ネタバレありで話していきます。ご注意ください。
「自分は映画が好きです。けど名作の◯◯は観たことないです」と言うとかなり少数だが「それを観ないで映画好きと語るな」と言われるのはたまにあるし、それを観たことないと言うのは恥ずかしいと言うより、なんとも言えないモヤモヤはあったりするのよ
アニメもそうで「アニメは好き。だけどこれは観たことない」と言うと「それでアニメ好きとか言うな」と少数に言われる。てか昔言われた。
名作なのは知ってる。だけど自分の好きなジャンル、アニメーションなどがあるわけで何時その名作と言われる作品を観るのなんて人の自由であると思う
つまり何が言いたいのかというと、誰しもが映画やアニメに限らず何かに踏み込む際は「はじめまして」がある。その「はじめまして」のドキドキをどうか古参ファンは踏み殺さないでウェルカムしてほしいということ。
もっと欲を言うなら
Fateが長い歴史のある作品は分かりきってて、今更見始めた俺の感想をどうか暖かい目で観てください。本当にお願いします!!
タイトルにFateを1mm知らないとは言いましたが一応存在は知っているし、ある程度の物語とか世界観は知っています。あとYouTubeでたまに名シーンだけを切り抜いた動画もあったりはしてそれもちょいちょいは観てたし、
あと自分も料理もたまにしてその参考に『衛宮さんちの今日のごはん』も観てたりはしました。
なぜ本編も観ずにそれを最初に観たのかという疑問は今回は置いといてください。
とにかく存在は知ってはいるけれども、アニメもゲームも観たこともやったこともないレベルでFateに関しては無知です。
今までの映画も比べるとかなり興行が良かったり、話題になったり、今年公開された3作目もコロナの影響が出たのにも関わらず初日から数日は満席が続いた映画でどれくらい人気なのか、なぜそこまで人を惹き付けるのか気になって今回鑑賞しました
本当は劇場で観た最終章だけのレビューにしようかなとは思ったんですが、そもそもそれだけのレビューは難しいし、3つ合わせて話が完成する映画なので今回は3部作合わせてのレビューになります。ちなみに大した考察はしません
結論から言うと3部作合わせるとかなり素晴らしい作品だったなと思いました。
とりあえず3部構成の物語としてかなり完璧な映画だなと最初感じました。色んな部構成の映画って単体の映画としては良いんだけど、そのひとつの大きなストーリーとして観たときテーマだったりストーリーの矛盾が生じたり、最悪の場合はかなりごたついたものになったりします。スターウォーズのEP7~9が良い例です
ただのこの作品はひとつひとつの作品の出来としても素晴らしいし、なにより3部作合わせての巨大な物語として観ても綺麗に繋がれている作品でした。今後3部作やる映画はこの映画を見習っても良いかもしれません。
それでもやはり初心者おいてけぼりの部分はかなりありました。例えば1章の序盤の士郎が何者かに教われそうなシーンからセイバーを召喚したりとかっていうシーンはかなりとんとん拍子でダイジェストで進みます。一応Fate好きの友人に聞いたらあのシーンはもうファンからしたら何回も観てるシーンらしいですね。ちょっと知ってて当然だよねってシーンはあったりはしましたね。
それからその友人曰く「いきなりこの映画からFateを見始めると何が起きてるのか分からない、または何をしてるのか考えながら見なければいけないから普通の人は結構疲れるかも」とも言ってました。
例えば真アサシンが急に片言な喋りから普通に喋り出すシーンなんかは良い例で特に説明はされません。ちなみに「あれはランサーの心臓(その内の魂的なものも)を食べたから喋れる力が働いたんだよね?」と聞いたら補足はされましたが、合っていたらしいです。やったね。
特に1章2章もそうなんだけど3章なんてかなり分かりづらいし、結構置いてけぼりな部分もあったりはしたし、たまに「こいつは一体何を喋ってンの?」と理解が追い付かない理論もあったりはしました。
なぜアーチャーがあそこまで士郎に背中押すような存在なキャラクターなのか(これは2章のあるシーンを観て勘で友人に言ったらなんか当たった。)、士郎とイリヤの関係性とか、聖杯戦争の過去話とか、あの神父の存在とか。一応なんとなく察しはつく人はつくけど、それでも今までのシリーズを観ていないと分かりづらい部分はあります。
じゃあここまで来て映画が不出来かと言われた別に不出来じゃない。むしろ素晴らしいし、楽しかった。まさかここまでの内容だったなんて思いもしなかったから。
それじゃあ映画観てアニメシリーズを観ていきたいかと言われたら、正直めちゃくちゃ観たくなる。こんなもん見せられたら他のルートとか、過去に何があったか気になりますもん。
じゃあ映画が不出来でもなく今までのシリーズも観たくなる初心者でも楽しめたこの作品は完璧かと言われたら俺は「確かに完璧ではあるが、俺のなかではいいえ」と答える。
正直これは俺がかなり悪いけどこの映画からFateを始めたのが実に悔しい!
確かに初心者の自分でも楽しめたよ?けどさ、アニメシリーズ観たらさより分かるんじゃない?イリヤと士郎の関係性だとか、アーチャーと士郎、遠坂と士郎、セイバーと士郎など様々な関係性の物語をこと細かく知った上で映画を観たらどれだけ感動するのか!どれだけ心踊るのか!もうファンが羨ましいよ!
『アベンジャーズ』もそうなんだよね。好きなヒーローがいて、好きなアクションがあって、好きな関係性やキャラクターのストーリーがあって、困難に立ち向かって前へ進む姿に感動する。ファンに怒られそうだけどこの両者かなり似てるんですよね。
ちなみに俺はこの記事書いてる時かなりワクワクしてます。溜まってる映画はありますが、ちょくちょくアニメシリーズを観て見終わったらまた映画を見返そうかなと考えてます。そしたらまた違った感動が生まれそうだなと。
たぶんこれは俺だけかも知れないけどさ、ストーリーとか大人向けではあるけど観てるときの心はかなり子供心擽られるシリーズなのかなと感じましたね。たぶん俺だけかな。
映画としてはかなり語り尽くせりな内容でありまして、勿論古参ファンではないしストーリー全体としてはやはり知らないといけない部分はあったりはするからさ、かなり曲がった考え方だったり、これは違うだろうなって考えはあるんだろうけどとりあえず俺の考えられる限りの話しはします。
とにかくアニメーションは素晴らしいです。映像は綺麗だし、アクションも大画面だからかなり楽しめるように仕上げられたアクション映像だったりと常に力を入れているなというのが分かるものでした。
ただ個人的にそれよりもキャラクターの表情がヤバイなと思って。かなり細かくて繊細な表情の使い方をアニメでここまでリアリティーある描き方ができるんだなって驚きましたよ。例えば二章の桜のあるシーンでの微妙な表情の使い方なんて見事なんですよね。
3章だとラストバトルの遠坂の顔も好きだけど、俺はあの序盤の十秒くらいのシーンはかなり心捕まれましたね。士郎のなんとも言えない表情もですが、慎二のあの死に顔ね。あんな殺され方を妹にやられたのに何故あんな美しい良い表情ができるのか
まぁ一章二章観ても分かるけど慎二も慎二で縛られるものがあったし、失うものも沢山あって何もかもメチャクチャだったんですよね。そんな世界から解放されたかのような幸せそうな死に顔観ると、別に死は誰かを幸せにする存在でもあるっていうかなり複雑なちょっとしたメッセージを見つけられましたね。
それからこれも俺だけかも知れないけどさ、Fateシリーズを知らない身としてはどちらかというと士郎と桜のラブロマンス映画として観てたし、その裏のキャラクターそれぞれの対比だったりを描いたヒューマンドラマとして観てたんだけどこれも最高なんですよね。
たぶんラブロマンスとして観たら俺の中でのラブロマンス映画だけでのランキングだと余裕でベスト3内には入るんだよね。
もうさ桜の士郎に対する想いも素晴らしいんだけど、士郎が桜に対して後輩から好きな人へ好きな人から愛する人への順序の描き方が3章通して素晴らしいし、
それに士郎は桜に対して色々と心配とかはするけど桜に大切な気持ちをしっかりと伝えたい時は目を見て真っ直ぐ伝えるんだよね。あれがもう溜まらないし、士郎が気持ちを伝えながら桜に歩み寄るシーンもまた気持ちが縮まっていくのを絵的に表現してるしさ。
それにこの映画の中で沢山好きなシーンってあるんだけどさ、一番好きなシーンというかもう名シーンになるべきシーンが3章のラストシーン。
イリヤが「士郎は生きたい?どんな姿になったても生きていたい?」と質問し士郎が「生きたい!」と答えるシーン。間違ってたらすみません。
ここのシーンさ、ガチ泣きよ?!
本来はどんな意味が込められたシーンかはさだかではないけど、俺から観たらあんだけ自分の命を犠牲にしてまで何人ものの他人の命を救おうとした士郎が、たった一人のヒーローになってから死んでも助けるという考えから一緒に生きて歩むという選択を選んだんだよ。
この「生きたい!」って台詞だけで士郎の覚悟が、士郎がこれからどうしていきたいのか全てつぎ込まれた台詞だし、このシーンのアニメーションや演技もかなりグッとくるんですよ!
そこからのエンドクレジット入る前の士郎と桜が白線を跨いで一緒に歩むラストもメチャクチャ見事でもう拍手できるなら拍手したかった!!なにもかもの構成が完璧なんだよ。参りました
ただそれでもやはり「アニメ版観ておくべきだったなぁ」という後悔はあったりはしましたが、これはこれで良い体験はできたから良しとしますし、このあとアニメ版観れば良いだけの話なので。
とりあえずまとめるとただのファン向けアニメかと思いきや、ただのアクションアニメかと思いきや、誰もが夢中になれる美麗なアニメーションと人間関係を描いたドラマ作品。とにかく士郎と桜の恋愛劇としても素晴らしく、正義や悪などの複雑な部分まで含まれているのにかなり丁寧に仕上がった3部作映画でした
やはり予習は大事ではあるけれど、俺みたいにここから見始めてもたぶんそんな問題はないと思います。と言いたいけど俺がバカなだけなのでやはり予習はオススメします。
最終評価は・・・
😀😀😀😀😀|😀😀😀😀😀
10/10です。
はい、そんな感じで!
それでは!