■映画情報
公開日/2019年12月13日
上映時間/120分(2時間00分)
監督/木村ひさし
制作国/日本
■あらすじ
ミステリー小説オタクの大学生・葉村譲は、先輩でミステリー愛好会会長の明智恭介に振り回され、ホームズとワトソン気取りで学内の瑣末な事件に首を突っ込んでいた。同じ大学に通い、私立探偵の顔も持つ剣崎比留子は、2人に音楽フェス研究会の夏合宿への参加を持ちかける。実は比留子のもとには「今年の夏合宿で何かが起こる」との犯行予告が届いていたのだ。夏合宿がおこなわれる山奥のペンション紫湛荘へと向かい、3人は研究会のメンバーと合流する。そしてその夜、密室状態となった紫湛荘で惨殺死体が発見され……。
■作品紹介
さいせい♪さいせい♪さいせいせい♪(クセになった)
どうも、KOUTAです。
今回はこちら。
お前らのやってることは全部すべてまるっとスリッとお見通しな作品を手掛けたことで有名な木村ひさし監督の最新作。本作は今村昌弘原作の同名ミステリー小説を神木隆之介と浜辺美波主演で実写映画化した作品。
Perfumeの楽曲に合わせてリズミカルに紹介した予告と最近流行りのネタバレ厳禁な宣伝。果たして本作はどんなミステリーが待ち構えてるのか?!そして本作の浜辺美波が可愛い。
そんな『屍人荘の殺人』を今回は紹介していきます。
本作は予告を観る限りだと神木隆之介と中村倫也がシャーロック・ホームズのような形でコンビを組んでますね。観る前からこんなことは言いたくありませんが、日本ではドラマや映画で海外のシャーロック・ホームズがヒットしたからと言って色々日本版で作りすぎですよ。
日本版のシャーロック・ホームズという形だけでもドラマ版があったり、映画でそういうのがあったり、はたまた女性版を作ったりしてどんだけ好きなんだよといいたくなります。大概は失敗していますが、本作はそこは心配ですね。
そんな本作は木村ひさしが監督をしていて、あの『TRICK』シリーズを手掛けた監督とだけありコメディやミステリーには期待は高まります。ちなみに『TRICK』シリーズはもうかなり昔に観てましたが、最近は全然観てませんね。また今度観てみようかな。あと個人的には仲間由紀恵は『ごくせん』より『TRICK』のイメージが強い。
そんな楽しさ溢れるような映画に果たしてどんなミステリーが待ち構えてるのか?ネタバレ厳禁な衝撃な展開とはなんなのか!神木隆之介のコメディ演技と浜辺美波の可愛さに期待を高めながら早速ネタバレありでレビューしていきましょう!
ここから先はネタバレを含むレビューになります。まだ観る予定で観ていない方はここから先のレビュー見ないことをオススメします。
■ネタバレあり感想
この映画をゾンビ映画と誰が予想した!?
まずこの映画の褒める点は宣伝の上手さです。俺は大抵こういう「ダマされますよ」系の映画は身構えちゃうタイプなんですが、今回はまんまと騙されました。普通の人ならそう聞くと「ラストにどんでん返しがあるんだろうな」とか思い付きますが、この映画はかなり序盤から路線を一時的に変えてきました。
ミステリー映画だと思ったら実はゾンビが現れるというかなり変わったやり方をしてきます。ミステリーと思ってみた人たちや、予告のミステリーな雰囲気や楽しげなミステリーと思っていた人からしたらまんまと騙されます。
たぶん宣伝する人たちはかなり「この映画はミステリーとゾンビを合わせてますよ」と言いたかったはずですが、それを我慢してただの密室ミステリーものとして宣伝した宣伝部は良い仕事をしましたね。
もうひとつ大事なのは中村倫也演じるキャラクターがゾンビ登場から数分で死亡します。ラストも結局出てきますが彼もゾンビになってます。こちらも上手く隠して宣伝をしてましたね。
そんなゾンビがいきなり現れたら唖然とはしますよ最初は。ただそこからのミステリーは普通に面白かったし、観ながら真剣に頭を使ったのも久々でしたし楽しかったです。結果的にはかなり余計な憶測でしたが、「実はゾンビは中村倫也演じる綾瀬が仕組んだものではないのか」「神木隆之介と中村倫也が真犯人ではないのか」「その他のキャラがそうではないのか」などゾンビが現れたらことで、より変には考えてしまいますが、考える楽しさは十分にありましたね。
じゃあゾンビが出てくるだけで終わりなのかと言われたらそうでもなく、しっかりゾンビを利用したミステリーにはなっていますし、ミステリー事態もツッコミ部分は多少ありましたが結構トリック事態は面白くて、納得はいきましたね。最近の邦画のミステリー映画の中では一番良い仕上がりだと思います。
コメディ部分は好き嫌いは人によってありますが、個人的には大好きでしたし、かなり笑わせてもらいました。『翔んで埼玉』とかは演出的な笑わせ方をしていますが、この映画は俳優の演技の上手さと脚本の良さで笑わせに来ていましたね。俺はどちらかと言うとこの映画のような笑わせ方が好きです。
特に神木隆之介のコメディ演技は良かったです。童貞感丸出しのキャラを見事演じきれていましたし、そのキャラをどうやって観客に笑わせるかその狙った部分も上手く的を得ています。急に真剣な表情をして話すシーンはギャップがあり説得力はあるんだけど、コメディとシリアスの差が激しかったから多少変ではあったかな。
あと浜辺美波も素晴らしかったです。俺は浜辺美波の映画は全部は観ていないから絶対とは言いきれませんが、たぶんこの映画の役柄はハマり役だったと思います。俺個人としては『君の膵臓を食べたい』の浜辺美波の演技が嫌いだったから遠ざけていたんですが、この映画で監督の手腕もあるとは思いますが、より浜辺美波の可愛さや魅力を見せてくれたというか、やっと彼女の素晴らしさや魅力に気づけた貴重な時間でもありました。
浜辺美波ファンの皆様大変申し訳ございませんでした!
浜辺美波は最高です!!
不満点をあげるなら一部の役者の演技があまり上手くなかったのと、色々と衝撃的でミステリーも面白かっちゃあ面白かったんですが、なんかそこまでミステリーに衝撃度がなかったのは個人的には不満でしたね。確かに面白いし、犯人の動機も分かるっちゃあ分かるけど、なんか驚きはなかったかな。
あとは年齢指定していなかったからというのもありますが、ゾンビを殺すときに何回もレントゲン写真のような演出がくどかったです。いくつかは隠して撮ったりとか出来たんじゃないのかなとは思いましたね。なんかレントゲン写真に頼りすぎてるなとは感じました。
あとゾンビものとして1つツッコむなら、あれだけドアをガンガン押し倒してたゾンビがあるシーンで急に静かになって、変に見計らってまた押し倒したりしたんでしょうね。ゾンビにしては結構可笑しかったです。特に犯人が動機の説明とかをしてるシーンなんかは何故か急にゾンビが空気を読んで静かになりましたからね。
だからミステリーとしての緊張感は多少あっても、ゾンビとしての緊張感はあまりありませんでした。「いつ誰が殺されて犯人は誰かな」という考えはありましたが、「いつゾンビが襲ってくるのか」という緊張感はなくて、ゾンビが出てきたら「そういえば貴殿方いましたね」って感覚なんですよ。
ラストは小説も続編があるから続編ありきであのラストにしたらなら分かりますが、もし制作側が「スッキリしないラスト」を演出したなら少しからぶってるなとは思いました。個人的にはスッキリしないラストとはあれでは言えないし、どちらかと言うなら「なんか突然終わった」感じがしましたね。まぁ言いたいことは分かりましたが。
まとめるなら浜辺美波の魅力にハマり、浜辺美波がナポリタンをハフハフ食べるのを見届け、浜辺美波とうどんを食べたいなと思い、とりあえず浜辺美波のプロモーション映画と言われても全然嫌になれないそんな映画でした。
浜辺美波最高!
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀😀😀|😀😀●●●
7/10です。
かなりエンタメ性に溢れたミステリー映画でしたし、近年の邦画のミステリー作品の中でも一番面白いなと思えた作品でした。是非観ることをオススメします。
はい、そんな感じで!
それでは!