■予告
■あらすじ
ナショナル・ジオグラフィック誌の表紙を飾るなど、世界で著名なクライマーの1人として活躍するアレックス・オノルドには、1つの夢があった。それは、世界屈指の危険な断崖絶壁であり、これまで誰もフリーソロで登りきった者はいない、米カリフォルニア州ヨセミテ国立公園にそびえる巨岩エル・キャピタンに挑むこと。この前人未到のフリーソロのために幾度の失敗と練習を重ねてきたオノルドは、2017年6月3日、ついにエル・キャピタンへの挑戦を開始する。
■作品紹介
もうスパイダーマンも驚きだよね
どうもKOUTAです。
本日はこちら
「フリーソロ」それはミレニアムファルコンを自由気ままに操るアウトローであるハン・ソロの自由な旅物語……ではなくて、命綱無しで我が身ひとつ自らの身体と精神を信じ断崖絶壁の山をクライミングする男塾にもありそうなスポーツ
そんな無謀な挑戦、死と隣り合わせのスポーツになぜ挑戦をするのか?そしてフリーソロとはなんなのか?今回挑戦する山には果たして無事に頂上へたどり着けるのか?!
そんな『フリーソロ』(原題:Free Solo)を紹介していきます
映画のタイトルにもなっている『フリーソロ』というのは用は命綱無しで岩山をスパイダーマンの様に上っていくスポーツです。どんだけ命を懸けたスポーツだよ。
ちなみに『フリーソロ』は「フリークライミング」の意味があるそうでクライマーとしては名詞でも使われたり、動詞として「フリークライミングをする」と使われたりもしてるらしいですよ。英語って難しい
そんな『フリーソロ』の今回の主人公でありスポットに当たるのがアレックス・オノルド。プロのロック・クライマーであり世界のクライマー界ではかなり有名な方です。数々の岩山を上ったのはもちろん、ナショナルジオグラフィックの表紙を飾ったり探検番組で主演を飾るなどもしています。
そして今作の監督のひとりでもあるジミー・チンもこの世界では有名な方。彼も監督でありながら登山家であり、アレックスのクライミング姿を撮影することが多い人物だよ。彼は七つの大陸を旅する少年漫画のような肩書きを持ちながら、エレベストに上って世界で初めてアメリカでは唯一スキーで下山して帰った人物だよ
普通の人からしたら端から見たら死と対面するバカの集まりにしか見えないんだけど、そんなクライマーたちはなぜ岩山を登るのか?そこには男達のプロフェッショナルがあった…。ここであの曲が流れれば良いんだけどブログだからできないのでやめます
それでは早速クライミングもやったことがない素人目のレビューをしていきましょう!
■ネタバレあり感想
今回アレックスたちが挑戦するのはこちらの岩山「エル・キャピタン」
岩山の中でもかなり絶壁なアメリカのカルフォルニア州にあるこの岩。高さ約900メートルもあり、クライミングとしては有名な場所ではありますが、ほとんどのクライマーたちが怖じ気づくそれほど難所であり危険な場所。ちなみに2000年代には日本人の平山ユージも挑戦して無事に頂上にたどり着きました
正直俺はこの映画で初めてこの山の存在を知りましたが、これをロープ無しでやると知った感想はと言うと…
「え?馬鹿じゃないの?!」
まぁ普通の人ならそう思うよね。当然の感想なんじゃないかな?けどこの山を登ることは彼の数年間の夢ではあったし、やはり「そこに山があるから」精神があったのかもしれませんね。
ちなみにさ俺は山を登るのは大嫌いだし一種のトラウマ要素はあるんだけどさ「そこに山があるから」っていう理由を使う理由がなんとなく最近分かってきて。映画をなん十本も見るとやっぱり「なんでそんなに映画を見るの?」って聞かれてさ、だけど結局は「映画が大好きでそこに見たい物があるから」としか言えないんだよね。すっげーどうでもいい話したね
そんな断崖絶壁というかもう壁に等しい山を登るというのは死と隣り合わせレベルの問題じゃなくいつでも貴方の側にいるからねって言うヤンデレが殺しにかかるレベルの死と隣り合わせなんだけど、そんな危機的状況の中例えドキュメンタリーでも応援できるキャラをしっかり作らないといけません。
どんなアクション映画もファンタジー映画も「死なないでほしいキャラ」や「頑張ってラスボスを倒してほしいキャラ」などいるわけでそれをしっかり作らないと応援したくなるキャラにはなりません。今回に限っては落ちたら死ぬという危機的状況の中でアレックスが登るという訳ですが、アレックスというキャラをしっかり映し出さないと誰も応援したくはありません。
だって嫌でしょ?知らないおっさんが山登りする映画なんて。
そんなキャラの描き方が上手いというか、キャラを描きながらフリーソロに関して上手く興味を示すような作りにはなっていましたね。
彼がどれだけ人気なのかどれだけすごい人なのかというのは序盤で分かりますが、そこから彼がいかに謙虚で自分にたいして厳しいのかが良く解り、いつのまにか彼というキャラクターを好きになっています。
それと同時にフリーソロというのがいかに体力的に精神的に厳しいスポーツなのかが解りますね。
ちっちゃな掴み所で手や足を置いたりするわけですし、ルートや登り方までも地道に勉強しながら登っていくわけですよ。さらにそれに加えてかなりの長時間の集中力が必要になるわけです。
そうした局面の中でカメラマンやクルーが周りにいたりする訳ですからかなりの集中力が必要になるということになります。流石に本番は遠隔レンズを使用して撮影はしましたが、それでもアレックスにとっても「自分の死をクルーたちに見せるのは嫌だ」というくらいですし、仲間たちにとっても生と死の狭間を見てるわけですから見ているこちらも手に汗握ります
だから怖いのは製作陣も一緒な訳ですからね。自分達のせいでアレックスを殺すかもしれないし、アレックスの集中力の妨げになるかもしれませんから。ある意味アレックスのドキュメンタリーと同時に、フリーソロの撮影をする製作陣のドキュメンタリーとしても見れましたね。
さらにアレックスは幼少より内気で人付き合いがあまり得意ではなく、ひとりで遊んだりするのが好きな方だったらしいです。そうしたひとりの空間を作り出してくれたのが山登りであり、フリーソロとしてクライマーになったんだとか
それがあったのかかなり人間関係に対しては「別に僕が死んでも君は別の人と付き合うんだから問題はないよね」と恋人がいながらもドライな回答をしたりします。ですがこの映画を見た人なら分かりますが、ある意味こうしたドライな考え方が逆にフリーソロに関しては良いんですよね
恋人がいたら恋人のことを考えてしまい集中力に欠けますから。けどそれでもアレックスは恋人のサニーと付き合ってる訳ですから。恋や人間関係は何が起こるか解りませんよ。9年間もバンで生活をして、生死を懸けたスポーツで生計立てたりする人間と付き合いたいなんて人なかなかいませんから
このサニーという女性もまた魅力的でしたね。あることが原因でアレックスを殺してしまいそうになったことがありましたし流石にアレックスも別れようとは考えたらしいですが、それでも付き合って映画のラストまでちゃんと見ると彼らの絆の深さがしっかり解ります。
アレックス自体が個人主義であったり、自分の生き方をしっかり持ってたりはしてましたが、よくよく見るとなんだかんだアレックスもサニーと家を持ち同居したりするのを見ると孤独を感じたりしたのかなとうっすら思ったりはしましたね。
けどこの映画が一番良いのは監督もカメラマンも仲間も恋人も誰ひとりとして彼の挑戦を否定する人がいなかったことでしょう。映画的にも気持ち良く見れたし、それに加えて映像も音楽も素晴らしく、中身もしっかりあるからこれはアカデミー賞獲っても誰も文句はいいませんよ。
アレックスの男の生きざまをしかと見届けられる作品でしたね。日本でこんなことやったら絶対いろいろ文句言われるんだろうな。俺が言うのもあれだけど他人の冒険に対しては批判したりするからね。そういう意味ではアメリカがいかに自由で人々が心が広いか痛感する作品でもありました。
■評価
最終評価は・・・
😀😀😀😀😀|😀😀😀😀●
9/10です。
あまりドキュメンタリー映画が得意じゃない自分でもかなり好きで楽しめた作品でした。あまり上映館数は多くはありませんが、実際に自分は見ていて手汗がヤバイほど出たので見る価値は十分にあります。
はい、そんな感じで!
それでは!