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映画『水曜日が消えた』ただの多重人格ものの映画ではない傑作!評価&感想【No.671】

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■作品紹介


公開日/2020年6月21日

上映時間/104分(1時間44分)

監督/吉野耕平

制作国/日本

■予告


■あらすじ

幼い頃の交通事故により、曜日ごとに性格も個性も異なる7人が入れ替わる「僕」。彼らは各曜日の名前で呼び合っているが、中でも「火曜日」は一番地味で退屈な存在で、他の曜日から家の掃除など面倒なことを押し付けられる損な役回りだった。しかし、ある時、1日を終えてベッドに入った「火曜日」が、水曜日に目を覚ます。僕の中の「水曜日」が消え、「火曜日」は水曜日を謳歌するが、その日常は徐々に恐怖へと変わっていく。

引用元:水曜日が消えた : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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『水曜日が消えた』


中村倫也主演の映画。曜日ごとに人格が変わる日々を送る主人公。ある日「火曜日」(主人公がそれぞれ曜日ごとの名前を呼び会う。火曜日は映画物語の中心的に立っています)がいつものように起床するとそこは「水曜日」の世界だったことがわかる


最初は新鮮な世界に浮かれたり、いつもは火曜日が定休日の図書館にも行けたり、いつもは出来ないことをやっていったが自分の身体に異変を感じ、さらに水曜日の人格が消えてしまっていたことが判明するという映画。


多重人格のひとりが消えるミステリーだとか、中村倫也の演技の幅が観れる映画とか、それらの見方も間違いではないけど俺的にはただの多重人格ものではないし、曜日というものに関してはちゃんと意味がある設定だったんじゃないかなと感じました。


俺はこの多重人格設定はあくまでアイデア勝負のものとは思えなくて、個人的には多重人格ではあるけど曜日を擬人化したようなものでそうした当たり前だった物事をより明確に分かりやすく伝えているんじゃないかなと思うんです


生きていく中でふと他人の会話でこんな質問をされることがあります。
「好きな曜日はなに?」
かなりどうでもいいし、ただの話の尺を伸ばすような話題のひとつ。だけどこれが意外となぜか意外と悩んでしまうんですよね。まぁ大抵は金曜か土曜という人がいるかも


しかし「嫌いな曜日は?」と聞かれた場合結構簡単に答えられるんですよね。大抵は月曜日か火曜日になるでしょう


そしてこんなことも考えたことはありませんでしょうか?「あーあ、月曜は憂鬱だな。月曜なんて無くなればいいのに」「毎日土曜だったらいいのになー」とか。


火曜日を中心に水曜日が消えたことで次々になくなっていく曜日ごとの人格たち。
曜日ごとに人格や趣味が違ったこの映画のように、俺たちも曜日に変わってさまざまな気持ちが現れるわけでそれらがなくなった時果たして嬉しいのか?はたまた悲しいのかって話になるわけです。


映画が伝えたいことはシンプルで「繰り返される毎日だけど、それらは大切である」「曜日ごとに気持ちは入れ替わりはするけどそれも大切じゃない?」と「毎日毎日がコピー機のようだ」と言っている『ファイトクラブ』とは逆のことを言ってますね


「日曜のサザエさんを見て明日の出勤が憂鬱になる」「月曜の朝会社に行くのが辛い」「金曜の夜明日休みだからとても嬉しい」なにかが無くなれば良い、何かが多ければいいという訳じゃなくてそれぞれにバランスよく役割があるというのが分かるんですよね


海外だと分からないんだけどさ、曜日の感覚だとか曜日によって気持ちの切り替えが違うっていうのはなんか日本独特の文化なような気がして、そうした微妙な部分を映画のテーマに持っていくのは上手いなとは思いました。




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それから俺はこの映画は人格たちの存在価値についての映画にも見えたんだよね。7人もいて確かに窮屈な生活だし、火曜からしたら旅行にもいけなかったりするわけで。だけどそいつらがいなくなればいいかと言われたらそうでもない


人格たちにも人格たちで趣味や性格があって、誰かひとりになってそのひとりが毎日を送るというとじゃあ他の奴らも同じ気持ちだっただろうし、彼ら人格たちも今まで会ってた人にも会えなくなる寂しさもあるんですよ。


少し『スプリット』『ミスター・ガラス』を思い出しましたね。彼らも多重人格だったり能力者だったりと人とは違うなにかではあるけど、やはりひとりの人間ではあるし、存在価値を提示した作品ですからね


ちょっと言いたいことがまとめきれなくって、なに言ってるか分からないとは思うんだけど、ようは曜日もそうだけど不必要なものは何もないってことですよ


映画全体としては基本的に台詞で説明するというより映像で説明をする系の映画でした。必要最低限のことしか話さないから、色々と察したり考えたりする映画になりますね。


序盤の割れたガラスに映る鳥が7つに分かれるシーンは、彼が交通事故により人格が七つに別れたと映像だけで説明したり、火曜日の1日の生活を見て彼が真面目な男なんだと理解しなきゃいけません。


また火曜日を中心に動いていて他の曜日はあまり出てきません。ただちょっとしたシーンやちょっとしたキャラクターの台詞、メモだとかで他の曜日がどんなキャラクターでどんな趣味を持っているのかも知らないといけないです。


それを楽しめる人は楽しめるし、俺もこういう映像で理解していく作品が好きなので終始楽しめました。ただあまりこれが得意じゃない人はあまり楽しめないのかなとは思います。たぶん人を選びますね


中村倫也の演技も素晴らしかったと思います。7人のキャラクターをずっと見ているというより火曜日ひとりのキャラを撮していてはいましたが、それだけでも彼の演技の素晴らしさが分かります


確かに他の曜日のキャラクターも見てみたかった気持ちは分かりますが、7人もキャラクターをやると流石に映画といえども大変だし、見ている自分達も7人分の情報を頭に入れながら観るのは大変ですから火曜日をメインに見せてたのは英断だと思います。


余談ですがこの映画の主人公が事故に巻き込まれてなかったらどうなってたのか?実をいうと子供時代の引っ越し道具の中に曜日ごとの好きなものや趣味だと思われる道具が入っていたんですよね。


それが事故があって荷物がバラけて人格がバラけたという見方もできるのですが、曜日の人格は多重人格というより主人公が必ずひとつは進むはずであったであろう七つの未来の姿だったのかなと勝手に思ったりはしましたね


主人公の友人が映画のヒロインや休日課長だったりもそうですが、真の友人が曜日たちだったり、なんだかんだ仲が良すぎるあのエンドクレジットも尊かったりしましたね。傑作映画としてもキャラ映画としても素晴らしい作品です


■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀😀😀😀

10/10です。



最近観た邦画の中では一番面白かった作品でした。あまり公開規模は大きくはないですが、一度は観るべき作品かなと思います





はい、そんな感じで!

それでは!