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映画『透明人間(2020)』見えなくて 見えなくて 見えなくて 辛いよぉ~!評価&感想【No.676】

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■作品紹介


公開日/2020年7月10日

上映時間/122分(2時間02分)

監督/リー・ワネル

制作国/アメリ

■予告


■あらすじ

富豪の天才科学者エイドリアンに束縛される生活を送るセシリアは、ある夜、計画的に脱出を図る。悲しみに暮れるエイドリアンは手首を切って自殺し、莫大な財産の一部を彼女に残す。しかし、セシリアは彼の死を疑っていた。やがて彼女の周囲で不可解な出来事が次々と起こり、命まで脅かされるように。見えない何かに襲われていることを証明しようとするセシリアだったが……。

引用元:透明人間 : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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『透明人間(2020)』(原題:The Invisible Man)


1933年の『透明人間』を現代版にリブートした作品。『透明人間(1933)』や『インビジブル』など透明になった人間にスポットを当ててはいましたが、本作はあるようでなかった被害者側の目線で物語が進むようになっています。


また『透明人間(1933)』は透明人間側が透明になった理由が「自分の科学の力を世に知らしめる」「この透明化を使えば戦争なんて圧倒的になる!全ては国のためだ」と主張する一方、現代版は完璧主義で束縛の激しい男が妻に逃げられたから自分が作り出した透明になる装置で妻にストーカー行為をするというものになっていましたね。


自分の知恵と力に酔いしれている様は変わりませんが、透明になったことでなにをするかとか、目的などはやはり二つ比べると時代が違うのが分かりますね。全員が全員こういう男性とは言いませんが、時代が遡ると悪い男性像も変わるのはなんか面白いです


透明な人物がいつどこで襲いかかるか分からない恐怖、常に広い視野で撮す映像の中で今もどこかに潜んでいるのではないかという怖さも感じられる一作になっています。


同じように透明になる奴が襲いかかるというのは『プレデター』がありますが、あれはエイリアンですし、本作はなかなか鬱陶しいDV男が透明になり襲いかかるという体なのでどちらかというとホラーというよりスリラー映画要素は強いですし、よりDV男やストーカー男の気持ち悪さと怖さを擬似体験できる作品です。


だから人によってはかなりトラウマになる作品ですね。エンタメ性は高いですが、やはり題材がDV男性やストーカー男性の恐ろしさをより映し出しているので、そうした経験をされて嫌な過去を持つ人にはあまりオススメはしません。現に経験のない自分でも「うわ…」って思ったシーンはありました。


それでも常に緊張感が続きながら、エンタメ性の高い映画なのは確かだし、演技は素晴らしいし、なによりホラー映画ではよくある「音で驚かす」という手法が最小限になっています。


M・ナイトシャマランが言っている「ナイフを持った殺人鬼が襲ってきてもそれはホラーではない。ナイフを持った殺人鬼が家にいることを分かっていながらもどこにいるか分からないとするなら、それが恐怖だ」というのを生かされているし、ホラー映画好きからしたら歓喜でしょう


他のホラー映画はある場所に行けば見ている自分達も「ここなら安全だ」というシーンや場所がある休憩ポイントがありますが、正直この映画にはありません。なぜなら透明化している男がいるかもしれないという状況を作り上げていて、だけれどいるかも知れないけどどこにいるか分からないという作りは上手いと感じました。


カメラワークもそうです。ドアや壁から主人公を覗き見るような視点もありましたが、あれも透明人間視点なのであればかなり怖いし、透明人間側の視点も擬似体験できるという訳です。




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かなり満足のいく映画でしたが、不満点もあったりはします。


例えば透明人間がペンキをかけられた時に、ペンキが床に滴り落ちてましたがあんな短い距離でペンキのあとが終わったりしますかね。それにかなりの量をかけられた割には水でも洗い流すの大変なのにあんな短時間で落ちるのでしょうか?まさかペンキも透明化するのか?


それから透明になるスーツが透明になるのは良いとしても、なんか戦闘能力も上がるのでしょうか?透明だから相手がふりというのもありますが、それでもその場に相手がいるとわかった上での戦闘もかなり透明人間が圧倒的なんですよね。あそこまで行くともうまさにプレデターですよ。


あと主人公の友人のジェームズがあそこまで優しくするのもなんでだろうなって思ったりはしました。ここら辺の人間関係が深堀されていないから、仲良しなのは確かに観てて分かるけど、なぜ仲良しなのか、なぜ助けたのかっていうのが明確でない限りあまり応援は出来ないんですよね


少し透明人間の怖さやストーカー男性の怖さに目を向きすぎて、映画として大切なキャラクターを描くというのがちょっと弱かったなとは感じました。


それでも都市伝説感覚になっていた透明人間を現代で改めて恐怖を植え付けたのは素晴らしかったし、エンタメ性の高いホラー映画としても素晴らしく、またDV男やストーカー男の怖さを男性でも怖いと思わせたこの作品は不満点はありますが素晴らしい作品だと思いました。




■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀😀😀●

9/10です。



怖い云々よりもやはり透明になって色々とやりたいとか欲望を思いつくのが人の性で、自分も仮に透明になったらなーアレとかコレとかしたいなー(決して卑猥はことではない!)とは思いますが一番はやはり誰にも気づかれないまま旅をしたいですね。まぁ無理ですが






はい、そんな感じで!

それでは!