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映画『ムーラン(2020)』約3000円ところか劇場料金1900円の価値も無し!評価&感想【No.685】

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■作品紹介


配信日/2020年9月4日

上映時間/115分(1時間55分)

監督/ニキ・カーロ

製作国/アメリ

■予告


■あらすじ

美女と野獣」「アラジン」など往年の名作アニメの実写化を次々と成功させているディズニーが、愛する父の身代わりとなり、兵士として国の運命をかけた戦いに身を投じるヒロインを描いた1998年のディズニー・アニメ「ムーラン」を実写化。

引用元:ムーラン : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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『ムーラン』(Mulan)


元々は3月に公開予定のディズニー実写版映画でしたがコロナの影響で公開が延期。しかし延期してもコロナは収まらない為苦肉の策で最近配信された『ディズニー+』で配信が決まって話題になった作品。


別に配信サイトで泣く泣く配信するには驚きはあまりなくなってきてます。最近公開された映画もすぐにNetflixで配信されたり、公開出来なくてNetflixに配信されたり、山﨑賢人主演『劇場』も公開規模をかなり少なくしてAmazonプライムで配信したりと、そういう状況だけれど皆に見て貰いたい策が広まってはいます


しかし『ムーラン』に関しては何があれってコロナで公開できなかったから配信サイトで配信する。だけれど有料ね。約3000円はかかるけどいいよねと。おいおいジャパネットなら甲高い声で990円とか言うぞと思ったし、まさか劇場での公開の大人料金よりかかるとは思わないだろ。


しかもなによりディズニー+の月額料金とプラスで約3000円だからこれを高いと見るかどうかだよね。まぁDVDとかだと5000円とかしたりするからまだ安いほうなのかなと思った俺は彼女からディズニー+のアカウントを俺の携帯に接続し、さらにムーランの料金を払って貰いました。ちなみにその後は夕飯を奢ったりしたからたぶんこれでCHA-LA HEAD-CHA-LAになったと思う。


とりあえず言うならアニメ版の『ムーラン』を知っていて、大好きな人はかなり納得がいかない作品かなと思いました。俺はアニメ版に関してはそんなに好きじゃないけど言いたいことは伝わる作品だなと思いました。ただ本作の実写化はリメイクではあるもののアニメ版の良さを失わせて、なによりフェミニスト映画としてはなんだか解釈違いな点が見受けられた作品だなと思いましたね。解釈云々は人それぞれ違いはあるからひとりの意見として聞いてほしいです。


とりあえず話しやすい部分で言うならアニメ版にあったユーモアがなくなってましたね。ユーモアがなくなってシリアスになったかと言われたらシリアスでもなくて、極端につまらなくなってました。


アニメ版に出てた笠のムーシューや虫のキャラクターはいなくなってたし、ミュージカル要素もなくなってます。これに関しては中国の古き戦争をリアリティーありきで描きたかったんだなと思ってたので納得はしました。観る前はね


ただムーシューが現れない割には鷹に変身する魔女が現れたり、なんか知らないけど『ポケットモンスター』のサトシがホウホウが見えたノリで不死鳥見えたりとなぜムーシューやミュージカル要素を捨ててそれを追加したという部分は多々ありましたね。


さらにはこれに加えて馬の上で宙返りしたり、ムーランが槍や矢を足で蹴って敵に攻撃したりするシーンがあったり、序盤から「これ絶対ワイヤーアクションだな」と思えてしまうワイヤーアクションを披露したりします。子供のころのムーランのアクションもワイヤーだと分かるし、盗賊の壁を歩くアクションもワイヤーでやってるのはもう丸分かりです。あれが許されるのはスパイダーマンだけだといい加減覚えろよ


どうやら制作費は2億ドルらしいですがそれをどこで消したのか疑問に思うほど思ってた異常にクオリティが低いんですよ。たぶんセットやCGで消えたんでしょうが、セットは豪華に見えてなんかCGとかで加工したように見えるし、単純なCG(不死鳥やマグマなど)は色使いは良いんだけど明らかにCG感まる出しで偽物感はあって、なんか少し規模のでかいインスタグラムを観てる気分になります。


もうなんか序盤から「あ。ダメだな」と思いましたもん。幼きムーランが鶏を捕まえるシーンもムーランのワイヤーアクション感あるアクション、スロー演出とダサいカメラワーク、これもCGなのかなんか動きが不気味な鶏。そしてそれを見て「女なのに」と冷たい視線を送るわざとらしい演技する村人たち。なるほど、こういう体制で行きますかと序盤からかなり覚悟はいりますよ


そうそうワイヤーアクションで思い出したのがドニー・イェンのアクション。彼のアクションを観たいが為に観た人も多数いる本作ですが、彼の見せ場が部下の喧嘩の仲裁と訓練の時くらいで戦場ではあまり彼のアクションの素晴らしさを披露してなかったのは残念ですね。




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とりあえずキャラクターがそんなに魅力的でもなかったのが映画の問題点で例えば同じ軍の仲間たちとかも外見は個性はありそうであまり中身はなかったりとか、かなり薄いキャラクター像になってましたね。アニメ版では見た目もありますがあの3人衆はかなり目立ってたのに本作はあまり目立つ部分もなくて、誰が誰だか分からなかったりしました。


バケツに入った水を持って山を上る訓練でムーランが頂上にたどり着いた際仲間たちは「登れたじゃねーか。やるな!」って顔してたけど、いやお前ら「登れたじゃねーか。やるな!」って顔してるがお前らが頂上についたシーン一度も見てないんだが?なに青春映画風な演出で逃げようとしてんだよ


恋仲になりそうなキャラクターも特に恋仲になることなく終わりましたね。手の肌を触れて終わりというのもなんだかなぁ。………なんだかなぁ!もっと行けよ!!!


本作のヴィランであるシェンニャンでしょう(こいつの名前がキャラクター事態印象強くないから名前すら忘れてた)。ムーランとは真反対なキャラだなとは思ってはいたんですが、特に彼女の葛藤が現れていなかったし、彼女自信も現代の女性像とかを意識しすぎてひとりのキャラクターとして好きになるのは難しかったです。なんか製作陣の思いが前面に出すぎというかさ


そんでシェンニャンがムーランと会話して敵側から寝返ってしまうシーンも急すぎなんですよね。無駄に2時間にも伸ばした割りにそういうキャラクターの心情変化をしっかり映し出さないのはなんなんでしょうね


一番のキャラクター像として残念だなと思ったのはムーランです。とにかく脚本や演出が悪かったのでしょうね。


例えばアニメ版ではあった甲冑をつけたり、髪を自分で切ったりするシーンはカットされて実写版ではもう着替え完了してるんですよ。なぜこれをカットしたんでしょうか。
このシーンって「父が戦場へ行く。けど体が悪いしどうしよう。だったら自分が父の変わりに行こう!」という決断を意味する大切なシーンなんですよ。さらに「髪は女の命」という意味通りにムーランは髪を切りますからより決断する意思が強いと分かるのになぜそこをカットするのか。だから実写版だとそれをカットするからただムーランが「父のために戦いに行く」が遠足気分で行ってるようなだけの女の子としか見てとれないです。


さらに途中でムーランは甲冑を脱ぎ捨て、髪をほどいて戦場へ向かいます。アニメ版だと確か看病したら仲間たちに女だと気づかれるというシーンですが、もう明らかに自分からアピールしてきたのが寒いもうなんか見てて「違うんだよなぁ」と思いましたね。たぶんここまでアニメと比べて実写作品に納得しなかったのは久々かもしれません


ムーランが甲冑も外し、髪もほどいたシーンを観ると「もう嘘つくのやーめた」「見てみてー!私女なんだよー?!」って軽いノリで外してて、軽いノリで女アピールすると全てが軽くなるし、この映画がどれくらい安い女性の地位向上性映画を描いているのかが分かります。


父の為に戦ってきたのに何故そこで女性アピールする?なぜ自分アピールする?可愛さアピールならAKBのオーディションくらいにしろよ。
しかも父の剣がどれくらい大切か、大切な剣を亡くしたと言ってはいるが、雪山に投げ捨てた貴女が盗んだ父の甲冑はどうでもいいんかい?確かに事故でマグマに落とした剣も大切だか、自らの手で投げ捨てた鎧に関しては何も無しか?!


それに面白いのが兵士の時は唇カサカサなのに、鎧脱ぎ捨てた後は唇潤って薄い口紅つけてるのはなんなん?戦場行くまで軽く化粧したン?まぁ流石にないけどさ、製作陣がよほど女性を表に出したいかって欲が見えてしまってなんか嫌になったと言うかさ。


あまり映画を絡めて社会的なことや政治的なことは俺はあまり言いたくはないけど、これに関しては「男女平等」を履き違えてるとしか言いようがないし、映画ファンとしてもリメイクするにあたって本当にアニメ版を観た?と疑問に思う部分はありますよ。


そんで平等だとか女性が一番言ってるわりには太ってる女優に濃すぎるメイクをさせたり、椅子から転げ落としたりわざとらしく落ち込むシーンで笑わせようとしたりするのはなんですか。おい人の平等はどこへいった?あとひとつのギャグとして見ても普通に笑えないからな


とりあえず映像が良ければすべて良しっていう浅はかな考えが丸見えだったし、アクションも特に盛り上がらないし、アニメ版のムーランが言いたかった「女性はひとつの生き方はしないわ!」というメッセージ性も潰されて「女性が一番よ!」と安いフェミニスト映画になったのはかなり悲しいですね。


けどやはり不死鳥の存在がもう脳裏に残っててさ。あんだけ何もせずに現れるだけの不死鳥ならムーシュー出してくれよとは思うし、不死鳥暇かよとは思うし、「そして伝説になった」って言ってから不死鳥が空飛ぶラストシーンも地味に笑えるんだよ


いやもうこんなクソな映画作るディズニー、お前らが伝説だわ!


何が「輝くのよ~」だよ。勝手に輝いて自分に酔いしれてろよ


■評価

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最終評価は・・・





😀😀●●●|●●●●●

2/10です。



ちなみになんか『ムーラン』に関して色々ニュースにはなってますが、それは置いといてとりあえずひとつの映画としてレビューしました。てかあまり聞いても俺にはあまり分からないってのが正直な話です。


とりあえずディズニー+が有料の配信作品がたぶん続くとは思いますので少しの間はお手並み拝見と行きます。それまではオリジナル作品や過去の作品を楽しんだりはしますが





はい、そんな感じで!

それでは!