■あらすじ
元禄14年3月14日。清廉潔白な赤穂藩主・浅野内匠頭は、かねて賄賂まみれだった吉良上野介に江戸城内で斬りかかり、即日切腹を言い渡される。突如として藩主を亡くした赤穂藩士たちは路頭に迷うこととなり、筆頭家老の大石内蔵助は勘定方の矢頭長助の力を借りて財源の確保などに努めるが、そうした努力や幕府への働きかけも虚しく、お家再興の夢は絶たれてしまう。それでも一向に討ち入る様子のない内蔵助だったが、江戸の庶民たちは吉良への仇討を熱望。しかし討ち入りするにも予算が必要で、その上限の都合上、討ち入りのチャンスは1回きり。予算内で仇討を成功させるべく奮闘する浪士たちだったが……。
■作品紹介
金は命よりも重い!
どうも、KOUTAです。
今回はこちら。
『殿、利息でござる!』『忍びの国』などのちょっと違う方向性の時代劇や、『映画 怪物くん』などの駄作と言う名の時代を自分から切り刻んだ中村義洋監督の最新時代劇。
本作は大抵の人なら名前くらいは知っているであろう忠臣蔵のあの弔い合戦を映した訳ではなく、合戦前に何が起きたのか。合戦には一体どれくらいの費用が必要なのかと、豪華俳優人を揃えて忠臣蔵を知らない人でも楽しめそうな時代劇。
そんな『決算!忠臣蔵』を今回は紹介していきます。
原作は山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』。それを今回『忍びの国』などでお馴染みの中村義洋が映画化した作品になります。主演はギャグから真面目な役までやり遂げる堤真一と、岡村隆史。ちなみに原作は未読です。
さっき大抵の人なら名前くらいは聞いたことがあるといいましたが、よくよく考えたら忠臣蔵って聞いて直ぐに何をした人たちなのかって言える人はいるのかな?俺も自信ない。逆に内容は分かるけどそれをやった人たちの名前は知らなさそう。まぁ俺も忠臣蔵に詳しいかって言われたらそうでもないし。
じゃあ忠臣蔵って何?って話だけど、忠臣蔵はそもそも歌舞伎の演目であって、忠臣蔵を題材にした事件が江戸で起きた赤穂事件を元にしたのよ。
例えるなら『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の題材が「シャロンテート事件」を元に作られた作品やん?あんな感じ。
じゃあ忠臣蔵および赤穂事件には何があったのか?それは説明するのめんどくさいからWikipediaかなんかで調べて
赤穂事件 - Wikipedia
そんな訳で忠臣蔵の合戦までの江戸ならではのお金事情とはなんだったのか?そして映画はどうだったのか?!早速レビューをしていきましょう!
■ネタバレあり感想
正直言うならこの映画は見ても見なくても別に構わないそんな作品でした。まず単純につまらないです。確かに殺陣がそんなにないから映像面的にはつまらなさはあったんだけど、ほかの時代劇は脚本が良くて殺陣があまり無くても面白い作品はまだあります。この映画は映像面も脚本もそんなに面白さはないです。
そもそもの話この映画はやっと終盤30分くらいで面白くなります。合戦まで色々と話し合いをするなかどんどん知らない間に金が減り続け、減らさないために金銭管理をする人たちも色々と提案したりと、その掛け合いは面白かったです。
その掛け合いと序盤の忠臣蔵の弔い合戦をする原因やらを話してくれれば1時間以内の短編映画に仕上がります。その短い映画を無理矢理長くして無駄な会話やら、特に聞かなくても物語に影響が出なさそうな話を淡々と聞かされます。正直中盤ちょっと寝ましたが大丈夫でした。
俺は忠臣蔵好きって訳ではないけど、この映画は俳優の豪華さで観に来ました。ただ豪華な割には無駄使いしまくってましたね。特に演技が上手い人たちとかは、なんか常に屋内の撮影だったり、話には影響はしないけど関わってもおかしくないようなキャラでも何故か出てこなかったりしましたからね。本当にちょっとだけで、あまり多くは登場しませんでしたね。
特にW出演を飾ってる岡村隆史なんて登場は演じたキャラ的に地味な登場なのは良かったんですが、岡村隆史のキャラは開始1時間くらいで死んでしまい出番終了でそれ以降は出てこないし物語も影響を与えません。だからポスターで彼が甲冑つけてるのも嘘ですからね。
終盤で岡村隆史が死ぬ前にまとめてた資料が見つかり、それが役に立つとかだったらまだ分かりますが、本当に彼の存在を忘れたかのように話は進んで何も影響はありません。死に方もあからさまに無理矢理ではあったし感動狙いで、別に岡村隆史がやる必要性はなく、やったとしても主演レベルかと言われたら違います。なんか吉本が無理矢理主演にさせたかのような大人の都合が匂ってて嫌です。タブル主演ならどちらかと言うと濱田岳くんでしょう。
結構画面に出てきた俳優はそんな豪華な俳優に比べたら地味です。演技云々はさておき、外見も地味でキャラクターとしても深堀されてないからノッペリしてるから、正直よく画面に映ったやつらは村人Aとかの役になってもバレないでしょう。
しかも誰が誰だか分からないときはあるし、演技の上手い俳優が久々に現れても「こいつは何の立場だったけ?」ってなるからまとまりはないし、バランスもわるいです。
そう思うとこの映画は予算云々の話でありながら「映画の予算をどこまで削れば作品が仕上がるのか」っていう皮肉にも見えましたね。演技力があり良い俳優は1日でまとめて撮影したかのような雰囲気、小屋などのセットもスタジオで軽く撮影したんだなと思ってしまう手抜き感、あまりにも少なく適当なライトの配置など、かなりの予算を削って撮影したんでしょうね。実際は分かりませんが
物語も終盤まで吉良を討つか吉良を討たないかで何かとコロコロ変わるし、お金に執着して無駄使いをするシーンも確かに面白いけどなんか同じことを何回も見せられてる感じでしたね。たぶん実際もこんな感じなんだろうなとは思いますが、同じような場面を長々と見せられてる気分で物語に膨らみや波がないからつまらないんですよ。
コメディ部分もお笑い芸人やらコメディが上手い俳優が揃えているはずなのに、なんか俳優さん自信がそんなに吹っ切れてないくてただただやってるって感じでしたね。もしくは単純に脚本のコメディシーンがつまらないなと思ってそんな
乗り気じゃなかったのか。
ちょいちょい当時の辛さや過酷さも撮していたり、何かしら伝えたいメッセージもあるだろうけど、とりあえずは「早く終わってくれないかな」という気持ちで沢山だったからそれを受けとるのも難しかったですよ。
たぶんこれが三谷幸喜や宮藤官九郎が監督だったらもっと面白かったのかもしれませんね。
まとめると脚本は膨らみがなく、短くすれば良いような作品を無理矢理2時間に延ばして、笑える部分はあまり笑えなく、盛り上がりそうなところは盛り上がらなく、セットも映画を観ている気分を失うような低予算なセット作りだし、なんか吉本やジャニーズなんかの大人の事情が入ってそうな嫌な部分も観れてしまう色々とごちゃごちゃしたそんな作品でした。
自分も今回は低予算なのでここまでにします。(予算なんてないじゃんのツッコミはいらないよ)
■評価
最終評価は・・・
😀😀●●●|●●●●●
2/10です。
本当は1点にしようか迷いましたが、岡村隆史が普通に演技が自然的で良かったのと、終盤は普通に面白かったからこの点数にしました。ただ別に見ても見なくてもどちらでもいいです。
はい、そんな感じで!
それでは!