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映画『二ノ国』酷いで始まりクソッタレで終わる。評価&感想【No.593】

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■映画情報


公開日/2019年8月23日

上映時間/106分(1時間46分)

監督/百瀬義行

制作国/日本

■予告


■あらすじ

車椅子生活を送る高校生ユウは、学校でトップクラスの成績を誇る秀才で、バスケ部の人気者ハルと、ハルの彼女コトナとは幼なじみだ。ある日、事件に巻き込まれたコトナを助けようとしたユウとハルは、現実世界と並行する魔法の世界「二ノ国」に引き込まれ、そこでもうひとりのコトナであるアーシャ姫と出会う。ユウはアーシャにひかれていくが、コトナを救うためにはアーシャの命を奪わなければならないということを知り、2人は究極の選択を迫られる。

引用元:二ノ国 : 作品情報 - 映画.com

■作品紹介

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夏休みの猛暑で頭でもパンクしたかってくらいひっでー脚本だな!


どうも、KOUTAです。



本日はこちら。
レベルファイブの大人気ゲーム『二ノ国』をアニメ映画化した作品。原作のゲームとはまた違う二ノ国のオリジナルストーリーとして映画が出来上がったらしいよ。
そんな二ノ国を今回は紹介していきます。



え?紹介早かった?いや正直ね、もう紹介は早くしてさっさとレビューをぶちまけたいと言うか色々言いたいというか。あと眠い。めちゃくちゃ眠い。どうでも良いけど。


先に話すと、ツイキャスかなんかで生放送されてある大型プロジェクトが始まるよって放送は見ました。そのときは確かタイトルも明かされてなかったから何かなと思ったら『二ノ国』のアニメ映画が発表されたっていうね。そういえばその放送前日に皆予想で「ワンピースが実写化するんじゃないか」って話もありましたね。


ただそんな大型プロジェクトのわりには、かなり予告がチープ過ぎて笑えるというより見ているこちらが恥ずかしかったです。なんであんな下手くそな映像編集の予告を映画館で流そうとしたんでしょう。


それからポスターも今年一番ダサいと思ってます。主人公二人は棒たちしてるだけだし、先に言いますが風景になってるあの街並みは一回しか出てきませんからそんなに重要でもなんでもないです。だったらまだキャラクター勢揃いのポスターのほうがマシです。『コーヒーが冷めないうちに』とか


と言ったら本編で見た感想を色々言ってしまいそうですね。まぁそんな本編を見る前は嫌な予感はしてたけど、それでも予告はダサくて本編は良かった作品もあるから多少は期待はしてましたよ。


そんな訳ではたしてどんな作品だったのか今回はいきなりネタバレありレビューですので、まだ未鑑賞の方はご注意ください!


では、いきましょう!!



■ネタバレあり感想

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なんか色々語りたいことが多すぎるのですが、めちゃくちゃに話してもキリがないのでSNSとかでこの映画に対して話題にしている部分をピックアップして語っていけたらなと思います。


とりあえず4つに項目を分けましたが、さっき話したことが別の項目で話してる可能性もあるのでそこはご了承ください



①キャラクターと脚本


俺のなかで割りと問題だなと思っているのはこの脚本部分です。結構脚本の荒さだったりキャラクターの心情や、ストーリーの曖昧さで失笑する部分は多々あります。


大抵物語上主人公のユウが大抵言っていることが正しいのですが、そうなると友人のハルがただの行き当たりばっかりなバカにしか見えないです。劇中見てれば分かりますがハルは結構物事がまっすぐなのでそうなるとは分かってましたが、あそこまで最初からバカとは思いませんでした。


例えばコトナが短剣で刺された時にユウは救急車を呼ぼうとしますが、遅れてきたやつがなにをしゃしゃり出てるのかハルはなぜかお姫様だっこをして病院へ連れていこうとします。発想がバカだし、なんか見てて「お前は車椅子だけど俺はこうしてお姫様抱っこして病院へ連れていけるんだぞ」と思ってそうですよね


さらにハルはなにを考えたのかアーシャを殺せばコトナは元の世界で助かるはず。コトナは重い病気にかかったのはアーシャを救ったせいだからと言います。これ一応一ノ国と二ノ国の同じ人物は命を共有していると話してはいるんだよね。ただなぜハルがそういう考えに行き着いたかよく分からないし、それってハルが話を聞いていなかったからとかの問題じゃなくて、ただ自分の都合の良いように記憶改竄してるバカです。


しかもこれ何が面白いってこうした命のリンクの話が予告されてなかったら映画としての面白さはありましたが、予告で「命が繋がっている」と言われているし、そうした命の繋がりの設定は早々に分かりますからハルの「そんなの嘘だ」発言はもうただのピエロですよ。


そんなバカピエロことハルは自分の考えが正しいと思うばかりに化け物を飼っていて、暗黒な城に住み、『カリオストロの城』のカリオストロ伯爵ような仮面をつけた男にまんまと騙されます。だってバカだから


そして転生したイキったラノベ主人公みたいに暗黒騎士に転職し、「夢だから人殺してもいいよね」という考えを持ち、カリオストロ伯爵ことガバラスの口実に乗っちゃいます。だってバカだから!


たぶんハルは将来詐欺に会いまくりだな!


なんかハルの話しすぎたな。
ユウについても色々触れていくなら、とりあえずユウはコトナが好きな設定です。ですがコトナと黒騎士バカピエロは付き合っていて、そうした気持ちに諦めを持っていました。ですが二ノ国でコトナに似たアーシャを好きになります。


これ俺的にこう解釈しちゃったんですよ。「ユウがあっちの世界で恋が叶わなかったから、だったらこっちの世界でコトナに似たやつと恋したほうがいいんじゃないかって考えに至った」って捉えたことです。


俺的には例え同じ容姿や命の共有でも世界が違ければそれは一応別人だし、なんなユウがアーシャを好きになったのがただ胆にあっちの世界でうまくいかなかったからこっちで恋愛してやればいいかって感じのクソ野郎としかみれなかったんですよね。まぁユウは結局二ノ国の住人だと終盤で分かりますがね


ユウが頭が良い設定にされてますがあまり頭が良いなと思える箇所はなくて別にいらない設定でしたね。まぁあの黒騎士バカピエロに比べたらまだ良いほうだとは思いますが。


それに黒騎士バカピエロはユウに対しての反論で妄想ばかりだとかファンタジー脳みたいな話もありましたね。確かにユウは度々ファンタジー脳でしたし、頭が良いというより唐突な意見を出したりはしてましたね。黒騎士バカピエロにしては冴えてます


ただそれならユウがもう少しファンタジー好きとか、ゲームが好きってならそうした唐突な意見やファンタジー脳も理解するんですがね。あまりにも意見が冴えてるより唐突だと色々と話の流れが都合よすぎるなとしか思えませんでした


ストーリー全体もかなりツッコミところ多すぎたし、色々雑でした。なんか大規模なことをしているとは分かるんですが、そのわりには焦点が小さいし色々とふわふわしてましたね。ふわふわ時間ですよ


なんか用語は多いし、途中から後付けされたような設定持ち出したり、キャラクターの台詞がいちいち説明口調だったり(アーシャの「私の好きなすっぱいオレンジ食べれば大丈夫よ」はなんか聞いててムカついた)


物語全体がカットして名シーンだけを繋いでるような感じがしたから様々な出来事や用語が聞いてもないのに「さっき聞いたよね?」って感じでどんどん先に進むからアレはなに?これはなに?状態ですよ。ブラック企業の上司かよ。


あと俺が一番何がイラってしたかって、アニメにこんなこというのもあれですがたかが高校生の分際でたかがガキの分際で「愛する人を守るなら殺すこともためらわない」とか「死んでも愛する人を守る」とかほざいてんじゃねーよ


愛してる人の為とはいえ若造がそれで自分や他人の命の選別するんじゃねーよ。「死ぬ気で守る」ならまだ分かるが、「死んでも守る」?死んだら元も子もねーだろ。それを高校生ごときがわかったような口で言いやがったのはなんかムカつきました


もっと色々言いたいことがありますが、なんか長くなりそうですからこの脚本やキャラクターについてはもうここら辺で割愛しますね。最後に言うなら誰もキャラクター好きになれねぇ!



②ファンタジー映画として

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この映画ではハルとユウが住む世界を「一ノ国」ハルとユウがあることがきっかけで飛び立つことになる別の世界を「二ノ国」として話しています。


まぁこの設定も知ってるよねって感じで語られたけどそれはいいや。
この一ノ国と二ノ国の行き来があまりにも楽チン過ぎたし、すぐにその行き来となる鍵を見つけるからそれは残念ですよね。


大抵異世界ファンタジーってどうやって自分達の世界に戻るかが王道で、その世界と自分達の世界に問題が起きるからどうやって解決して戻るかそれもよくある異世界ファンタジー作品だと思います。たぶんそれを脱却したかったのかもしれませんが、なんか失敗してましたね。


行き来が楽だし、行き来を多くしてしまうとその異世界に浸る時間が短くなるし何度もそれをやるとせっかくの見ている人の楽しい時間などが失われてしまいます。ディズニーに来たのに何度も仕事から電話がかかってくるのと一緒です。またどうやって帰るかのドキドキ感や緊張感も失われます。


その異世界の行き来の鍵が「死の間際」らしいです。終盤はもう良いけど、中盤躊躇なく火の中に入ろうとして行ったら高い場所から落ちるとか、もうスピードで走る車の車道を躊躇なく突っ込むとか勇気というより無謀です。


死を題材にしてる訳ではないけど、死を題材にした邦画でもここまでバカみたいに自殺しようとはしないよ。てか高校生なら普通ためらうやん。そのためらいもないから異世界へ行く緊張感も失われます。


見てて思ったのは自殺も含め戦争や戦いに高校生がためらったり不安とか恐怖が全然ないのはどうかと思う。仮に夢だとしても命のやり取りしてるわけだし、そこは戦いを拒んだりしろよ。それで良く「命に変えても~」とか言えるな。だから軽く聞こえるんだよ


ちなみにさ二ノ国の食事はなんで一ノ国とそんなに変わらないの?変な鳥とかいたわりにさ、普通の肉とかあったり果物も普通だったりとかさ。
あ!まさかそういう食べ物や果物も一ノ国と命のリンクしてるから見た目も変わらないとか?!はははははははwwwwww


はー…クソッタレだな



③アニメの作画

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作画については予告からひどいなとは思ってました。ジブリの作風に似ているからジブリのようなアニメが見られると思った方は残念に思うでしょう。ドタバタ走りや美味しそうに見える食事シーンはありません。


ただなん十分かおきに何となくですけど、作画が変わることがありましたね。なんか書いてる人がいきなりではないけど変わった感じはした。特に終盤はそんな感覚はありましたし、なんかアニメの作画の統一性がありませんでした。


あと無理にCG使わなくてもいいでしょう。なんかこの映画とドラクエとかトイストーリーと比べたらCGのクオリティーはかなり酷いですよ。なんかビーストウォーズのCGレベルかな。いやビーストウォーズより酷いかな


結構作画的にいいでしょ的なアニメーションも特に印象に残るものはなかったです。話がヤバいなら作画は良い方向へ行くかなと思ったらまったくそれはなかったです。
アクションもなぜか見にくいのはなぜでしょうか


そういえばガバラスが真の姿と言って良いのか分かりませんが、本領発揮してデカくなり化け物をみたいになります。このデザインを見た正直な私の感想を言いますね。


なんだこれ?小学生の落書きかよ



④障害者の表現

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これに関しては他の方々がたぶん沢山言ってますし、たぶん同じようなことを言ってると思いますので私はここでは簡単に話していきますね。


ようはユウの足の不自由な設定や親が二人とも死んだ設定はいらなくね?って話。この足の不自由設定はもろ要らなかったですね。ほとんど二ノ国がメインで歩いているし、一ノ国ではその足の不自由への苦しみは出てこないし。


足が不自由だからこその物語の発展があまりなかったんですよ。例えば中盤二ノ国で急に歩けなくなってそこからどう這い上がるかとかの展開があればまだ言い方は悪いですが盛り上がると思いました。


ただそういうのもないし、じゃあ足の不自由の設定とは?となります。足が不自由で両親がいない設定にしてあとは適当に脚本書くかとか思ったのかな?たぶんその考えがあるなら24時間テレビよりたち悪いです。


あと車椅子についても疑問でコトナを助けたり探しに行ったりする際にあんなに猛スピードな速度出せるの?しかもあんなバリアフリーありまくりな転ばない道があるのも謎で、たぶん車椅子なら少しの段差も転びそうなんですが


アニメだからという理由はいらないです。結構子供も多く見に来てたからこれで誤認されたらどうするんですか。「車椅子でもワイルドスピードできるのかな」って(それはないか)


それになぜコトナは車椅子所持者のユウに助けを求めた?普通最初彼氏ならまだしも次は親とかじゃないかな?それで無理をさせてしゃしゃり出て遅れてきた黒騎士バカピエロは何故かキレるし。
それにあのユウのお姉さんも「あなたは待ってなさい。私が探してくる」っていえなかった?なんで皆車椅子持ちの障害者に無理させたがる!?


彼はプロフェッサーXじゃありません!


個人的に障害者描写ではラストはかなり気にくわなかった。これはかなり個人的な価値観ではありますがご了承ください。


ラストの唐突なアレのツッコミはこの際良いとして、二ノ国から帰ってきたハルは二ノ国に行ってしまったユウが帰ってきたのかと信じ皆に訪ねますが皆ユウに関する記憶は消されます。ここら辺はファンタジーぽいから良いんですが、少し裏を返したら「障害者がいない世界こそが幸福」だと受け入れてしまうんですよ。


映画の流れや足の不自由さや親がいない設定はいらないなどのツッコミい部分も含め、結局こういうやつがいなくなれば皆幸せだとしか伝わりませんでした。さらに二ノ国でも普通にユウは立っていてアーシャと歩いていたからここまで来ると製作陣はなにを思い作ってたんでしょうねって話ですよ。


さらに胸くそ悪いのは冒頭三人で美味しいお店に行くんですが階段があってユウは「邪魔物はここで帰るよ」といって帰ります。どうやら遠回りすれば行けるとは誰かしらが言ってましたよ。なんだよ、イジメかよ。


そしてラストのユウがいなくなり、コトナとハルは先ほど言った冒頭の階段がある場所へ向かいます。きっと美味しいお店へ向かうのかなとは思いますが、この二人は優雅にしかも華麗に階段を上がっていきます。


………………………


はぁ~~!??!


そこは嘘でも良いから遠回りしていけよ。なんだよ、本当にユウは2つの意味で邪魔物だったと?「階段からいきたいのにあいつがいたからここから行けなかったけど、今はあいつがいないからここから行けるぜ」と言いたいのかい?ふざけんな。


そうとは考えたくないし、俺の考えすぎかもしれませんがここまで来ると障害者は世の中にいらないよね作品になるし、それがなくとも命のやりとりや命とは何かを軽々しく語っている作品に受け取れてしまいます。


全体的にも脚本は雑で作画も乱れて、タレント声優の演技も微妙です。アニメ版の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』もムカつきはしましたが、これとは違う別のムカムカがある作品でしたね。しかも何がすごいって見てる最中は良いんだけど、見終わってから時間立つとムカムカ度が増すという珍しいタイプです。


最後に言うならLEVEL5様。
様々な映画を作ってはいるとは思いますが、今回ばかりのこの私を含めた世間の酷評は妖怪のせいにはできないですよ。是非ゴットハンドのように強い心で様々な感想を読んで今後に生かしてください。


■評価

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最終評価は・・・





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0/10です。


原作ファンとか俳優のファンなら楽しめるのかな?一応ゲームやってた人なら興奮する要素はあるらしいけど、私は別の感情で興奮してたから。あ、そっちの興奮じゃないよ?


まぁ俺はドラクエ映画に関してクソとは思わなかったけど、ドラクエよりクソっていう意見にはなんとなく同意する。とりあえずクソッタレ作品なのであまり見ないことをオススメします。





はい、そんな感じで!

それでは!