか、どうやって脱出したのかも見せてはくれなかったんですよ。正直ファンとしては消火不良
けれどこんな状況でも公開してくれたのは嬉しいしという気持ちもあれば、いやいやこのクオリティならDisney+のドラマ三作品の方がかなりクオリティ高いぞと思う気持ちもあったりと天秤が揺らぐ揺らぐ。
とりあえずあのキャラがどうなるやら。たぶんドラマかな。てかドラマもかなりリンクしているならもう本当これから追いかける人かなり苦しくなるだろ
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀😀●|●●●●●
4/10です。
個人的にはあまり好きになれないMCU映画でしたが『キャプテン・マーベル』『ドクター・ストレンジ』と比べたらまだ観られる映画かなとは思いました。ちなみにDisney+でも追加分払えば観れますので近くの映画館でやってない人はそちらも試すのはどうでしょうか(なんか案件みたい)
はい、そんな感じで!
それでは!