■予告
■あらすじ
書店で働く三角康介は、幼い頃から幽霊が視える特異体質に悩まされていた。ある日、康介は書店にやって来た除霊師・冷川理人に勧誘され、一緒に除霊の仕事をすることに。刑事・半澤から1年前に起きた連続殺人事件の調査を依頼された2人は、やがて遺体を発見するが、その遺体には呪いがかけられていた。真相を探るうち、彼らは自殺した殺人犯の声を度々聴くようになり……。
■ネタバレあり感想
さんかく窓の外側は夜
ヤマシタトモコ原作のコミックスを実写化した作品。志尊淳演じる霊が視える三角(みかど)と岡田将生演じる霊を祓える冷川のふたりがゴーストバスターする作品。
あとで語りますがジャンルとしてつけるならどれも微妙でミステリーでもあるし、スリラーでもあるし、ファンタジーでもある。ただ今回はひとくくりにホラー映画として紹介します。
ホラーとは言うもののさほど怖くはありません。幽霊なんて序盤しか出なくて中盤あたりから呪いの話になって、そんで言霊の話になって「人間って幽霊より怖いよね」って話にシフトチェンジしていきますから。さほど驚くような音で脅かす演出もありませんから、血が大丈夫ならこの作品は全然観れます
三角と冷川そして平手友梨奈演じる井浦のこの主役三人の深堀だったりとか、関係性の描き方は良かったなと感じました。特異体質を持つ三人で普通の人とは違うから苦しい過去を持っていて、同じものを持つもの同士が集まることで他者を信頼できるというのは観ていて強く感じました。
結構この作品人に触れるシーンが印象的で特に冷川が三角の後ろから胸に手を当てるのもBLチックでそれを撮りたかったのかもしれないけど、他者に触れることでひとりの不安は消せるし他人にも優しくなれるそういう部分も撮したかったのかなと。
実際序盤ひとりで悩んでた三角が初めてこの徐霊シーンは三角が少し安心してたようにも見えたり
他者に触れる他者を理解しようとすることでより人に優しくなれるし、自分を大切にしようと感じたり、そういうのが生まれれば誹謗中傷な人を傷つける言葉とかは生まれないんじゃないかという思ってたより良いメッセージ性が含まれてました。
少し話はそれたけど、それをふまえて三人の深堀は十分でキャラクターとしても応援はしてたし、三人それぞれの演技も良かったです。それにリアリストの警察を演じた滝藤賢一もキャラも演技も良くて彼がいるからこそ観客目線でまだ物語についてはいけたし、より三人が引き立ってたように思えました。
不満点をあげるなら折角メッセージ性や俳優の演技が良かったのに肝心のストーリーや世界観があまり見えなかったこと。三人にスポットライトをあてすぎてしまってて周りが全く見えない状況でした。
たぶん原作を読めば納得はするんだろうけど、ひとつの作品として見た場合だと結構ごちゃごちゃしている印象はあるし、原作未読者の場合でも分かりづらい部分は何点かありました。
特に序盤はそんな感じで二人の最初の仕事で三角が水の中に入ったのは何があったのかとか、途中三角が事務所を辞めるが縛られてた契約は解除されたのか、冷川が霊を徐霊する以外の能力を持ってたりするとか、井浦はなぜ弁護士とかの大人を呪って殺してたのかとか。結構最後まで見ててもスッキリしない謎は残ります
映画のバランスとしても中途半端に感じました。徐霊ものと言ってて幽霊が出るのは最初だけだし、触れる意味に関しても意味はあるけれどBLの雰囲気はあったのにそこからもう一歩踏み込んでなかったり、二人の絆はよく描かれてるけどバディ映画としては演出は微妙だったり、それで家族は大切だねみたいな話になったり、色々やりたいことはわかるけどどれもがしっかりと描ききれてないんですよね
だから幽霊に安いCGで予算を使うならもう少し上映時間を長くしても良かったくらい勿体ない部分が沢山ありました。映像や光の演出、音楽も文句はなかったし見てて飽きはしなかったから全然伸ばしても問題はなかったです。
そういえば今年はよく「信じる」ってワードをよく聞きますね。Netflixの『デンジャー・ゾーン』もその言葉をよく口にしてましたから。何かしら流行あるのかな?
■評価
最終評価は・・・
😄😄😄😄😄|😄😄●●●
7/10です。
少し変わり種のホラーを観たい方にはオススメだし、ホラーが苦手な方も多少グロいシーンはありますが観ても平気なレベルの作品になっています。是非
はい、そんな感じで!
それでは!