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まとめて映画レビュー『サヨナラまでの30分』『アングリーバード2』『記憶屋 あなたを忘れない』評価&感想【No.643~645】

『サヨナラまでの30分』【No.643】

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■映画情報


公開日/2020年1月24日

上映時間/114分(1時間54分)

監督/萩原健太郎

制作国/日本

■あらすじ

バンド「ECHOLL」がメジャーデビューを目前に解散してから1年後、メンバーたちの前に突然見知らぬ大学生の颯太が現れた。バンド再結成をメンバーに迫る颯太の中身は、なんと1年前に死んだボーカルのアキだった。颯太が偶然拾ったカセットテープを再生する30分だけ、アキは颯太の体を借りて入れ替わり、1つの体を共有していく。人づきあいが苦手な颯太もアキや仲間たちと音楽を奏でる楽しさを知り、次第に打ち解けていくがアキの恋人カナだけはバンドに戻ってくることはなかった。カナに再び音楽を始めてもらうため、最高の1曲を作り上げようとするが、アキと颯太の入れ替われる時間はだんだん短くなっていく。

引用元:サヨナラまでの30分 : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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映画ファンの間では今年の傑作という人もいるくらい2020年始まっての話題の作品のひとつ。


少し遅めの鑑賞になりましたが、映画としてはかなり良い作品に仕上がっていたと思います。音楽だったり、映像の使い方だったり、俳優の演技だったり、すべての作りが繊細で見ていて心地よかったしストレスなく見れました。


北村匠海の入れ替わる演技は最高で、新田真剣佑の歌も本来ならもっと歌えるのですがどうやらデビュー前のまだ素人バンドのボーカルという設定だから押さえ目で歌ったらしいですね。その役作りも素晴らしいし、他の俳優の演技やキャラクターもそんなに語られないけど魅力的な人たちばかりでした。


今回の映画も入れ替わりという設定なんだけど、カセットテープが動く約30分だけ入れ替われるから見ているこちらもいつ戻っちゃうんだという緊張感はあったし、カセットテープのようは逸話を元になぜ二人は入れ替われるのかとかの話やら理由が結構上手くてなっとくしちゃいましたね。


冒頭の映像も良い紹介で全体的にこだわりが見え、光や色でキャラクター特に主人公二人の気持ちが分かる演出など、脚本から演出までこういう映画のような邦画作品がもっと増えて欲しいし、是非お手本にでも出きる作品なんじゃないかな?


ただ


ただこの映画のファンがかなりいるのはもう承知の上だし、正直ほぼ欠点という欠点はあまりないんだけど、これは隠すと今後自分の生活にも支障が出るから正直に話します。
この映画良いんだけど良いのは分かるけど正直自分には合わなかった。申し訳ないです。


技術的にも話し的にも演技も素晴らしいのはわかります。ただ当時鑑賞していた自分の体調が悪かったのかどうかはわかりませんが、なんかめちゃくちゃ心に突き刺さるわけでもなかったし、感動するわけでもありませんでした。


見終わった後最初に浮かんだ一言は「あー、またこういう音楽を使った青春映画ね」と。最近でも『小さな恋のうた』『さよならくちびる』など音楽を題材にした邦画は増えてて、それらと比べるとこの映画はオリジナルの歌も良いしエンタメ性にも溢れててみやすいです。


それでも俺はそれらのような音楽を使って感動させる在り来たりな映画に変わりはないなと冷たい心で鑑賞してしまったし、メッセージ性もありきたりだったなとは思いました。
だから良い作品なのは分かるのに皆のように「素晴らしかった!」と言えない自分がかなり申し訳ないです。本当にすいません。


ただ何度も言いますがかなり見やすくておもしろく、今後の邦画を引っ張ってくれそうな作品には違いないです。是非近くで公開されてるなら鑑賞するのをおすすめします。






最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀●●●

7/10です。




『アングリーバード2』【No.644】

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■映画情報


公開日/2020年1月31日

上映時間/96分(1時間36分)

監督/サーオップ・バン・オーマン

制作国/フィンランドアメリカ合作

■あらすじ

怒りんぼうの鳥レッドが、鳥たちの島バードアイランドとブタたちの島ピギーアイランドの2つの島を揺るがす危機を前に、敵であるブタたちと手を組んで立ち向かう姿を描く。ピギーアイランドとの戦い以来、バードアイランドのヒーローとして親友のチャック、ボムとともに島の平和を守ってきたレッドに対し、ある日、ピッグ軍団のリーダーであるレオナルドが休戦を申し出てくる。レオナルドによると、第3の島「イーグルアイランド」に住むイーグルたちが、スーパー兵器を使って2つの島を滅ぼそうと企んでいるという。この事態に対し、敵同士だったレッドとレオナルドは手を組み、互いの島を守るために立ち上がるが……。

引用元:アングリーバード2 : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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日本公開と同時にデジタル配信した何故そのような戦略に至ったか分からないが、とりあえず前作より公開規模が小さくなった本作。ちなみに今回はデジタル配信の日本語吹替え版で鑑賞。


前作も好きだったけど、どちらかというと今作の方がかなり面白かった。前作は確かに面白いけど中盤は少し間延びした感はあったし、ギャグもいまいちなものやイラッとするものもあった。


今回の映画はそんなことは個人的にはないと感じたし、なにより子供が楽しめるギャグから大人が楽しめるブラックなものまでバランスが良かった


レッドたちの場面ではどちらかというと子供が楽しむようなコメディではあったけどクスクス笑える部分はあったし、一番お気に入りは雛鳥たちが卵を取り返すもうひとつのストーリーがあるのだがこれがあまりにもシュールで奇想天外でブラック過ぎて可愛い見た目とは裏腹な展開にはゲラゲラ笑った


ピンクの雛鳥に関しては海に冒険してから口が悪いとは思ってたがあそこまで口が悪いとは思わないし、蛇と闇の取引するようなシーンやら正直彼らが主人公の映画を見てみたい気はした


誰もが楽しめて少しレッドの気持ちに共感できる続編ものとしては大成功とは言えるか難しいが、前作よりも楽しめることは間違いなしの作品でした。





最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀😀●●●

8/10です。




『記憶屋 あなたを忘れない』【No.645】


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■映画情報


公開日/2020年1月17日

上映時間/105分(1時間45分)

監督/平川雄一

制作国/日本

■あらすじ

大学生の遼一は年上の恋人・杏子にプロポーズするが、その翌日から彼女と連絡が取れなくなってしまう。数日後に再会した彼女は、遼一の記憶だけを失っていた。信じられない思いの遼一は、人の記憶を消せるという都市伝説的な存在「記憶屋」のことを知り、大学の先輩で弁護士の高原に相談して杏子の記憶喪失の原因を探り始める。幼なじみの真希や高原の助手・七海らと調査を進めるうちに、人々の中にある忘れたい記憶やその奥にある思いに触れていく遼一だったが……。

引用元:記憶屋 あなたを忘れない : 作品情報 - 映画.com

■ネタバレあり感想

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ここから先はかなり酷評の嵐になるし、酷評しすぎてなに言ってるのか分からない文になってますので、この映画が好きな人はここから閲覧しないことをおすすめします。


僕だけがいない街』『春待つ僕ら』などクソ映画を作り続け、今年は『耳をすませば』『約束のネバーランド』の公開が決まってる平川監督の最新作。小説版は未読。


1月公開なら『カイジ ファイナルゲーム』が駄作決定かと思いましたが、今作はなんとその駄作を越えた駄作になっている作品になっている為ここまで傑作も多い中駄作も多いと頭がパンクするのでやめて欲しいです。


物語は山田涼介が演じる遼一が恋人の記憶が消されてしまい都市伝説となっている「記憶屋」を弁護士や幼馴染みと探していくというお話。


とりあえず最初の10分間でこの映画の好き嫌いが別れます。なぜなら邦画のダメな部分が散らかっているから。ネットの掲示板をやったことのないようなコメント、顔面アップの寝顔、わざとらしい寝起き、わざとらしい飲み物吹き出し、そこから「これは面白いでしょ」と押し付けるようなヘンテコな音楽。こういうのが10分で詰め込まれてて、短時間でクソという名のディズニーアトラクションを何種類か乗ってる気分になります。やったね。


音楽の話がありましたがこの映画は主題歌以外の音楽はクソです。映画で流れる音楽は素晴らしかったら記憶に残りますし、印象に残らなかったり残念なら外から外へ流れますが、この映画の音楽は本当に珍しいタイプの「クソな音楽なのに覚えてしまう」というゴキブリのようにしつこいものです。さらに「面白い場には面白い曲」「感動できるから感動できる曲」とわざとらしく出してきます。


さらに年齢に似合わない俳優人とキャラ、「自分が黒幕ですよ」とわざとらしくそんな風に見せる演技、雨の中で叫ぶ、病院の中で叫ぶ(これは後に看護婦に怒られてたから見ててスッキリした)、かなり距離がありそうなところまで走る、無理ある方言喋りなどなどなどなど、「クソな邦画を作りたい」という人のために作られたような作品でした


これに関して詳しく言うしもうガッツリネタバレすると芳根京子演じる真希が記憶屋なんですが、この真希の「自分は記憶屋だけど内緒にしておかないと」っていう隠したいのか隠したくないのか分からないわざとらしい演技をするし、山田涼介と芳根京子の方言喋りがガバガバです。


山田涼介演じるキャラは広島から横浜(かな?)に来て4年経ちますが4年も経てば広島訛りから標準語になるのはまだ分かります。ただ何か良く分からないシーンだったり「ここで広島弁喋ればファンは可愛いと思うだろ」っていうシーンで広島弁で喋ったり、特に感情的になるシーンでは使い慣れてる喋りの方が感情を吐き出せるはずなのに何故か標準語で叫んだりします。


芳根京子の方言喋りに救われたという人もいますが、個人的に聞いてて彼女の方が一番喋り方が不安定でした。なんか1日2日くらいで覚えた知識をそのまま喋ってるような感じ。さらにさっきまで広島弁だったのに途中から芳根京子か脚本家の記憶が消えたのか広島弁忘れて普通に喋るし、途中から思い出したかのように広島弁で喋るしでグダグダです。


それよりも映画だから仕方ないのかもしれませんが「記憶屋」だけでよく1日2日も話を広げられますよね。当時小学生だった俺も「花子さん」「口先女」とか流行りましたが、その都市伝説の怖さとかくらいで別に「じゃあ誰が花子さんだ」とか「なぜ口が裂けたのか」とか1日寝るまで話してませんよ。しかも映画では弁護士が娘の為と余命が少ないとはたかが都市伝説のために仕事を放棄して探すとかありえないでしょ


都市伝説の怖さと話題に上がりましたがこの「記憶屋」という都市伝説はなぜそんなに世間に広まっているのかとか、なぜそこまで魅力を引き立てられるのかという部分がないんですよ。


各キャラが記憶屋に記憶を消された云々の話などありましたが、その話が口だけでエピソードは短いし、芳根京子が見てきた辛い記憶をフラッシュバックしていますが誰が誰の記憶か分からないし、とりあえず代表的な辛いことを寄せ集めたようにしか思えないです。これ例えばさオムニバス形式にしていたらまだ楽しめたような感じはしましたよ。


それに芳根京子演じる真希は代々から記憶屋の家庭に生まれ自分も記憶屋になったらしいのですが、彼女がなぜ記憶屋として活動しなければならないのか、なぜ彼女は記憶を消す活動をしているのかという部分が明確ではないです。


別に記憶を奪って金を貰うわけでもないし、記憶を奪ったあと記憶を売るという訳でもないし、奪った記憶は自分でも見れて辛い記憶なら尚更見ていて辛いだろうし、なぜそこまでして赤の他人の辛いことを消してあげたいのか分からないし、ただただ彼女がかなり変わったドMか鬱陶しい偽善者にしか見えないです。「辛いのは本人にしか分からない」と言いますが相手の記憶を見ているから自分もそれを体験していているから私は分かるんだよと言ってるようにも聞こえてなんかムカつきました


じゃあ彼女が優しいから記憶屋をやっているんじゃないかと言われたら優しさだけでは動機は不十分だし、あと別に彼女は優しくないです。
彼女は自分の都合の悪い方向へ行くと構わず相手の記憶を無くすし、なにより最低なのは遼一の彼女から遼一の記憶を勝手に消します。理由は真希は遼一が好きだからだそうです。クソです。


さらに言うとこの映画の「罪を許すことも大切」という言葉で遼一は真希を許すことにします。じゃあ、なんなん?何らかの手口で好きな人の恋人を引き離して自分が好きな人を手に入れてしまう。それを許せと?それで泣けと?泣けるとでも?これ逆だったらどうなの?女性がそうしたことをしても女性だから許されると?なんじゃそら


「罪を許すことも大切」?それいじめる側が大人になっていじめた奴に対して放つ言葉かなにか?いじめやら、犯罪やら、戦争やら、辛いことや被害に会った人たちはその苦しい想いを力にして乗り越えて生きています。ですが乗り越えて生きているというだけで別にそれで許してる訳じゃないよ。例えばいじめられた奴はいじめの内容やいじめた奴らの顔なんて大人になっても許してないからな。


「記憶を消さず辛いことを乗り越えて今を生きるか」「記憶を消せば楽しく生きれるんじゃないか」そんな対峙する映画かなと思いましたが、最終的に真希は自分と会ったことなどの記憶を遼一から消し姿を消して逃げます。


もうね「罪を許す=皆が辛いこと忘れたら皆ハッピー!だから犯罪も戦争も被害にあった人はそんなの忘れちゃお!」って見えるんですよ。いや言いたいことは分からなくもないけどもうなんか、これホアキンジョーカー見たら開始10秒で拳銃登場する案件だし、「辛ければ逃げれば良い」とかっていう言葉を間違った捉え方して、頭がハッピーな野郎共が作り出したような作品に感じました。たぶん頭の中がハッピーセットなんでしょうね


そんなハッピーセットだからなのかクソな配役(特に蓮佛は23歳には見えない。30代後半に見えた)、クソな演技や子役の業とらしい演技、クソな脚本、クソな演出、クソなポスター(俺はこのポスターをV字ブロッコリーと呼びます)、広島要素必要だったのか分からないクソなロケーションてんこ盛りなもう子供も恐怖のあまり大泣きしますよ。


そんで広島だからなのか戦争がどうとか、最近の震災がどうとかの話をしてお説教ですか?あ、そうでした辛いことは綺麗サッパリ忘れるんですよね?こういう人が忘れてはいけない繋げて語り継がなければならない悲劇も忘れないといけないんですよね?バカにしてんじゃねーよ





最終評価は・・・





●●●●●|●●●●●

0/10です。

いや、正直もうマイナスなんですけどね。マイナス10くらいにしたいですよ。





はい、そんな感じで!

それでは!