■作品紹介
公開日/2020年7月23日
上映時間/124分(2時間04分)
監督/田中亮
制作国/日本
■予告
■あらすじ
10兆円とも言われる遺産をめぐりブリジット、クリストファー、アンドリューの3姉弟が火花を散らすが、執事トニーが相続人として発表したのは、誰もその存在を知らない隠し子ミシェルだった。世界中からミシェルを名乗る詐欺師たちが“伝説の島”ランカウイ島に集結する中、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人もフウ家に入り込み、華麗かつ大胆にコンゲームを仕かけるが……。
■ネタバレあり感想
『コンフィデンスマンJP プリンセス編』
大人気ドラマシリーズの映画化の続編。前作は2019年の公開で大ヒットしましたが、その大ヒットしたことで早くも続編が決まり1年で公開するスピードさ。この早さは実写版『銀魂』を思い起こしてくれますね
ちなみにドラマ版は見ていません。前作のロマンス編は鑑賞しました。一応軽く言うなら確かに凄いなとは思いましたけど、皆が絶賛するほどの作品かなと疑問が残る作品だと感じました。
この映画が上映される前に主演の東出昌大の一件があったり、最近だと三浦春馬の一件があったりはしましたが、それらはまた別として映画本来の感想を話していきます。出演者の一件と映画本来の出来はあまり関係ないと考えているので、その話しはここでは置いときます。もし話しちゃったらすみません
正直に話すなら前作と比べたらまだマシにはなった方なのかなと思います。ドラマ性は良くなったけど、相変わらず後だしじゃんけんなどんでん返しで、初見さんお断りな作風になっていましたね。
ドラマ版を復習しなかった俺も悪いけど、『今日から俺は!』みたいに初見でも分かりやすいキャラクター紹介だとか関係性とかはなくて、いきなり今回の獲物の説明とかその場限りでしか登場しない脇役を沢山出したりと、正直色々と序盤は忙しかったです。
ただでさえ本作は前作よりもキャラクターの数が多いのにいきなり序盤から広げるし、脇役のキャラクターの説明も「あいつは今◯◯してる」とかで口で説明したりして初見の人は置いてけぼりだし、新しいファンを獲得しようとはしませんでしたね。そういう意味では「前作あんなに大ヒットしたんだから知ってて当然だろ」と言われてるような気がします
キャラクターもかなり多かった気がします。本作のメインキャラとかターゲットとかゲストキャラとか含めるとかなりの数がいましたね。思ったよりかはごちゃついてはいませんでしたが、別に必要かなと思うキャラに関してはあまり必要性は感じませんでしたね。
マーケティングの為に提供してくれた会社のロゴを大きく映すような感じがして、とりあえず「この人の為に顔を映さなきゃ」とか「とりあえずこの人映せば皆盛り上がるだろう」というのが見え見えでした。特にデヴィ夫人とかGACKTとか。デヴィ夫人出すなら出川哲朗も出してやれよ
この作品の集大成みたいに沢山の今までのキャラを出したかったんでしょうが、やはりこれも初見からしてみたら特に今までのキャラが出てきても嬉しくはないし「あーなんか俳優が豪華やな」くらいしか思えませんでしたね。
MCUの『アベンジャーズ/エンドゲーム』が良い作品なのは分かるけど、キャラクターが多すぎて誰が誰だか分からないからあまり楽しめなかったというMCU初見の人の意見がここで気持ちが分かった気がしました
一応本作もどんでん返しはありました。ただこのどんでん返しも前作同様でとりあえずなんでもありの後だしじゃんけんみたいになってましたね。
よくある手法で『チェーホフの銃』というのがあります。これは「もし、第1幕から壁に拳銃をかけておくのなら、最終幕にはそれが発砲されるべきである。」という解釈で、用はなにもしないのであれば最初からそれに伏線を貼るなって感じです
この映画はその逆バージョンで伏線は貼ってないが伏線がなければ自分達で生み出せば良いんだよ精神なんですよね。もっというならパズルのピースが三つ四つなければ自分達で勝手に作ろうぜって感じです
だから彼ら自信でしか知らないことや脳内で考えてることを後々さらけ出して「実はこんなことをしていました」というのは果たしてどんでん返しなのかと疑問には感じます。確かに主人公は詐欺師だからあまり人に自分の考えをさらけ出すのはダメだけどさ。
それでも今までの話の流れから、終盤の答え合わせを照らし合わせても無理がある部分は何ヵ所かあるし、辻褄が少し合わない部分はあったり、答え合わせシーンがなんか無理矢理だったりするんですよね。これは本作から始まったことではないですが
どんでん返し映画って個人的に1回目観たときと2回目観たときでそれぞれ観た印象が変わるものだと感じていて、じゃあこれがどんでん返し食らわれて2回目でまた違った映画に変わるかと言われたらそうでもないんですよね。これに関しては求めすぎましたね
あとダー子達が危機的状況になってもあまり危機感がなかったり緊張感もなかったんですよね。嘘の人物だとバレそうになるっていうちょっとしたハラハラ感はありましたが、ナイフで突き刺されても「どうせ生きてるんだろ」って思ってしまいあまりそこのシーンでナイフが刺されても悲しくはないです。
ただ色々と言いましたが良い部分もあってドラマ部分は結構良かったなと思います。詐欺師は偽りの人物になりすますけどなりたいものになれてしまうから良い、私たちはなんにでもなれるという名言を残したりとか(ただちょっと詐欺師を正当化してるみたいで違和感はありましたが)
それからダー子が仕事として使っていた関水渚と一緒にいることで師弟関係とはまた違う深い絆が生まれてて、この二人の物語はかなり興味深かったです。
とりあえず1つの映画として言えるのはこれくらいです。個人的には映画2作観ましたが特にドラマを観てみたいなとは今のところ感じないです。とりあえず気が向いたら観ようかな程度ですかね。
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀😀●|●●●●●
4/10です。
世間的にはかなり好評にはなる作品かと思いますし、たぶん今月は『今日は俺から!!』と並んで大ヒットする作品でしょう。だから俺の感想はあまり気にせずに、観たいと思ったら見ても良い作品かと思います。
はい、そんな感じで!
それでは!