■あらすじ
母親になる夢を抱いているものの、なかなか子どもができずに悩んでいたトーリのもとに、ある時、謎めいた赤ちゃんがやってくる。赤ちゃんはブランドンと名づけられ、聡明で才能にあふれ、好奇心旺盛な子どもへと成長。トーリと夫カイルにとっても、かけがえのない存在になっていく。しかし、12歳になったブランドンは、普通の人にはない異常な力を発揮し始め、やがて米カンザス州ブライトバーンの町をかつてない恐怖に陥れていく。
■作品紹介
闇の炎に抱かれて消えろ!!
どうも、KOUTAです。
今回はこちら。
一度ディズニーからクビを宣告され無事に帰ってきた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督が制作した、クビと言われた時期に何を思い立ったか今度は闇落ちしたヒーローが活躍する映画を制作
本作は自分の力に目覚めた少年が反抗期を迎えて、さらには自分の力に目覚めたもんだから中二病も患うというかなりめんどくさい少年に母親が立ち向かう!
そんな『ブライトバーン 恐怖の拡散者』(原題:Brightburn)を今回は紹介してきます。
ジェームズ・ガンがあるツイートをしたことによりディズニーからクビを宣告されたニュースはご存知でしょうか?今は無事に帰ってきて次の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の3作目の監督に戻ることができましたが、そんなクビと宣告されてニュースになっていたときに制作したのがこの作品
元々考えていたのか、はたまた「クビにされたんだから今度はブラックなヒーロー映画を作ってやる!」とやけになったのかは定かではないですが、とりあえずまぁブラックなスーパーマンとまで日本の映画ファンにも注目されたわけですね。
ただ彼はディズニーに帰ってきちゃったから、中二病を患った過去を持つ青年が頭を抱えるが如く、この作品はある意味黒歴史にはなりましたけどね。(出来の悪さは関係してないよ?)
そんな映画の脚本を勤めたのがジェームズ・ガンのいとこのマーク・ガンと弟のブライアン・ガン。三人揃ってガンガン突き進んだこの作品は果たしてどんな作品だったのか?血みどろヒーローが流行るこのご時世に乗っかることができるのか?早速レビューをしていきましょう!
■ネタバレあり感想
結構な人が言う通り12歳以上しか見れない割に結構グロい作品で、もしもスーパーマンの育て方を間違えたらどうなってしまうのかアイデアやバイオレンス描写はかなり面白い作品でした。結構ダークなヒーロー映画というわけではないですが、まぁエンタメ性には溢れてましたね。
バイオレンスな描写はグロテスクな映画が好きな人には興奮するでしょう。そんな吐き気を催すレベルではありませんが、顎があんぐりと開いたり、電灯の破片が目に刺さりそれを抜くシーンが痛々しかったりと「これ12歳の子達が見に来たら耐えられるの?」というシーンはあります。まぁ俺が小学校低学年のときに『ロボコップ』見れたんだからたぶん大丈夫でしょう。
ホラー映画にしては俳優の演技は良かったり、キャラクターが印象的だったのは好感だったし、何より子役も良かったですね。エンドクレジットの映像のシーンは結構興奮してニュース映像に取り上げられるシーンはなんか恐怖を感じましたね。あのユニバース化しそうな雰囲気のあるシーンはたぶんブラックなスーパーマン描いたから、他の隠れた能力者もDC繋がりで闇落ちしたアクアマンやワンダーウーマンを描いたのかなと思ったりしてます
ただ闇落ちしたスーパーマンというだけの題材なだけに、それだけしかアイデアを見いだせてない雰囲気はあったし、そうしたテーマならもう映画の見える先は分かりきっているから、映画の展開は読めてしまいます。スゴい力を持った子供に悩まされて、キャラクターがどんどん死んで、最終的に皆死んでバットエンドだろうなと思ったらまさにそんな感じでしたね。
それ以上の展開だったり、予想を越えるような仕掛けだったり期待してみてしまった自分が悪いんですが、あまりにも予想通りな展開が続いてしまって90分の短い映画なのにかなり長く感じましたね。
少年の殺す動機もたぶん全体としては地球征服だとは思うんですが、それ以外の少年としての気持ちの面での動機がただ嫌なやつとか気にくわない奴を殺していくだけで、特に深い理由はないです。
確かにこの年でしかも思春期なら純粋に気持ちに従い行動してしまうのは分かるには分かりますが、なんかこの映画の怒りの矛先がハッキリしないんですよね。
そもそもの話反抗期になった場面もロボットのように12歳になった途端になり始めるし、例えばいじめにあったり学校で嫌われてしまって反抗的になったらまだしもイジメらしいイジメのシーンはなくて(あくまで個人の主観です)、結構幸せな家庭の元で暮らしてたから、いきなり怒り狂うのは唐突だったなと思いました。
やはり反抗期って人間的に何かしら理由はあるし、突然キレだすのもなにかしら心の部分で悩みがあるから爆発するわけだから、宇宙船から声が聞こえるとか、なにかに取りつかれるようになったとかなんて俺は後付けしてるようにしか見えないんですよね。
一番怖くなかったなという理由のひとつが少年ブランドンがめちゃくちゃ強すぎるということ。単純に音で脅かしてるだけだから怖くないという理由もありますが、被害者の生き残る確率は低すぎるからもう勝ち目ないなと思うし、空飛んだり瞬間移動したりして力の差が歴然だから緊張感も生まれなくて怖くないんですよ。
『キャプテン・マーベル』も主人公がチート能力過ぎて敵が弱するせいでただただ無双するだけのつまらなかった作品なんですが、この映画はそれを逆手にとった感じですね。ホラーは敵から逃げられるかどうかの瀬戸際を楽しむジャンルだとは思うのですが、これはそれが成り立ってませんでしたね。
結局宇宙船の部品で母親は殺そうとしますがすぐにバレて逆に殺されましたね。もし母親が宇宙船で薬か何か手に入れてそれを飲んで、子供と同じような力を手に入れて戦うとかってなったらあまりにもぶっ飛びすぎて面白いなとは思ったのになぁ。
結局ブランドンも反抗期のわりに人を殺しまくり怒りの矛先が不自由なわりには家族の優しい言葉を信用して、そんで裏切られたらすぐ殺すなど乗除不安定としか思えませんでしたね。
母親も母親で息子が宇宙人だと分かってて、父親が壁が壊れるほど強く押し倒されたの見てるわりには、息子は殺してなんていないと変に信じなかったりしましたね。そのわりにはその前に息子を少し疑ってたりはしましたけど、もうなんなんだよ
あとこの映画グロテスクシーンは気分悪くならなかったんだけど、カメラがかなり手ぶれが酷いシーンが何個かあって結構それで酔っちゃう時はありましたね。
まぁ結局は思春期とか反抗期ってかなりめんどくさいなと改めて分かったし、こんなめんどくさい時期を親たちは耐えて一生懸命育てたんですね。
みんな!お母さんとお父さんにありがとうを言おうね!!
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀●●|●●●●●
3/10です。
ヒーロー映画なら他のを観た方が良いし、ホラーなら『IT』を観た方が良いし、反抗期の家庭の姿を映したファミリー映画なら他ので良いのが沢山あるから別にこれに強い期待をして観ないことをオススメします。
はい、そんな感じで!
それでは!