■予告
■あらすじ
アフリカの戦火の国で生まれた過酷なハンデを克服した彼は、文武両道に秀で、様々なルーツを持つ生徒たちの誰からも慕われている。模範的な若者として称賛されるルースだったが、ある課題のレポートをきっかけに、同じアフリカ系の女性教師ウィルソンと対立するように。ルースが危険な思想に染まっているのではというウィルソンの疑惑は、ルースの養父母にも疑念を生じさせていく。
■ネタバレあり感想
『ルース・エドガー』【原題:Luce】
文武両道で大人から学生まで慕われ、家族とも幸せに暮らしているアフリカ系アメリカ人の黒人青年があるレポートをきっかけに黒人女性教師と対立してしまい、青年が実はヤバイやつなんじゃないかという社会的なメッセージを含めたスリラー映画になっています。
辛い過去を持っていながらも文武両道で誰からも愛されているルースですが、その誰からも愛されていて完璧な男だとチヤホヤされ、「黒人なのによく頑張った!」と言われる彼はどんな気持ちなのか
優等生だからバカをやっても許される。他の黒人たちは優等生じゃないから自分と同じ扱いはされない。だけど「過去にこんな事があったから」という決めつけで犯人扱いされてしまったりと、デッカイアメリカという国で小さな型に嵌められる彼はどうなのでしょうかという話ですよ。
俗にいう「人を見た目で判断するな」「肩書だけで判断するな」という話しになりますし、こういうのは日本でもよくある話です。
「アニメオタクだから犯罪したのも当然だ。何故なら悪いアニメに影響を受けたから」というニュースはよく聞く話ですし、明るくて筋肉ムキムキなマッチョマンも実はうつ病だったりという話もよく聞きます。
「黒人だから頑張ってる」「養子だから」と似た例として、俺のある障がい者の知り合いがマラソン大会で順位は低かったのですがゴールした時皆から「よく頑張った!」「偉いぞ!」と言われてました。
まだ若かった俺も彼に「頑張ったな!」と言ったら「別に言われても嬉しくはない。」と返されました。この一言で24時間テレビをあまり観なくなりましたよ
ようは何が言いたいのかというとこの映画みたいに「黒人だから」「養子だから」「障がい者だから」「女性だから」などなどの型に嵌められたもので、いかに相手の人生を苦しめているのか。
そんなんで善悪を求めるなよ。今まで掲げた「多様性」の話はどこ行った?海にでも沈んだのか?お前らがアレだけ傑作と言いながらピーピーワンワン泣いていた『美女と野獣』を一体どこ観てたんだ?何一つ学んでねーじゃねーかって話ですよ
なんだか本筋とは離れた話しになりましたが、たぶんこうして色々と考察しながら他の方と意見を言い合うような映画なのかなとは思います。だから単純に好き嫌いは分かれる作品ですね
考察だとかそうした見えない答えを自分なりに回答する映画が好きだよという人は好みだろうし、純粋な娯楽として映画を見たいという方は多少観ていて苦痛なんじゃないでしょうか
ここ最近のアメリカで起きてる黒人差別の暴動に繋がるかと言われたら別にそうではない映画でもないですね。どちらかというと「プライバシー」や「完璧を求められる人の苦痛」「型に嵌められた人の悩み」などを描いていると思います。
ひとつ不満を言うならスリラー映画としてはあまり緊張感や怖さはなかったかなと思います。ルース役の子はかなり良い演技をしていたし、先生もかなり怖かったんだけどさ、なんか物足りないというか。たぶん演出の問題だとは思うんだけど、どちらにせよスリラーとしては物足りないです。
「完璧を求められる」と言えば自分も親にはかなりそういうの求められましたね。テストは高得点じゃないと許さないと後ろに親が監視しながら勉強させられたり(別に教えはしなかった)、文武両道を目指したかったのか様々な習い事をさせられて部活もスポーツ系じゃないと許さないと言われやらされたり
じゃあそんな完璧を求められた子供がどうなるのかって?中学の時に嫌になってニコニコ動画に熱中し、声優目指すと言って専門学校に入って、今では普通のストレス抱え込む映画好きな社会人に出来上がりましたよw
とりあえず俺が言いたいのは親は無駄に子供に期待しちゃいけないし、子供は好きなように生きようぜってこと!映画の内容と全く違う話題だけどな!!!
最終評価は・・・
😀😀😀😀😀|😀😀●●●
7/10です。
そんな感じで!
それでは!