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映画『今日も嫌がらせ弁当』色々盛りすぎ!評価&感想【No.582】

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■映画情報


公開日/2019年6月28日

上映時間/106分(1時間46分)

監督/塚本連平

製作国/日本

■予告


■あらすじ

自然と人情が豊かな八丈島で、次女の双葉と暮らしているシングルマザーの持丸かおり。幼いころは「大人になったらお母さんと一緒にレストランをやる」と言っていた双葉も、最近ではすっかり反抗期に突入し、生意気な態度で何を聞いても返事すらしない。そんな娘への逆襲にと、かおりは双葉の嫌がる「キャラ弁」を作り続けているのだが、やがてそのお弁当は、会話のない娘への大切なメッセージへと変わっていく。

引用元:今日も嫌がらせ弁当 : 作品情報 - 映画.com

■作品紹介

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お弁当箱の歌の食材で出来るおかずって子供は喜ぶの?

どうも、KOUTAです。


今回はこちら。
ブログから始まり書籍化した母親と娘のある戦いを記した歴史が映画化。反抗期の娘にした母親の行動はキャラ弁を作ること。しかしキャラはキャラでも喜ぶようなものじゃないから覚悟しろ!


あなたの家族愛が満たされないなら腹と目で満たしてやるわよ!私の作ったウザいキャラ弁で反省しない!世の奥さま方が参考にできちゃう究極のベントーファミリーウォーズが始まる。
そんな『今日も嫌がらせ弁当』を紹介していきます。


この映画のもとになったKaori(ttkk)さんのブログはかじった程度には見ていますし、結構前から存在はTwitterなどで知っていました。書籍化も聞きましたが拝見はしていないそんな状態での鑑賞です。


別に特別注目していた訳ではありませんでしたが、娘に反発したお弁当を作るというテーマの元でどんな作品か少し気になったので今回見た次第です。ちなみに彼女に「もし一緒に暮らして喧嘩したら、あんたの嫌いな納豆だけの弁当にしてやる」と脅されました。誰か助けてください。


まずは作品紹介!

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青い海、豊かな自然、ふれあえる動物、そして挨拶が大好きな優しい住人たちが住む八丈島に今作の主人公である持丸かおりと、次女の娘双葉が暮らしていたよ。ちなみに長女の若葉も八丈島に住んではいるけど一人暮らしをしているよ。


そんな双葉は高校入学前ではあるが、思春期ならではの母親に対する反抗期を迎えてたよ。朝はなかなか起きなくて母親の謎のダンスじゃないと目覚めないし、一日中口を聞かず話すとするならLINEでのやりとりくらいと正に現代を代表する反抗期姿を見せてくれるよ。


そんな母親のかおりは双葉としっかりと会話をしたいと同時に反抗期の双葉をどう攻略しギャフンと言わせるか考えた結果、これもまた思春期ならではの双葉が口にした「可愛いものから卒業した」をヒントにお弁当をキャラ弁にするという誰もが平和的解決だなと思う作戦に出るよ。


そんなウザいキャラ弁を作り続けると次第にかおりは折角だからと自分の力作をブログに載せるよ。そのブログを見た東京に住むシングルファーザーがそれを真似ようと奮闘する話もあるけど、個人的に正直このエピソードはいらないよ。それはネタバレありレビューで話すから。


そんな双葉はなんやかんやあり高校3年生になるも、恋や進路に悩むようになるよ。果たして双葉の将来はどうなるのか?そして双葉とかおりは昔のような仲を取り戻せるのか?そしてこれを電車で書いて「なんか結婚式帰りの人多くない?なんでそんなギリギリジューンブライドを目指そうとするの?」と思うどうでもいい私の謎解きは解決するのか?!





というのが映画の大まかなストーリーですね。


この監督の作品を観るのは初めてなんだけどネタバレなしで言うなら、どちらかというと「これ映画?いやいやドラマでも別に良いんじゃね?」って感じでしたね。クオリティ云々とか含めたらかなりそれが強い傾向に至った感じかな。


あとこれはこの後話すんだけど、ブログや書籍を原作に別に映画にするために改編するのは構わないよ。構わないけどこの映画に関しては色々とやりすぎだったかなと思ったね。特にブログや書籍を知ってる人からしたら。


それではここからはネタバレありでレビューしていくよ。


■ネタバレあり感想

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正直この映画を見て思ったのは伝記映画にしたいのか、はたまた原作を元にした違った作品にしたかったのか分からないんだよね。一応現実にいる人の書いたブログからこの映画が作られたから一応伝記映画として見たらそれは違うし、けどそれを元にした違った作品として見たら出来は微妙かつ伝記要素もあったりしてなんかジャンルが微妙なんですよね。


たぶんブログや書籍を知らない人からしたら楽しめるとは思うけど、知ってる人からしたらかなり微妙な気分になるんですよね。そもそも当の本人たちはこの映画を見て良いよと言ったのかも疑問ですよね。


フィクション感ある作風にしては毎度母親が私たちに「こんなことがありました」とか「それから色々あってこうなったんですよ」とか話しかけてくるからフィクションに見えて嘘ではないからフィクション作品には見えません。


じゃあ伝記映画のようなノンフィクションに見えるかと言われたらこれまた微妙で、結構盛りすぎな展開が多かったんですよね。別に普通の作品ならスルーするような展開も、伝記映画として見たら「いやいやそんな展開ありえなくない?」とツッコミたくなる作品なんですよ。


例えば本人がどうだったか分からないけど双葉の恋愛。昔からの幼馴染みに恋をして自分の弁当を彼に渡そうとしたら実は彼には知らない間に恋人がいたとか。かなり普通の展開。
さらに双葉が卒業式間近の時に母親が倒れて入院する。これも邦画でよく観る展開ですね。ここテストにでるよ。


そんなベッタベタな吐き捨てられたガムのような邦画のあるまじき展開を見せられても、本当にあったのか疑いたくなるし、ブログを知ってる人はこれを見たら「は?」と言いたくなるでしょう。私は本人にあったことないから分かりませんが少なくとも卒業式間近に倒れてはいなく、普通に卒業式までお弁当は作っていました。


あと無理に恋愛要素入れなくても良いと思います。双葉の恋愛は学生だから描きやすいというのは確かにわかるしあの年頃ならたぶんリアルでも恋愛してたでしょう。ただ入れてるわりにはかなり普通すぎる物語だなと思うし、逆に物語の邪魔にならない程度はあったからどっちつかずなんですよね。


母親の恋愛もある読者の相談をしているうちに…って感じでしたね。ただこれ前半とエンドクレジット部分のおまけ映像くらいの話題で正直必要性はまったくありませんでした。


それと同時にいらないなと思ったのは佐藤隆太演じるシングルファーザーのキャラです。たぶん読者側の視点も描きたかったのかもしれませんが、しっかり描いていたのは前半だけで後半からすっかり出なくなります。忘れたくらいに終盤で「やべ!忘れた!ださな!」って感じで出てましたね。


キャラクターとしても存在は薄いし、佐藤隆太の無駄使いです。別に物語に深く関わることもないので別にいらないキャラクターでした。彼を描くならもっと母と娘の姿を描いてほしいものです。ちなみにあの男の子の子役はまぁまぁ演技は良かったんですが、横からくる車を華麗にかわすシーンは笑いましたね。


お弁当の一発芸人のキャラが動いて喋り色々「それからこうなりました」と口でなんでもかんでも説明するから二人の歴史が薄っぺらくなります。それを踏まえると笑いを狙った演出はすべて外してましたね。まだ終わってないのにエンドクレジット流れたり、篠原涼子の演技は良いのに鬼の角を出してかなり怒ってる笑える演出をしたり。すべて失敗してます。


泣かせるポイントも泣けなくて、ラスト母親が病院から抜け出しあまりにもデカイ弁当を作ります。けどなかなか手が動けないけどそれでも弁当を作るという泣けるであろう演出がありますが、私からしたらそれは愛情ではなく狂気としか感じ取れないし、娘のためではなくただの自己満足でやってるとしか思えませんでした。


あとあの船の距離だと声たぶん届かないし、姿も見えないんじゃない?あれでよく会話成立できたな。それで愛だよと片付けられるなら、怖いよ。


■評価

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最終評価は・・・






☺☺☺⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫

3/10です。


正直この映画を見て「母は偉大だな」とか「母に感謝しないとな」とは思えませんでした。気楽に見れるという点ではそれはそれで良いんですが、あまり私からはオススメはしません。




はい、そんな感じで!

それでは!