■あらすじ
イギリスのワイト島で、移民として母子家庭で育った内気な少女ヴァイオレット・バレンスキは、現実の世界から自分を解き放ってくれる音楽を心のよりどころに生きていた。ある時、国際的に有名な人気オーディション番組「ティーンスピリット」の予選が地元で行われることを知ったヴァイオレットは、退屈な田舎町を抜け出して歌手になる夢をつかむため、オーディションに挑む決意をするが……。
■ネタバレあり感想
エル・ファニングが演じる20代の女の子が10代限定の音楽アーティストのオーディション『ティーン・スピリット』に挑戦するという映画。元オペラ歌手のオッサンと出会い弟子にして貰ったり、仲間と音楽を制作してオーディションに向かう内容が詰め込まれていましたね
ただこの映画はエル・ファニング演じるヴァイオレットが歌手に憧れているもののその夢を打ち明けられずに学生生活や親への葛藤を描いているようで描いていないんですよね。
なんか劇中で母親とあまり上手くいってなかったり、牧場の手伝いに嫌気がさしたり、父親と離ればなれという描写はあるにはありますがあまり生かされてません。もちろんそれも重要なのですが、一番はなぜヴァイオレットが音楽が好きで歌手になりたいのかという理由が描かれてないんですよ。
ただ音楽が好きならそこら辺の人でも当てはまる好みだし、歌手になりたいという理由なら何かしらの特別な理由があるはずです。離ればなれの父親がそういう関連性があるなら話はわかりますが、そういうことでもなく、ただ「歌手になりたいなぁ~。うなー」って感じてなんか夢に一直線というかフラフラしていて彼女の夢を応援するきにはなれません。なんか小学生が「取り合えずYouTuberになって大金を稼ぎたい」という安直な夢物語と一緒です
最初のオーディションシーンもなぜあんな化粧品のCMのような感じでポンポン進むのも勿体ないし、名前を偽証した人がいるなら20代を17歳と偽ったヴァイオレットも疑われても可笑しくはないのにラストまでどんどん進むのも可笑しかったし、特にこれといったオーディションの事件もありそうでなかったりで、それっぽい事件も結局薄いラブロマンスに逃げるから見ていて不満に思う部分は多々ありました
なにより一番はメインの歌がそんなに印象強くないという点です。歌は記憶に残らないし、「魂から歌う」といってる割には生歌ではなくて前から撮っていた歌をエル・ファニングが口パクで歌ってるのは明らかだったから映画のテーマも歌に対する思いも説得力に欠けます
これがもし90分ではなくて2時間くらいならもっと母親との家族関係やバンドマンの友人との関係など深く描けてたし、序盤のオーディションシーンももっと見せれたでしょう。なにより師匠がいたわりに歌の成長が見れなかったのは残念だったからそこをもっと映してほしかったですね
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀●●|●●●●●
3/10です。
どちらにしても別に劇場まで行って見る価値があるようには思えない作品でした。映画を見てるよりかは長いMVを見てる感じだったので、なにも考えずに見るのが良いかもしれませんね。
はい、そんな感じで!
それでは!