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映画『Fukusima 50』良いはずなのに娯楽作品止まりで勿体ない!評価&感想【No.654】

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■作品紹介


公開日/2020年3月6日

上映時間/122分(2時間02分)

監督/若松節郎

制作国/日本

■あらすじ

2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大となる地震が起こり、太平洋沿岸に押し寄せた巨大津波に飲み込まれた福島第一原発は全電源を喪失する。このままでは原子炉の冷却装置が動かず、炉心溶融メルトダウン)によって想像を絶する被害がもたらされることは明らかで、それを防ごうと、伊崎利夫をはじめとする現場作業員や所長の吉田昌郎らは奔走するが……。

引用元:Fukushima 50 : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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『Fukusima 50』


2011年3月11日東日本大震災。大きな地震からの何回も続く余震、さらに東北では海が震源だった為大きな津波が起きるなど体験した人たちは忘れられない悲劇でしょう


私事ではありますが、俺の祖父母も無事で被害は合わなかったにしろ福島出身で当時はやはり祖父母をかなり家族揃って心配はしてました。幸いにも原発からは遠く離れた場所にいましたからそうした心配も数日経ったころにはありませんでしたね。


そんな東日本大震災から早9年ほど経ち、やっとドキュメンタリー映画以外での東日本大震災を題材にした作品が登場。当時原子力発電所の被害を最小限にするべく命を懸けて戦った男たち、海外では彼らを『Fukusima 50』と呼ぶそうですがそんな彼らの姿を映した映画になります。


結論から言うならこの映画事態は悪くはないなと思いました。発電所にいる人間を中心に、発電所を指揮する所長と政府のやりとり、発電所にいる人たちの帰りを待つ家族などバランスよく撮しながらいかに原子力発電所が止まってしまったら危険なのか、改めて放射能の恐ろしさを知ることができますね。


かなり堅苦しい映画のイメージではありますが、2時間あっという間に感じるのでかなり見やすい作品にはなっているのかなと思います。良くも悪くも娯楽作品としてはしっかりと仕上がっている作品ではあります。なぜ「良くも悪くも」と発言するのかは後で軽く話していきます。


演技は基本オーバーな演技をしているんだけど、かなり皆素晴らしかったなと思います。俳優事態が皆良い俳優ばかりだからひとつひとつの台詞は説得力はありましたよ。


佐藤浩市渡辺謙の演技は相変わらず素晴らしいです。途中彼らが一睡もせずに仕事に専念しすぎて、かなり疲れた顔をしてる時があるんですが、あの顔を作り出すのは凄いですよ。まさに本当に当時現場にいた人物なんじゃないかって錯覚しましたからね。




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しかし映画として良い部分を上げるならこれくらいであり、実際劇中でも「語り継がなければいけない」とは言ってはいますがこの映画が「語り継ぐ為の作品」として出来上がっているかどうかは少し微妙です。


原作がノンフィクションであり原作者も取材をして、そこから映画化しているから100%全て真実という訳ではないんですよね。たぶん。俺が現場で体験とかしていないから俺からもどれが嘘でどれが真実なんて言えるわけではない。


ただ言えることは折角語り継げる為に、海外版の予告もあるから世界に広める為に作ってるはずが、なんだが「映画的な演出」で乗りきったのが非常に残念でした。もっと自然的に出来上がるはずがこれじゃあ東日本大震災を勉強する中学生向けの資料映画になっちゃってるような感じはします。まぁそれはそれでいいんだけど


だから先に言った「良くも悪くも娯楽作品」という言葉が出てくる訳で、娯楽作品として見やすいのはいいんだけど、これを娯楽作品という枠で埋めてしまって良いのかが疑問ではあるし、腑に落ちない。


例えば演技。先の佐藤浩市渡辺謙の演技の話しも含めて、かなり人間的に撮したり自然的に撮した演技は最高なんですよ。ただあんな常に怒鳴ったりするかなと。点呼や数値確認は確かに声を大きくしないといけないし、マスクを着けたら尚更デカイ声を出さなきゃいけない。それは分かる。


ただ会話だったり、会議やらしたりするシーンで常に怒鳴り常にオーバーなリアクションとかしたら震災で疲れてる体に影響は出るはずだから流石にあんなことはしてないはずなんですよ。


笑えるシーンとかもあって良いんですがなんかいまいち笑えないんですよね。むしろ笑って良いのか迷うから笑えない。例えば映画の中の総理が一番オーバーな演技をしてて何かしら皮肉った感じにして「笑っていいよ」って感じにしてるかもしれませんが、それ事態がもう笑えないです。


トイレで水が出ないから流せなくて臭くなるのも分かりますが、それをなんかひとつの笑いとして使ってるのも不快でしたね。これに関しては笑い事じゃないでしょ。
たまに皆が一時の休息のようなシーンがあって、皆で写真撮影したり、非常食を分け与えて皆で食べたりとかそういう爆笑はしないけど見てるこちらも心が暖まってクスッと笑顔になれるシーンはもう少しあっても良かったんじゃないかな。


それから一番問題なのが変に総理などを敵として撮していたことですかね。この映画の最大の敵って総理じゃなくて今にも爆発しそうな原子力発電所なんじゃないんですか?それを何故原子力発電所を飾りのような感覚で描き、総理の発言や行動で狂ったという描き方をするのかなと。


当時の総理は菅元首相。俺は別に菅さんを間近で見てきた訳じゃないから実際はどんな人間かは分からないけど、ひとつ言えるのはあの人はたぶん映画のようにいちいち怒鳴ったり、ヒステリックに喚いたり、震災の時に「日本の力強さを今こそ世界に知らしめるのだ!」とかたぶん言わないしやらないと思いますよ。


これがまだ漫画やアニメを原作にした映画なら100歩譲りますが、やはりあくまで実際の出来事を撮してるわけですからあんなにギャーギャーいう人が総理なんて勤まる訳がないし、リアリティがないですよ。


だからなのか役名も菅直人ではなくて、あくまで「総理」という役名になっていますよね。何かしら抗議やら批判があった際に言い逃れできるようにしてるのが…なんかズルいなぁ




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今回はあくまで原子力発電所にスポットを当ててたからなのかもしれないんだけど、東日本大震災の恐ろしさというのはあまり伝わらなかったのも残念でしたね。たぶんそれをしたらかなり尺は伸びるし蛇足になるからやらなかったんだろうけど


だけど序盤の地震のシーンや津波のシーンの出来がヤバかったからもう少し大震災の過酷さを描いてても良かったかも。
むしろ俺はホワイトハウスのシーンや、世界が大震災のニュースを報じてるとか、斎藤工のシーンとかは蛇足だとは思うんだけど


だから東日本大震災がここ最近の邦画でよくやるようなただの「きっかけ」の材料だけになったのが勿体ない。なんか最近多いですよね。「東日本大震災が起きたから悲しくなるよね」ってシーンをいれる映画。


これに関してはあまりそれは感じなかったし東日本大震災を題材にした映画を別にして、本当最近はいくつかの邦画で「余命がわずかだから感動する」とかのレベルに追い付くんじゃないかってくらい東日本大震災を感動を生み出す材料として使用されるのが残念


俺は東日本大震災は自然の歴史として語り継がなければいけないし、「恐怖」「恐ろしさ」として認知しなければならないと思うわけで「感動」「泣ける」という所で認知したりするのはなんか違うと思うわけですよ。
今回はそれを題材にしてるからあまり言いませんが、もし今後そうした映画が出たならこれに関してはもっと言っていきます。今のところ『弥生、三月』が一番怪しい


話は逸れましたが映画としての出来は良いとは思いますが、語り継ぐ為の作品としてはあまりにも言いにくい娯楽作品のような感覚で終わってしまったのが残念な作品でしたね。


そして俺から最後にひとつ


福島の米は美味いから皆食べろ!!


■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀●●●●

6/10です。



色々言いましたが原子力発電所で何が起こり、どんなことをしたのかそれを知るきっかけにはなれるはずの作品です。見て損はしないと思うのでコロナとか色々ありますが、一度は見てみても良いかもしれませんね





はい、そんな感じで!

それでは!