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映画『弱虫ペダル』永瀬廉=小野田坂道と言って良いくらいハマり役!評価&感想【No.682】

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■作品紹介


公開日/2020年8月14日

上映時間/112分(1時間52分)

監督/三木康一郎

制作国/日本

■予告


■あらすじ

運動が苦手で友達がいないアニメ好きの高校生・小野田坂道。ひょんなことから高校の自転車競技部に入った彼は、自転車選手として思わぬ才能を発揮する。そして初めてできた仲間のために、自分の限界や壁を越えてともに走る喜びを見いだしていく。

引用元:弱虫ペダル : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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弱虫ペダル


渡辺航原作の大人気漫画の実写映画化。アニメ化は勿論、BSスカパーでドラマ化されたり、舞台化されたときはなんか知りませんがネットで騒がれたりしましたね。ちなみに俺は漫画もアニメも舞台もドラマも未見の状態で鑑賞しました


あまり期待してなかった作品だったんですが、思ってた以上に楽しめた作品でした。万人受けするかも微妙だし、原作ファンが納得するか分かりませんが、誰もが入り込みやすい作品に仕上がっていたのは間違いないです。


漫画やアニメの実写化でジャニーズを主役にするというのは不安ではあるし、また売りたいからしているんだろうなという気持ちは見る前からありましたが、見終わった後その気持ちがなくなったのは嘘ではありません


永瀬廉の演技は『うちの執事が言うことには』以降見ていなくて業とらしいアニメ声の業とらしい演技しか出来ないのかなとは思ってはいました。本作も確かにアニメ声で演技が素晴らしかったと言われたら素晴らしいとは言いがたいですが、たぶん小野田坂道を演じきれるのは彼しか考えられないくらいハマり役です。


映画のためにかなりトレーニングしたとは聞きましたが、それと同時にたぶん原作もしっかり見てキャラクターを理解した上で演じたというのが見て分かります。ひとつひとつの台詞がただ言っているだけの予定調和ではなく言葉が生きていたし、いつの間にか永瀬廉としてではなく小野田坂道として見ていましたね。それくらいハマってました。参りました!


映画の醍醐味の自転車競技も結構熱くなれました。終盤は特に多少の説明不足感はあったけど、それでもまだ分かりやすい内容だったし、距離や坂道でどれだけ辛いのかは観てても分かるから地味に見えて観てて楽しめるものにはなっているはずです。


自転車を走らせて勝負するシーンが3つくらいあって、レースシーンにかなり時間を費やしていましたね。その分ストーリーはかなりはしょられているのは原作を観なくてもなんとなく分かるし、かなりシンプルになっています。たぶんここら辺は好き嫌い分かれますね。


ただこの3つのレースで小野田坂道というひとりの人間の成長をドラマを目で見て感じるような気がして俺はこれはこれで好きでした。一つ目のレースで小野田が自転車に興味を持ち仲間と出会い自分の力を知る。二つ目のレースで他の仲間に認められより自転車の世界に夢中になる。


最後の3つ目のレースが自分に役割を貰えて仲間に信頼されてひとりだった小野田が大切な仲間を作る。
人と人は支え合うとか繋いでいくとかはよく聞きますが、この映画がより明確に現れていて、そして小野田坂道の純粋な気持ちに胸を打たれます


なにより何かしらの事故でビリになってしまうけど、そこから這い上がって仲間と勝利する気持ちを胸に仲間の元に駆けつける強さはもうまさに少年漫画の主人公のような熱さはあったし、他校の小野田よりも経験者のはずの選手がヒーヒー言いながら走ってた坂道を小野田は好きな曲を歌いながら余裕で越していくチート級の強さはたまらないですよ。しかもその時普通に怪我しているんですから尚更ですよ


それをダンスをやっているとはいえあの急な坂を余裕で漕ぐのはかなりの体力作りが必要だったと思います。それを「役のために頑張りました!」ではなく「いえ、最初からこれくらい漕げますよ?」と言ってそうな役作りをした永瀬廉はやっぱスゲーよ




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ただ完璧かと言われたらそうでもなく不満点もあったりはします。


例えばキャラクターの台詞。台詞が漫画原作だけに普通の高校生が言わなさそうな口調や言葉で話してたりしてて少し違和感はありました。特に橋本環奈演じたキャラクターとか。
アニメとかなら良いんですが、ドラマ版とは違ってキャラクターのビジュアルが原作寄りなのに対し、映画版は結構リアル路線なビジュアルです。だからそのリアルなビジュアルにアニメのような台詞を言うから観ててかなり違和感はありました。


初見さんおいてけぼりな部分もありましたね。入部が認められるかの二つ目のレース。一応回収車に追いつかれる事なく完走しなければいけないとは聞きましたが小野田は先輩方に認められたけどリタイアします。ただその後入部出来たのかもよく分からないまま先に進みます。一応ヘルメットはありましたから入部は出来たんでしょうが結構分かりにくい展開の仕方を迎えます


その後先輩とペアを組んで練習をすることになりますが、急に合宿になります。これもかなり級でビックリしました。しかも練習シーンってキャラクターの成長を身体的にも精神的にも描ける大切なシーンなのですがそれもあまり見せてはくれません。「小野田は他のやつと比べたらまだ経験不足だ」とは言われますがその為の基礎な練習とか、大会に備えた練習シーンをダイジェストで良いから見せてほしかったです。


大会も大会で誰がどのポジションでどんな役割を果たすのかも教えてはくれないし、大まかな作戦を大会中に伝えるドジさとか、前に出ようとして敵チームはウェーウェー言いながら壁作ってたのになんで小野田と今泉が前に出ると丁寧にあいつらは開けてくれたのかもロードレースや漫画を知らない人からするとわからない点は多かったかなと思います。


一番分からなかったのは県大会でライバル校かは知りませんが「俺たちには◯◯がいる」と言ってたり、先輩たちも「◯◯がやってきたか」みたいな台詞を言っていたりしたなんか強そうな奴が現れますが、結局そいつが何者でなんの成績があってどれくらい強いのかも分からずに負けてましたね。なんだったんだアイツは…


レース中にめちゃくちゃ盛り上がるシーンや熱くなれる台詞やシーンの後に、音楽が静止したりバイオリンを流したバラードぽい曲が流れたりせっかく盛り上がってたのに次のシーンで冷めてしまったという所はかなりありました。俺的にこの映画で一番気になってたところです。


感動させたかったのかは知りませんが逆にそのよくある実写邦画の「感動してください」というような音楽を使うことで余計感動が冷めるし、こういう熱い映画は特に合わないからかなり勿体ないんですよね。かなり音楽の重要性を知れる映画ですね


邦画あるあると言えば女の子たちが今泉を見てキャーキャー言ったり、集団で集まって応援しに行ったりとかもかなり古くさいやり方ですよね。この演出いつまでやるんだろうね。あと実際こういう女の子にキャーキャー言われて「がんばれー」とか「え!?超イケメン」とか言われるのかな。……そうだよただの嫉妬だよ!!


どちらにせよ分かりにくい点や不満点はありますが、俺は今年の漫画アニメ実写映画の中ではかなり好きな映画でした。「なんで実写化した?」という映画は毎度ありますが、より自転車レースの臨場感、危機感、熱さを体験できる作品でこれこそ「実写化する意味」を分かっている映画だと思います。


ジャニーズだからとか、アニメの実写だからという理由で観ないのはかなり勿体ない作品です。強制はしませんが少しでも気になるのであれば見ることはオススメします。




■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀●●●●

6/10です。



たぶんですがアニメや漫画の実写化ならスポーツ系は成功できるような感じはしますね。なぜそのような気持ちが突然現れたかは分かりませんが、今後のスポーツ系の実写映画は目がはなせません





はい、そんな感じで!

それでは!