■予告
■あらすじ
イギリス郊外の町で両親の愛を得られずに育った少年レジナルド(レジー)・ドワイトは、唯一、音楽の才能には恵まれていた。やがてロックに傾倒し、ミュージシャンを目指すことを決意したレジーは、「エルトン・ジョン」という新たな名前で音楽活動を始める。そして、後に生涯の友となる作詞家バーニー・トーピンとの運命的な出会いをきっかけに、成功への道をひた走っていくが……。
■作品紹介
今年は◯◯マン映画多くね?!
どうも、KOUTAです。
本日はこちら
大ヒット映画のQueen伝記映画『ボヘミアン・ラプソティ』に続けと有名歌手の伝記映画を作ろうとしている昨今の映画界。そんな波に乗ったまずは第一号エルトン・ジョンの半生を振り替える映画。
斬新で愉快な衣装、ピアノを弾きながら圧巻の歌声と音楽の才能を披露するひとりのミュージシャン。しかしその裏では彼ならではの苦しい現実との戦いがあった!
そんなエルトン・ジョン伝記映画『ロケットマン』(原題:Rocketman)を今回は紹介していきます
エルトン・ジョンは私はあまり知りません。『キングスマン:ゴールデンサークル』で始めて存在を知ったレベルです。一応この映画のためにタイトルにもなってる「ロケットマン」やYouTubeで上にある曲を適当に何曲か聞きました。
ネタバレにならないから曲に関して感想を言うと、個人的にノレなかった曲もあったりはしましたがほとんどが良い極だし、聞いててとても個性的でありながら音楽としての幹の部分がしっかりしているなという印象でした。
そんな主演はタロン・エガートン(名前の言い方は違うらしいけど今回はこれで通します)、製作陣もキングスマンの制作に携わった人たちらしく正にチームキングスマンによる新たな伝記ミュージカル映画になっていますね。
そんな『ロケットマン』は果たしてどのような作品だったのか?そしてエルトン・ジョンを知らない私でも楽しむことはできたのか?早速レビューに入りたいと思います!
■ネタバレあり感想
『ボヘミアン・ラプソティ』のように音楽の制作秘話を話ながら代表曲を流して、Queenやフレディ・マーキュリーの人生を撮すような形にするのかと思いましたが、大ヒット作に流されないでこの作品らしい形を作り上げてたなと思います
映画の流れとしてはエルトン・ジョンの伝記映画を流しながらエルトン・ジョンの曲を使いミュージカル映画のような演出に仕上げてました。正直最初はこのミュージカルシーンは聞いてなかったから戸惑いましたね(そりゃあ当然か)
戸惑ったけどキングスマンの製作陣が携わってるだけあって映像面にユーモアあったし、撮影も素晴らしかったです。それにこのミュージカルシーンもエルトン・ジョンが制作した曲の世界観を映像化したと思うとミュージカルシーンの必要性は感じられるかな。俺は好きだよ
ファン的にはどうなのかな?劇中で流れた選曲は。俺的には数曲ほど微妙だなと思った曲はあったんだけど、たぶんそれは当時世間的にも評価はされなかった曲なのかもしれないね、映画を見ていると分かるけど。
たぶんそうなら有名な曲ばかりじゃなくて世間があまり評価しなかった曲も劇中に流したのは素晴らしいと思うよ。普通ならそんなことはしないし。
演出面や音楽自体は最高なんだけど、個人的には伝記映画としては共感する部分もあったんだけど、少し微妙なんですよね。特に去年公開されて同じようなジャンルの『ボヘミアン・ラプソティ』と比べたら。
例えばある曲が流れたときにその時のエルトン・ジョンの心情がリンクしている時はよくありました。確かにリンクはしていたんですが、エルトン・ジョンの曲はほとんどがバーニーという親友が作詞をしているから、そこからのジョンの心情と歌詞のリンクには説得力が欠けているなと思ったりはしましたね。
『ボヘミアン・ラプソティ』はフレディが曲のほとんどを作詞作曲をしていたし、フレディの物語で何があったからこうしてこの曲は作られたっていう音楽映画的にも伝記映画としても納得は言ったし、よりその曲を深く知ることができフレディの気持ちに共感は持てました。
『ロケットマン』はたぶんその方向ではなかったのかもしれませんが、俺個人からしたら確かに曲はいいけど良い曲を流してるだけにしか聞こえなかったんですよね。十何曲は流れたと思いますが、その曲のエピソードも手のひらで数えられる程度だし、正直言い方は悪いけど名曲に助けられている映画なのかなと思ってしまいます。
伝記映画としてもかなりエピソードの流れが早くて今どの話をしてるのか分からなくなったことはありました。例えばジョンがある女性と結婚して、そしたら数秒後に離婚の話になってたりしてましたね。
別に説明がなくて察したり考えたりする作品は私も好きですが、ただこの映画に関しては説明が無さすぎかな。俺みたいにエルトン・ジョンを知らない人もいるわけだから、それなりに詳しい説明やそのエピソードを知らない人のためにも深く掘り下げて映して欲しかったことは何度かありました。
だから俺的には何度も比べて悪いけど曲のエピソードだったり、伝記映画としての作り込みや話の掘り下げ方は『ボヘミアン・ラプソティ』の方が上手かったなとは思いました。
ただ先も言いましたがこの映画は共感する部分はありました。ジョンが子供の頃から嫌われて、輝かしい人生を送ってもなかなか満たされない、そして自分を傷つけ愛がほしいが故に何処か自分を殺してしまってる姿には、なんか背中を押して応援したくなりました。
なんか自分も誰にも愛されてないんじゃないかっていう気持ちにはなったことあるし、それが満たされないとねやっぱり自分を傷つけるんですよ。だって愛がない自分は嫌いですし、自分の存在価値に悩むし、いても仕方ないって思ったりしますから。そこら辺はなんか共感しましたね。
鑑賞してるときに『スティール・ボール・ラン』っていうジョジョの7部の漫画がありますが、その主人公のジョニィが言った「ぼくはまだ「マイナス」なんだッ!「ゼロ」に向かって行きたいッ!」って台詞が頭に過りました。たぶんジョンもプラスではなくて自分はマイナスだからゼロへ戻りたいのかなって気持ちは見ていて感じ取れましたね。なぜ感じ取れたのか分からないんだけどさ
あとはタロン・エガートンの演技も素晴らしかったですね。彼の演技はアクションの演技くらいしか見たことなかったのでこういう演技は新鮮でしたね。歌も上手かったし、エルトン・ジョンだと認識してしまうくらい素晴らしい演技でした。
まとめるとミュージカルシーンは素晴らしかったし、何曲か曲や曲のアレンジも素晴らしかったです。共感する部分もありましたが伝記映画としては物足りなかったし、深堀してなかった印象がありキャラクターひとりひとりもあまり好きになれませんでしたね。