■予告
■あらすじ
エリート特殊部隊を率いる軍人アルテミスは砂漠を偵察中、突如発生した超巨大な砂嵐に襲われ、必死に逃げるものの一瞬にして巻き込まれてしまう。強烈な突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが目を覚ますと、そこは元いた場所とは違う見知らぬ異世界だった。その世界には近代兵器の通用しない巨大なモンスターが跋扈(ばっこ)し、そんなモンスターの狩猟を生業とするハンターがいた。アルテミスは元の世界に戻るため、次々と迫りくる巨大モンスターと激闘を繰り広げていく。
■ネタバレあり感想
『モンスターハンター』(原題:Monster Hunter)
CAPCOMの代表作『モンスターハンター』シリーズをハリウッドが実写映画化した作品。主演は『バイオハザード』のミラ・ジョヴォヴィッチで監督もポール・W・S・アンダーソン。お前らCAPCOMばかり実写化するな。お次は魔界村の実写でも狙ってんのか?……本当にありそうだからやめろ
モンスターハンターに関してはかなりやってました。『2nd G』から入って学生の頃は次の日学校があっても朝の4時までやってたことはあったし、その後の『3rd』もやり混んでいて、ただそこから3DSに変わってからはやってないです。だから全作やってはいないし、他のファンから観たら全然知識は浅いです。
そんなゲームの新作『モンスターハンター ライズ』も発売される日に公開したこの作品。まさにモンハン熱が始まる予感はしますがハッキリいうならこの映画面白くないです。映画で1900円払って2時間犠牲にするなら、ゲームで7000円犠牲にしてなん十時間と素晴らしいゲーム体験をした方が良いです。
けどやりたいことは分かります。異世界転生ものにしたかったのは分かるし、もしモンハンの世界に迷い混んだらみたいな設定や、モンスターに近代武器は通じるのかとか、そこら辺の発想はゲームをしてきた自分達も思ってたことだから褒めたいです
ただ褒めるべき点はそれくらいというか、それでこの映画がまだギリギリ立っている感じがするんですよ。それくらい酷いし面白くはないです。
まずこれは他の人が言うようにストーリーがあまりにもないです。前半はキャラクターがモンスターに追われて、後半はモンスターを狩る。ただそれだけです。ちょっとオマケで二つの世界を繋ぐ扉がとか話すんですがそれ以上話しは膨らまないです。
特にモンハンの良さがかなり失われてる変わりに大分大袈裟な設定が盛り込まれてた気はしました。モンハンってもっとサバイバル的なことをしながらモンスターを狩っていって、そのモンスターから武器や防具を作ってどんどん強くなるのが醍醐味なんですがそれがほとんどなかったのはかなり残念です
だから変に異世界転生やら次元の扉とかっていう話題がモンハンに合ってたかというのは疑問ではあったし、現実世界にリオレウスが現れて飛行機やら戦車をボコボコにするのは確かに良かったけどよくよく考えたら荒野で暴れてたから対してモンハン世界と映りはあまり変わらないし
それにストーリーがないということは特に世界観の背景もなければキャラクターの背景もないんですよ。ミラ・ジョヴォヴィッチ演じた主人公も「元の世界に帰らなきゃ」とは言いますが何故そこまでして帰らなきゃいけないのかその背景をしっかり撮さないから彼女が必死で帰る姿にはあまり応援はできないです。ちょいちょい指輪は現れますが特に結婚してるとか、誰かのプレゼントとかも言わないのでそれっぽく見せてるだけでした
ただミラ・ジョヴォヴィッチのキャラに関してはまだマシです。他のキャラクターに関しては大勢いた割には誰も記憶には残らないし、死んでも別に悲しくはありません。序盤の仲間たちもすぐに退場するのは分かっていたからどうでも良かったです。後半のリオレウス討伐も他のハンターが沢山いましたが「キメ顔してるけどお前誰だよ」って奴沢山いたし、そんなキメ顔ハンター達もすぐ退場する。だからあれだけ飯はちゃんと食えと…
とりあえず沢山のキャラクターがいるのにただそこにいるだけって感じで誰がどの役割でどんなキャラクターなのかっていうのが明白ではないから特に彼らに対して応援はできないし、死なないでくれとも思えません。日本から山崎紘菜も参戦してますが正直彼女の扱い酷かったですね。特に他の俳優と話すわけではないし、ただ道具をカチャカチャしてるだけだし、特に大きな活躍もないしでかなり可哀想でした。まだ『バイオハザード ファイナル』のローラの方がマシです
他で気になる部分も話すとモンスターのCGは確かに良かったんですが、他のCG部分だと少し残念だった感じはありました。背景やその空間だとかのCGはたまにCG感はあったりして、ちょっとそこでモンスターや人が浮いてたりっていうのはありました。
相変わらずスローだとかカット数が多かったです。特にデカイものはそもそも動きはスローだからワザワザそこでスローにしなくてもいいし、あまり意味のないところでスロー映像があったりと観ている自分としてはかなりイラッとは来ます。カット数もかなり多すぎて本当にバイオハザード観てる気分でした。
音楽が映画に合わない。なんのジャンルの音楽かは説明しづらいんですが、とりあえずモンスターハンターという世界観であの音楽は絶対ないなとは思いました。それくらい合わないし、色んな映画を観てきたけどここまで世界観に合わない音楽も初めてです。
主人公がハンターと仲良くなるくだりが長い。特にこの砂漠のシーンはこの長い砂漠のシーンに予算をかけなければもっと色々と出来たんだろうなってくらい砂漠のシーンは長いし、ハンターと接触して主人公が格闘するシーンもかなり長いです
これはあれか?オンラインでたまに友達に「アピール」で攻撃するあるあるを再現したのか?いや流石にないけどさ、それでもこの二人の格闘は長いし俺らが観たいのはそれじゃあないし、低予算映画レベルでガチで長い。挙げ句にはチョコレート渡して仲直りとか。じゃあ最初からそうしろよ
なにより映画を観ていても映像が良いなってだけでゲームのように観ていて楽しいとは思えないんですよ。特にモンハンみたいなこうしたゲームはゲームだからこそ出来ることが映画だとそれが出来るかと言われたら難しいんです
モンハンってキャラクターエディットがあって今だと本当きめ細かい部分まで設定ができます。それでもう自分の好みのキャラクターや自分に似たキャラが作れてそこからもう世界観に入った感じはするんですよ。それがなくてもリアルタイムでモンスターと戦って時間を費やし、罠や爆弾しかけて知恵を絞って戦うからより没入感はあります。それが映画に出来てるかと言われたら難しいです
このゲームに出来る「自分がやるから楽しい」という感覚が映画の実写化で出来るかが今後の課題でしょうね。ピカチュウやソニックはキャラクター映画として成り立ちますが、モンハンとかとなるとかなり難しいしそれが出来てないのは確かです。そういうので似てる系列だとやはり『バイオハザード』とか『アサシンクリード』『ヒットマン』ですかね
だからなのか戦闘シーンも馬鹿馬鹿しく見えるんですよね。ディアブロスを頭にぶっ刺して倒せるならゲームだと苦労はしないし、リオレウスに対して歴戦のハンターが炎属性の武器を使うのも可笑しかったしでやはりツッコミたくなる部分はあります。
とりあえず色々と言いましたがモンハンファンはあまり楽しめない作品だと思います。モンハンを知らない人がどう思うかは分かりませんがたぶん鑑賞してる時は楽しくても数か月後には忘れてしまう作品になるんじゃないのかなと思います。
■評価
最終評価は・・・
😀●●●●|●●●●●
1/10です。
苦痛とまではいかなかったけど、とにかく全体的につまらないなとは感じてしまう作品でした。俺としては製作陣はもう少しゲームをプレイしてから制作に取りかかってほしかったなとは思います。
はい、そんな感じで!
それでは!