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映画『最高の人生の見つけ方』俺は200歳まで生きてやるぜ!評価&感想【No.608】

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■映画情報


公開日/2019年10月11日

上映時間/115分(1時間55分)

監督/犬童一心

制作国/日本

■あらすじ

人生のほとんどを家庭のために捧げてきた主婦・幸枝と、仕事だけに生きてきた大金持ちの女社長・マ子。余命宣告を受けた2人は病院で偶然に出会う。初めて人生に空しさを感じていた彼女たちがたまたま手にしたのは、入院中の少女が書いた「死ぬまでにやりたいことリスト」だった。幸枝とマ子は、残された時間をこのリストに書かれたすべてを実行するために費やす決断をし、自らの殻を破っていく。これまでの人生で決してやらなかったことを体験していく中で、彼女たちは今まで気づくことのなかった生きる楽しさと幸せをかみしめていく。そして、そんな彼女たちに待っていたのは、ある奇跡だった。

引用元:最高の人生の見つけ方 : 作品情報 - 映画.com

■作品紹介

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日本がハリウッド映画をリメイクするのそろそろやめない?

どうも、KOUTAです。


今回はこちら。
日本では2008年に公開されたジャック・ニコルソンモーガン・フリーマンの名優二人が出演したことでも有名な『最高の人生の見つけ方』を原案に、日本版そして主人公ふたりを女性にしてリメイクした本作。

主演は吉永小百合天海祐希というジャック・ニコルソン達に匹敵するほどの名女優ふたりを起用。日本映画ではお得意な『難病な患者がやりたいことをやっていく(笑)』を武器にしているがそれは今回も生かされるのか?!
今回は最高の人生の見つけ方をご紹介します


前々から思うんだけどさ『最高の人生の見つけ方』ってタイトルを口にするとき言いにくくない?俺だけかな?『最高な人生の見つけ方』の方が日本語的に響きは合ってるような気がするんだけど。日本語は難しいね


ちなみにジャック・ニコルソンモーガン・フリーマンのオリジナル版は鑑賞済みです。正直若い自分にとってはそこまで心には響かない作品でした。けど会話な内容はキャラクターを知る要素としてもストーリーを動かすためにもなかなか面白かったので、全体的には良い作品だと思ってます。


特にこの映画には期待してませんし、ハリウッドからの邦画リメイク作品は今までのを見るとそんなに好きなものは多くないです。けど何故か韓国映画のリメイクは邦画は目の付け所は良いし、成功しますよね。なんでしょうね、この違い


そんな『最高の人生の見つけ方』の邦画リメイクはどんな作品だったのか?!早速レビューをしていきましょう!


■ネタバレあり感想

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この映画は平凡な家庭を支える主婦を演じる吉永小百合と、大金持ちの女社長を演じる天海祐希のタッグになります。オリジナル版とは違い主人公二人が女性になったのが売りのひとつですね。


ハリウッドでも『ゴーストバスターズ』や『オーシャンズ11』などオリジナルをリメイク、続編扱いにし主人公を女性にする流れが流行ってはいます。その流行りに日本も乗っかったのは良いとして、この二つの女性版作品と今回の作品で共通して言えるのは別に女性版にしなくても良くね?って事です


確かに女性目線にすれば目線もまっ逆さまに違いますし、ギャグやメッセージ性も変わりますがそれがしっかりできてるかと言われたらそうでもありません。今回の映画も「主婦としての悩み」「家族愛」を訴えてはいますがそれ以外は別に女性版にしなくても良いような部分は多かったです。


特に会話とかコメディ部分は女性目線の会話は生かされたはずです。家族愛だとかも良いですが、大抵は「男って本当だらしないわ」「うちの夫は本当ダメダメよ」とか結構世の人々に共感を得られてゲラゲラ笑える要素があったはずなのに、それを使わないのがもったいないです。


あんな優しい空間の会話は見たことないですよ。映画だからというのは勿論承知ですが、現実ならもっと毒吐きますよ。現に俺の彼女も俺に対してかなり罵倒の言葉を浴びせてきますからね。


吉永小百合天海祐希のそれぞれの演技とキャラクターエピソードのバランスがかなり釣り合わないのも気になりました。天秤にかけたら片方が一気に下にいく勢いはありますよ。


どういうことかと言うと吉永小百合のキャラは主婦の苦労や家族愛などベタなエピソードではありましたがそれなりに共感する話はありました。それなのにそれに答えられる演技を吉永小百合はしていませんでした。個人的に吉永小百合の演技は好きなんですが、今回はなんか吹っ切れてなかったですね。
感情が強くなると目を見開くときが何度かありましたが、そこから感情が伝わっては来ないです。「演技してますよ」感はかなりありました。


一方天海祐希の場合は相変わらず演技は素晴らしかったです。素晴らしいんですがキャラクターのエピソードがなんか特にどうでも良いし、女社長ならではの苦労話も特にないし、全体を通しても別に女性にする必要性はあまり感じられませんでした。たぶん二人の役柄を交換したらピッタリだったかもしれませんが


あと色々とあれもこれもとエピソードを付け加えすぎ。二人が旅をするのは良いけど、家族の事や女社長の夫の浮気、会社が勝手に新しい社長を選ぶ話になる、夫の副社長がなんかやらかす、吉永小百合の方はダラダラ夫やニート息子の悩み、忙しい娘の話、その娘が妊娠する話と結構沢山小粒並みにあります。


こういう事をすると何が起きるかと言うと、メインの話を忘れてしまいます。なんのために旅をしてるのかも良く分からなくなるし、第一彼女らが病気持ちだということを途中から忘れます。オリジナル版は途中途中に病気に苦しむシーンがありましたが、この映画には一切ありません。末期癌の割にはタイミング良く具合を悪くする演出をしてくれます。


彼女達の旅の中で一番興ざめしたのが、ももクロのライブシーンですね。別にももクロは悪くないです。
ただ吉永小百合たちをステージに上げてライブで踊らせる演出はたぶんももクロ達も普段しないし、二人も「女の子が死んだから彼女のぶんまで楽しむ」とは言ってないんですよ。「彼女は来れなかったから彼女のぶんまで楽しむ」と言ってます


天国へ行ったと言えば演出上盛り上がるんですが、そうしたことを言わないからただ単におばさん二人とムロツヨシをステージに上げて踊らせる醜い映像が出来上がります。これ映画じゃなくてリアルで起きたら俺だったら帰ります。いや、たぶん皆帰るかも。


やはり一番言うべきは「やりたいことリスト」の件でしょう。「自分達がいざ考えるとなかなか出てこないから、じゃあ死んじゃった女の子のやりたいことリストから色々とやりましょうよ」とまぁなんとも欲のないことを言います。
女の子の為とか言いながら結局はそこのリストをピックアップして自分達で楽しむという自己満足旅になりますからね


これが自分達のやりたいことなら文句はありませんが、他人のやりたいことをやってるだけだし、やはり女の子のやりたいことだからおばさん達がそれをやってもなんかキツいんですよね。


もっとその年齢でも色々とあるでしょうよ。絶叫マシーンで叫びたいとか、孫の顔を見たいとか、大きなお屋敷に住みたい、ハワイに行きたい、木村拓哉にバグされたい、福山雅治の生歌を聞きたい、ヒュー・ジャックマンにハグされたい、シュワちゃんの生の「I'll be back」を聞きたい、『ジャスティス・リーグ』の続編が見たいとか色々とあるでしょう。少し俺の欲が混じりましたが


あとは細かいこと言うなら泣いてくださいっていう押し付けがましい演出が気にくわなかったり、なんかエジプト旅行の映像がグリーンバックで撮影したんだろうなってくらい偽物ぽさはあったし、スカイダイビングしてるときに普通に会話してるのもおかしいから多分あれもやってないかな。全体的には偽物ぽさは感じられました。


それから女の子の演技も酷くて、脚本も小学6年生が話すような台詞ではなかったです。女の子も病気持ちにしては髪質良すぎるし、なぜ病気持ちで言い方は最悪ですが顔が膨れてるのかが疑問ですね。監督はちゃんとオーディションしたんでしょうか?


しかも女の子死んだと思わせといて実は死んでなかったというね。どんでん返しをかまそうとしたんでしょうが、まぁある意味どんでん返しです。じゃあ、今までの旅はなんじゃらほいって話ですよ。だったら二人の本当にやりたいことをやらせてやれよって話です。そして女の子の弟もなかなかの最低野郎ですよね。理由はどうあれ将来はサイコパスになること間違いないです。


俺は死ぬ前になにやりたいんだろうなぁ…。と今色々と考えたら『デットプール』のウェイドみたいな考えが出てきたからここでは割愛します。たぶん皆引くと思う。……うん、そんなに強烈ではないが引くな

■評価

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最終評価は・・・





😀😀😀●●|●●●●●

3/10です。



俺個人としてはあまり好きになれませんでしたが、ご年配の方々は楽しめる作品だと思います。現にお客さんは9割ご年配で結構楽しんでみてたので。終盤社長の小切手の値段を見て全員「げぇー!」って言ってたのは面白かったです


ただ俺的にはオリジナル版をオススメしておきます。





はい、そんな感じで!

それでは!