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映画『BLUE/ブルー』爽やかな青春と熱い人生賛歌 評価&感想【No.710】

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■作品紹介


公開日/2021年4月9日

上映時間/107分(1時間47分)

監督/吉田恵輔

製作国/日本

■予告


■あらすじ

ボクサーの瓜田は誰よりもボクシングを愛しているが、どれだけ努力を重ねても試合に勝てずにいた。一方、瓜田の誘いでボクシングを始めた後輩・小川は才能とセンスに恵まれ、日本チャンピオンに王手をかける。かつて瓜田をボクシングの世界へ導いた初恋の女性・千佳は、今では小川の婚約者だ。強さも恋も、瓜田が望んだものは全て小川に奪われたが、それでも瓜田はひたむきに努力し続ける。しかし、ある出来事をきっかけに、瓜田はこれまで抱えてきた思いを2人の前で吐露し、彼らの関係は変わり始める。

引用元:BLUE ブルー : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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『BLUE/ブルー』


例えば自分に憧れの人物がいてその人のようになりたい、その人の職業に就いて夢中になりたいと思っていたけれどなかなか上手くいかないし、憧れ描いてたものとは違ったりすることありませんか?


さらに言うと「やってみろ」と誘った友人や知人が実はかなり才能があって、自分の描きたかった夢を叶えている姿を遠目に観ていたこともありませんか?少なくとも俺はあります。


青春というワードは学生や若い人が使う言葉と想像してしまうけれど、大人でもそうしたアオハルしちゃってもいいんじゃない?って感じの夢と自分の生き方を提示した爽やかなボクシング映画だと思いました。


とりあえず俺が載せたのも悪いけどあらすじ部分は特に気にしなくていいです。特に「関係がー」みたいな部分も大事なシーンではあるけど3分くらいで終わるし、それよりも別の部分に焦点を当ててる気がします。


主人公演じた松山ケンイチはどちらかというと主人公感は全くないです。むしろ助演でもいいのではってくらい東出昌大柄本時生が光っていたから。だけどそれこそ松山ケンイチの自然体な演技が必要であり、松山ケンイチ演じるキャラを主人公にしないといけない理由がそこにあるんですよ。


松山ケンイチ演じるキャラクターはボクシング好きで好きでたまらない。だけど試合だと負けばかり。今までの勝利数は2回しかない。一方東出昌大演じるキャラはボクシングに才能がありチャンピオン間近。だけど脳の病気を持ってしまう。という真逆のような人生。


だけれど松山ケンイチはそれでもボクシング仲間から非難を浴びようがそれでもボクシングを続ける。何故なら彼にはそれしかないし、それが好きだから。だけれど負けに負けて人の前ではヘラヘラしてるが本当はかなり悔しがっている。泣きたいくらい悔しがっている


彼のキャラクターはボクシングを一度やめたけどまた戻ってきたという話を耳にするが、これはあくまで自分の考えだけど彼は自分がすべきこと自分がやるべきことを知ってまた戻ってきたのかなと。
自分は負け続けてるけど誰かを応援し、誰かをサポートすることはできるんじゃないかと考えてまた戻ってきたのかなと。


これを観てる途中思い出したのはある高校のアメフト部に引きこもりだった学生が入部してくるドキュメンタリー番組。彼は何日もキツい練習をし、同級生にも冷たい目で見られる。彼はかなりキツかった。だけど部のコーチは「辞めるな」と言った。別に選手にとどまれじゃなく何かひとつ続けてみろと言った。彼は「選手」ではなく「マネージャー」という形でアメフト部を続けた。ざっくり話すとこんな感じ


要は自分には自分の役という言い方は悪いけど、自分だからこそやらなければならい場所とか自分にしか出来ない事がある。絶対にボクシングでチャンピオンになることが幸せかと言われたら幸せかもしれないが幸せじゃない人もいる。松山ケンイチ演じるキャラは自分はチャンピオンにはなれない、弱いというのが分かり、じゃあ自分は何が出来るのか?それの答えとして皆をサポートとする答えを導きだした人物なのかもしれません


こうして観るとただ諦めただけじゃんと思うかもしれない。ただ俺はもう夢のような物を手放して違う場所と言う名のリングで闘う松山ケンイチのキャラのその精神力の強さはスゴいと感じる。憧れていたのに、夢見てきたのに、自分は負けだからじゃあ自分が別の場所で闘えるリングを見つけ出そうという考えはなかなか出来ない。だから俺は松山ケンイチ演じるキャラはリング内でもリング外でも闘ってるように見えていた




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松山ケンイチのキャラは主人公として見せなきゃいけなかったのも(という言う言い方もこれも失礼)、大抵の人は彼のような経験はしてきたし、だから共感する。共感するからこそこの映画の松山ケンイチのキャラのように背中を推しながらも遠くで優しくアドバイスするような形で「お前のやり方は別に間違ってはいないよ」と教えてくれてる感じはします。「今そこで闘ってるお前はスゴいよ」と。


松山ケンイチのキャラは『町田くんの世界』のような感じで周りのキャラたちが主人公に色々と影響受けて色んなストーリーを歩むストーリーでしたね。特に柄本時生のキャラはかなりの成長ストーリーが記されているから彼のキャラを好きになる人もいるはず。俺も好きでした


好きな人の為にとりあえず「ボクシング風」から習い初めて、最初は漫画の影響も受けながらもなんだかんだハマり出して松山ケンイチに勇気つけられて、試合にも出たし、松山ケンイチの仇討ちも挑んだりとかなりカッコいいキャラだし、主人公の影響を一番に受けたキャラだったと感じます。


東出昌大のキャラのストーリーは個人的にリアル方向だったと思います。脳にダメージは受けやすいから脳の病気にはなりやすいし、チャンピオン目前でもトラック配達の仕事を掛け持ちして、ボクシング辞めたら会社は手のひら返しして(まぁ失敗が続いたのもあるが)ミスもスルーされてたのに怒られて。だから映画の中での一番の不安は東出昌大演じるキャラとその妻がその後幸せになれたかなんですよね。幸せであってほしいな


そして松山ケンイチは色々あって、ある場所でシャドーボクシングをして幕を閉じますがこのシーンも松山ケンイチ演じるキャラが「この場所で今は闘う」という強い意思と今でも闘ってるという気持ちが分かるシーンでもありましたね。


なんかね。俺劇中見ているときは福山雅治の『I am a HERO』を思い出したんですよ。

だけどラストまで観るとこれはたぶん『I am a HERO』でもあるけど、どちらかと言うと『明日の☆SHOW』を思い出してしまって

福山雅治の『明日の☆SHOW』はライブの定番曲ではあるものの何度聞いても良い曲で。この曲は分かった人には分かりますがボクシング漫画の『あしたのジョー』をモチーフに作られた曲なんですよ。その中の歌詞の一部が映画と俺の考えにハマってるような気がします

憧れ描いた夢は ちょっと違うけれど

この場所で闘うよ

倒れたって何度でも立ち上がれ

明日の☆SHOW

これ以外にも色々と歌詞の中にこの映画とマッチする部分は多くはありますが、このサビ部分はやはり印象的で自分の闘える場所で闘い、そしてどんな時でも立ち上がるのが本当の勝者だとこの映画でも伝えたかったのかなと感じました。


だから柄本時生演じるキャラもラストの試合で負けても笑みを浮かべる理由も分かるし、俺も彼が本当の勝者だと分かります。腹を殴られても耐え、何度殴られても立ち上がり、そして練習を思い出し本来の力を発揮した。だから見ている者はカッコいいと感じる。


かなり語りましたが用は簡単に言うならかなり素晴らしかったです。


■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀😀😀●

9/10です。



試写会だとかなり絶賛してるのも分かる作品でした。人によってはかなりの応援映画にはなるし、また明日から頑張れる作品にはなっています。感動も出来て笑える部分もある爽やかでバランスの良い作品でした





はい、そんな感じで!

それでは!