■予告
■あらすじ
10万分の1の確率でしか起こらない難病という運命が降りかかりながらも、手を取り合って未来に向かっていく高校生の2人の恋愛を描いた。高校剣道部のマネージャーを務める桜木莉乃は、中学時代からの友人である剣道部の人気者・桐谷蓮に思いを寄せていた。しかし自分に自信が持てない莉乃は、学校中の生徒たちの憧れの的である蓮に気後れしてばかりで、告白して気まずくなるくらいなら友達のままでいようと思っていた。そんなある日、思いがけず蓮の方から告白され、2人は付き合うことに。誰もがうらやむ幸せな日々を送る莉乃と蓮だったが、やがて「10万分の1」の確率でしか起こらない残酷な運命が2人に降りかかる。
■ネタバレあり感想
『10万分の1』
ポスターからかなりクソ映画臭する作品だなと感じ鑑賞したけど中身は至って普通だった。「至って普通」この言葉褒め言葉に近いように聞こえて別に褒めてない。キング・クリムゾンのエピタフの能力を使わなくても次から何が起きるのか予測できてしまう。つまりこうした難病系学園ドラマを何度も観てきた人は、何度も観てきた経験を生かし予想ゲームを楽しめる作品になっていた
つまり予測できてしまうというのは特に驚きがないということで、あまりにも普通なことばかりが起きる
物語は高校生には見えないし体育祭の時はただ鍛えた腕を見せたいだけの主人公白濱亜嵐と、なんでもかんでも俳句にして気持ちを表しながらそのキャラクター設定をものの10分で無くしてしまうヒロイン平祐奈が難病のALSと向き合う映画
ALSを簡単に説明すると最初は歩けなくなることがたまに起きたりして、徐々に体が動かなくなるという病気。この病気の治療法はいまだ無くて、治療法が見つかるまでは病気と暮らさなきゃいけなくなる。この難病にヒロインがかかります。
このALSを組み込んだこと事態は悪くはないし、エンドロール後のメッセージも悪くはないんです。ただ全体として観ても別にALSじゃなくても成り立つ作品ではあるし、他の難病系作品と代わり映えはしないからALSじゃなくて別の病気の設定でも良かったというか
唯一良かったのは5年目のALS患者にヒロインたちが会いに行き話を聞くということくらいで、他は別になんでもいいんですよね。終盤まで特に病状が変わることはなくヒロインを応援したいという気持ちにはあまりなかったんですよ
あとのストーリーも病気になり、やりたいことリストを書き、やりたいことリストを消化し、少し問題が起きて、卒業するって流れ。
ストーリーの展開もプールがあるならプールに落ちるだろうなって思ったら本当に落ちたりして、何度も書くけど全て予測できてしまう
ここから箇条書きでツッコみたい部分を書きます。
- 俳句で色々文句言ってたヒロインだけど、俳句をネタにするのは序盤だけ
- 何回も人に体当たりされるヒロイン
- だからその後もヒロインの近くに人が来る度にヒヤヒヤする
- 剣道した人なら分かると思うけど剣道を舐めてる部分が沢山ある
- 竹刀を投げ捨てるな!
- 家庭科の調理実習でホールケーキ
- 相変わらず邦画特有の主人公の部活を見に来るキャーキャー騒ぐガヤの女子。もうなんかこういうのファミレスのドリンクバー並みに安心感あるよね
- 主人公とヒロインが付き合ったらヒロインにブス呼ばわりするガヤ女子
- と思ったら反撃するヒロイン
- その喧嘩を止める&和ませようと急に笑う主人公。だが彼のした行動は和むというより変な空気になったからだったら普通に止めて欲しかった
- ヒロインの祖父手作りオムライスの大きさに落ち着きがない
- 無実の人々をなぎ倒しながら主人公は道場に到着して雄叫びをあげる。『インクレディブル・ハルク』も観てたらしい
- 体育祭で転んだヒロインを助ける先生が笑わせにきてる
- ラスト、ヒロインが自分がALSだと打ち明けるが、ヒロインが隠したがってた気持ちも分からなくはない。ただ国公認の難病に関しては流石に先生を中心に周知するべきではないか?それをあたかも感動ドラマのような展開にされてもあまり気持ちは熱くならないし、特に深堀されてないクラスメイト達が一丸になるシーンもあまり盛り上がらないしなんか絵面が地味
- ヒロインが主人公に「私とやりたい?」というシーンがありますが、後ろにいた女子高生のお客さんが「こういうのやめてほしいんだけど」って聞こえたときは笑い堪えてた
とりあえず思い付く限り箇条書きでツッコミましたが、別にクソ映画ではないです。
観てて好きな箇所は何点かあります。先にも言った5年目のALS患者の話を聞くシーンがかなり緊迫感はありましたし、終盤主人公とヒロインが旅行行くシーンはかなり感動的だったし、その旅行シーンで星を観るシーンは少しCG感はありましたがそこの挿入歌が最高で聞いてて気持ちよくなってウトウトしたりと良い部分もあります
ただ他の人の感想を少し観てたら原作にあった名シーンとか、ファンが好きなシーンがカットされててそれがショックだったり、あまり原作の良さを生かされてないらしいですね。
そういう意味では原作ファンは観るか観ないかは別にしてあまりオススメしずらい作品にはなってるのかなと感じました。個人的にはこういう難病恋愛学園ドラマ作品は最近絶滅危惧種化しているから映画の大画面で観れたのは嬉しかったりはします。まぁだからといって全部を映画館で観たいかは別の話ですが
そういえば演技に関して言ってなかったから軽くいうと皆悪くはなかったです。ただひとりだけ素晴らしい演技をしてた人がいましたね。それが「小テストを配る女性教師」でした!
╲小テストを配る女性教師╱
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀●●|●●●●●
3/10です。
ここ最近は光輝く病気を題材にしたり(フィクション)、最悪病名を言わないで難病と言ったりして突き進む難病系映画が邦画に溢れてましたがこの作品はまだ丁寧ではあるかなと。
ただ題材が良いだけにもっと良い形に出来たんじゃないかとは思うし、結局ラブコメの詰め合わせになったのは残念ではありました。
はい、そんな感じで!
それでは!