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映画『あの頃。』過去に後悔ないように今を生きる!評価&感想【No.703】

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■作品紹介


公開日/2021年2月19日

上映時間/117分(1時間57分)

監督/今泉力哉

製作国/日本

■予告


■あらすじ

松浦亜弥のミュージックビデオを見て「ハロー!プロジェクト」のアイドルに夢中になった彼は、イベントで知り合ったコズミンら個性的な仲間たちとともに、くだらなくも愛おしい青春の日々を謳歌する。しかし時は流れ、仲間たちはアイドルよりも大切なものを見つけて離れ離れになっていく。そんなある日、コズミンがガンに冒されていることを知った劔は、かつての仲間たちと再会を果たすが……。

引用元:あの頃。 : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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あの頃。』


いつの間にかアイドルは日本中に存在するいわばブランド名みたいなものになっていて、今で言えば欅坂46乃木坂46、日向坂46などが中心で一昔前なんてアイドル戦国時代なんてものもあった。二次元でも『ラブライブ!』や『THE IDOLM@STER』『アイカツ!』なんかもあったりして本当に色んなアイドルがいる。


けれども個人的に「アイドルで誰を思い浮かべますか?」と聞かれたら間違いなくモーニング娘。松浦亜弥と答える。けれど俺は世代っちゃあ世代だけど、記憶を刻み自ら金を出して追いかけていた大人ではなく、小学生の頃の時代。


しかも当時はファンにコールをする男性が沢山いるというイメージはなく、がっつり「女の子が好きになる歌手」「女の子が憧れる職業」として認知していた。やはり小学生女子はその当時は本当にジャニーズかモーニング娘。おジャ魔女どれみだったからね


勿論自分もそりゃあモーニング娘。松浦亜弥の曲をラジオで聞いたし学校でも流れてて好きという感情はなかったが、良い曲だなとは感じた。けれどやはりそれを口にすれば「男なのに女が好きなものが好きなのかよ」と言われる時代ではあったからなかなか言えない。


ちなみに女の子ばかりなんだろうなと思ってたら実は男性も普通にいてしかもコールもするんだと認知したのは遅くはなくて、それが当時モーニング娘。にいた久住小春が『キラリん☆レボリューション』というこれもまたアイドルアニメのライブを女子友達と観たのがきっかけだった。(当時からイジメられてた反面女子に助けて貰ったり女子友達は多かった)


そんな時代と同じくひとりの男性が松浦亜弥のPVを観てハマリだし、それを分かち合える友人と出会いその青春を謳歌した実際にあった話を映画化した作品。


ひとつ言うなら邦画も邦画で沢山の「実際にあった話をもとに作られた映画」というものはあるが、正直どれもが変に演出を大袈裟にして誤魔化したり感動を狙わせたりすることはある。つまり失敗作が多い。
この映画に関しては人の良し悪しはとりあえず置いとくにしても、そうした映画としての出来は成功作だと感じました。


キャラクターは沢山いるのに皆個性的で好きになれるし、ストーリーは分かりやすいし、その2時間という中でのメッセージ性はしっかり含まれてたし、結構笑いもあったりして娯楽性はあったり、かなり良い作品だと思います


個人的にはアイドルオタクの人生や活動を描いているのかと感じましたが、実際観ると良い意味で違くて、当たり前のことなんだけど深い所を突いている作品でしたね。たぶん「当時のオタクの活動」として観るよりも「松浦亜弥を好きになったことがきっかけで心からの友人が出来て、そいつらとの人生を描いた劔樹人の物語」として観た方が正解かもしれません


正直当時の松浦亜弥モーニング娘。を映画を通じて語れるほどの知識はないし、映画の中身も劔氏と友人の人生を描いただけなのでそこまで個人的には多くは語れないです。ただ映画として、ストーリーとして伝えたいことは分かります。


人は誰しも「あの頃は良かった」と感じる。それはその時の「今」を楽しめたからそう感じてたし、今の「今」を楽しめてないから昔に逃げてしまう。だからそうした後悔がないように、人生という卒業が来るときにも悔いがないように「今」を楽しむべきではないかというように感じました。


友人とアイドルを追いかけ、談笑したりするのも良い思い出だし、粉っぽいシチューを食べたり友人の彼女に手を出した話題も笑い話にしたりというのも今を生きて悔いがないように感じました。なんか少し『ソウルフル・ワールド』に似ていてそれを日本版にしたような感じはありましたね


個人的に不満点が2つありました。そんなに対したことではないけど。
ひとつが序盤主人公が松浦亜弥のMVを観て泣くシーン。これに関しては良かったんですがその前の話。たぶん松浦亜弥のMVで泣く、松浦亜弥の曲で泣いてしまうということはその前に色々と悩んでいたり苦しんでいたのかもしれません。


ただそれを撮していたのが「ベースは好きだけどバイトが忙しいからなかなか練習ができない。それでバンド仲間にもしかられる」というシーンはありますが、正直これだけでは主人公が「そこまで辛かったのか」とは感じられなかったし、そこからの仲間との出会いからの成長も大きく観れませんでした。けど実際にあった話をリアリティーありで映画で作ればこうなるのかな


2つ目が途中から方向が変わる。これは良しでもあるし不満でもある。途中から仲間との問題だったり、ちょっとした問題もあったりはしたんだけど、それで映画の題材である「アイドル」「松浦亜弥」というのが忘れられてしまっていたなというか気づいたら存在がいなくなってて


けどこれはあくまで映画は友情映画だし、途中から松浦亜弥モーニング娘。がなんかいなくなっているというのも時代的に「なんか最近テレビで観ないな」と感じ始めた頃ではあったからある意味リンクはしてるし成功はしている。ただ俺が変に気になっただけ


当時を生き、当時を楽しんだ人ならノスタルジックになること間違いナシの作品でしたね。色んな演出で工夫も施されてて映画好きとしても楽しめる作品ではありました。


ただ俺個人としては言いたいことは分かるけど心にガツンとは来なかったです。
たぶん性格やら世代的な問題もあるでしょう。まだ20代だし、松浦亜弥が流行り出したのは小学生ですしね。


それにあまり過去に対して良い思い出が少なすぎるたり、今を楽しむより生きるのに必死でたまに死を考えたりしたりするので。なんか暗い話しになりましたが、たぶんだけど30代40代になって鑑賞したらまた違う味が出る作品なのかもしれません。


人によっては寝かせれば寝かせるほど良い味を持つ隠れた名作になる作品だと思います。


■評価

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最終評価は・・・





😄😄😄😄😄|😄●●●●

6/10です。


そういえばあの時代から「推し」って言葉あったんですね。推しという言葉最近の言葉かと思いましたよ。
ちなみにそういう「推し」いう認識で行くなら俺の人生初めての推しは『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希でした。(涼宮も昔は予測変換できないからいちいち一文字ずつ別の言葉で使ってたけど、今はすぐに出てくる。良い時代になりましたね)






はい、そんな感じで!

それでは!