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『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』君はひとりじゃないと教えてくれた。評価&感想【No.619】

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■映画情報


公開日/2019年11月8日

上映時間/65分(1時間35分)

監督/まんきゅう

制作国/日本

■あらすじ

ある日の午後、お気に入りの喫茶店「喫茶すみっコ」を訪れたすみっコたちが注文した料理を待っていると、地下室から謎の物音が聞こえてくる。音の正体を確かめに行ったすみっコたちは、そこで1冊の飛び出す絵本を発見する。絵本はボロボロでページの大事なところがなくなっており、桃太郎のお話のページには背景があるだけでおじいさんもおばあさんもいない。すると突然、大きな影が現れ、えびふらいのしっぽが絵本の中に吸い込まれてしまう。

引用元:映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ : 作品情報 - 映画.com

■作品紹介

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「皆違って、皆良い」という言葉が一番似合う作品!


どうも、KOUTAです。


今回はこちら。
「日本キャラクター大賞2019」でグランプリを受賞した『すみっコぐらし』の初の長編アニメーション作品。すみっこを好むある理由から他の人にのけ者にされたり、いらないもの扱いされたり、何かに憧れを抱いたキャラクターたちの冒険作品

今作は絵本の世界に吸い込まれたすみっコたちが絵本の世界で迷子になった「ひよこ?」のおうちを探しにいくという冒険ファンタジーにして、子供をつれて気軽に見に来た親たちがまさかの大号泣をするという今大注目の作品
そんな『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』を紹介していきます



『すみっコぐらし』は正直あまり分かりません。なんかたまにグッズ売場やお店のコラボなんかで観たりして、「あー、こんなのが今あるのか。可愛いなぁ」と思ってた感じでしたね。だから本格的にこの作品の中やキャラクターを知るのはこの映画が始めてです。


ちなみに『すみっコぐらし』を手掛けたのは同じように緩くて癒される「リラックマ」や「たれぱんだ」を作り出したサンエックスのキャラクターですね。「リラックマ」なんて同世代ですよ!小学校の時ノートによくリラックマの落書きなんか書いちゃって!


そんな子供に大人気なキャラクターである『すみっコぐらし』ですが、意外と大人にも大人気だそうで。その理由は可愛らしさというのもありますが、他の理由もあったりするのですがそれはこの後感想で話せればなと思います。


SNSでも今話題沸騰中の『すみっコぐらし』の映画化。子供は勿論大人まで魅了されるキャラクターの映画は、なぜそんなに大人の心に突き刺さるのか?うまく説明は出来ないかもしれませんが、早速レビューしていきましょう!
ちなみに今回はかなり短くなるよ


■ネタバレあり感想

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たぶん彼らを知らなくてもそんなに問題はないのかなと思います。勿論知っていた方が楽しめますが、序盤5分くらいでキャラクター紹介してくれるし、彼らの愛くるしい動きに癒されると思います。


彼らの特徴は知らない俺が言うのもあれですが、愛くるしさも備えながらもちょっとしたネガティブ要素があり、それが大人たちに共感できてしまうというところでしょうか。何かになりたがる、だけど何かのふりをしたり、何かなのに何かと言う部分はたぶん誰しもがなるし、それが引っ掛かりになっているキャラクターなのかなと感じました。


ただ彼らの良い部分は仲間たちのそれらを否定しないで受け入れているということ。主役ではなく脇役のような存在のすみに置かれた彼らは普通に見たら否定的になるものになりがちですが、だけどそれらは一種の素晴らしい個性であるし、その個性を褒めるという素晴らしいキャラクター像でもありましたね。同時にそうした個性を褒めるというのをいつしか大人たちは勿論今の子供も忘れてしまっているのかなと思ったりもしましたね。


まぁここまで来たら「傷の舐め合いなんじゃないか?」と思うかもしれませんが、俺はどうもそうには思えないんですよね。むしろ俺はこいつらを羨ましいなと思ったりしたんですよ。同じ境遇の人たちと常に寄り添い、助け合い支え会う、相手の個性を否定しない。そんな彼らの仲間という形にまずは感動を覚えましたね。


それで映画はどうだったかと言われたら傑作でした。あまり言わない台詞ですが、まさに「笑いあり、涙あり」の作品でしたね。素晴らしかったです。前半は彼らの行く先々の展開に笑わせてもらい、後半からかなり感動させてもらいました。


もしあのひよこ?が『みにくいアヒルの子』のアヒルという正体であったなら、この映画は普遍的で終わったでしょう。たぶんメッセージ性も普通だったんじゃないでしょうか。しかし実はアヒルの子ではなく、別の正体であったと分かったとき『シックスセンス』並みのどんでん返しを食らわされた気分になりました。


ひよこ?の正体が実は絵本の最後のページにある白紙に書かれた落書きであったことが分かります。そこには物語はなく、落書きだからいつ書かれたかも分からない忘れ去られるような存在であることが分かります。


華やかな絵本の世界のなにもない世界にひとりぼっちで生きていたひよこ?という構図は子供向けの映画でありながら、かなり厳しい現実をオブラートに包んで描いているなと分かります。たぶん俺たちの世界にもこうしたひよこのような存在の人はいるはずなんですよね。


だけどすみっコたちはそんなひよこに対して嫌な顔をせずに助けてあげる賢明さには感動するし、なによりすみっコたちもだっ出しなければならないっていうのに我よりひよこの困り事を優先したり、さらには異世界に飛ばされているのにその世界を存分に楽しんだりしちゃったりしてすみっコというのは、やはり自分達が忘れてしまった何かを投影したものなんじゃないかと思ったりしました。


最終的にはひよこはすみっコたちの世界へは行けずにすみっコとお別れをするのですが、ここの見せ方があまりにも映画的に上手すぎたし、お別れしてもすみっコたちと過ごした思い出は忘れないし、すみっコの優しさも別に無駄ではないことが分かりますよね。ひよこはひよこで前を向くことは出来たし、絵本の他の仲間がいるからもう一人ではないでしょう。優しさは人に力を与える素晴らしいものなんですね。


ラストとエンディングもなかなかズルいですよ。あえてひよこに似せた自分達を絵に描くって。たぶんあれは二つの意味で「君はひとりじゃないよ」と言いたかったのかもしれませんね。
他にも笑わせ方の方向性が素晴らしいとか、すみっコたちが絵本の主役になったりとか、絵本の世界だからこそできた面白い演出だとか、色々語れる部分はありますが、なんか長くなりそうだからとりあえずはここまでにします。


けど結局はこの映画は何が言いたいってシンプルに「人に優しくすること」「人に寄り添うこと」「人を孤独にさせないこと」を訴えた映画なのかなと思います。それを忘れてしまった人などが観るにはちょうど良いし、優しい気持ちになれる作品なのかなと思います。今の腐りきった時代だからこそ観てほしい作品ですね。


ちなみにどうでも良いけど、たまに仲間意識をした写真で『ONE PIECE』みたいに背中を向いて拳あげる写真が個人的には嫌いで…。なんか形だけの仲間って言うかさ。
あとあれ皆右を上げてるけど、原作は左を上げてるからな?


■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀😀😀|😀😀😀😀😀

10/10です。

(*≧∀≦)人(≧∀≦*)♪



去年の『若おかみは小学生!』みたいにネットで広がり人気になるような作品になりそうな作品ですね。たぶん今がその時ではありますが、また混んでしまって見れないということになる前に鑑賞することをオススメしますよ。





はい、そんな感じで!

それでは!