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映画『きみと、波にのれたら』主題歌の波が鬱陶しい!!評価&感想【No.579】

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■映画情報


公開日/2019年6月21日

上映時間/96分(1時間36分)

監督/湯浅政明

製作国/日本

■予告


■あらすじ

サーフィンが大好きで小さな港町に引っ越してきた向水ひな子は、町で起こった火事騒動をきっかけに消防士の雛罌粟港(ひなげし・みなと)と知り合い、恋に落ちる。2人は互いにかけがえのない存在になっていくが、ある時、海で溺れた人を助けようとした港が命を落とし、そのショックでひな子は、大好きだった海を見ることすらできなくなってしまう。そんなある日、ひな子が2人の思い出の歌を口ずさむと、水の中に港が現れる。再び港と会えたことを喜ぶひな子だったが……。

引用元:きみと、波にのれたら : 作品情報 - 映画.com

■作品紹介

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茅ヶ崎舞台ならサザンの曲も流してくれ!(泣)


どうも、KOUTAです。


今回はこちら。
日本アカデミー賞の最優秀アニメーション部門受賞、アヌシーの長編部門クリスタル賞を取った湯浅政明監督が「今度はカンヌでも取っちゃっう?取っちゃいましょうよ!」ってノリで作ったかは分からないけど、そんな最新作。

本作は今年の映画界では大流行の「海」と「水」の表現を湯浅監督も流行の波に乗った作品。湯浅監督のアニメーションと海の表現は無事に融合できるのか?はたまた水と油なのか?
そんな『きみと、波にのれたら』をレビューしていきます。


湯浅監督の作品は全部を観たことはないけど劇場版のアニメ作品は見ているよ。『夜は短し歩けよ乙女』は2017年のアニメ映画では一番好きで、『夜明け告げるルーのうた』は皆は好きっていうけど私は普通かな。そんな対して好きでもないよ。


そんな『波乗りジョニー』を今風にアニメ映画にした今作は果たしてどんな作品か?仕事疲れでボロボロな状態だけど早速レビューをしていくよ!





まずは作品紹介!

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千葉から海の見える町たぶん茅ヶ崎あたりに大学のために引っ越してきた主人公のひな子は小さい頃からサーフィンが得意で、サーフィンがしたいという理由もありこの町に引っ越すよ。


そんなある日道に迷ったひな子は消防隊のひとりの青年から道を訪ねるよ。彼こそがもうひとりの主人公である港……ではなく港の後輩のわさび君だよ。まだ港は出ないよ。ちなみにこのエピソードは話さなくても良いくらいなんだけど、たぶん何も知らない大抵の人はこいつと付き合うんだなと感じてしまうんだよね。


また別の日、廃墟のビルでヤンキーたちが花火をしているとその火花がひな子の住むマンションに火が着いてしまうよ。ひな子は屋上へ逃げて、わさびは助けようとするも、そこにクレーンで現れた港がひな子を助けてイケメン補正で何事もなかったかのように全て持っていくよ。同時に二人の恋にも火がつくよ。


惹かれあった二人は「Brand New Story」を二人が歌ってる曲をバックに流しながら、二人のラブラブなシーンをここぞとばかりに視聴者に見せるよ。たぶん非リア充の人がぼっちで見ると悲しくなるから、ここは踏ん張り時のシーンだね。頑張れ。


しかし港がひとりでサーフィンへ出掛けると海の事故により亡くなってしまうよ。ひな子はそのショックから海が見えない場所へ引っ越してしまい、友人やわさび君さらに港の妹も励ますがなかなか立ち直れないよ。同時に恋の火も消化されたよ。…ここは笑うところか?


ひな子はふと「Brand New Story」を口ずさむと水の中から港の姿が見えることに気づくよ。錯覚かと思いきや「Brand New Story」を歌えば港が水の底から現れて、しかも話すこともできると分かるよ。そんなひな子が喜ぶが港はひな子が触れられない自分に落ち込んでしまうよ。果たしてひな子と港はずっと一緒にいられるのか?そして港が現れた理由とはなにか?





というのが映画の大まかなストーリーですね。


湯浅監督の独特なアニメーションを少し可愛らしく万人受けするように作られた作品という印象で特に湯浅監督を知らない人でも純粋に楽しめるって感じの作品とは思ったよ。


ただ個人的には微妙な作品でそれは湯浅監督の味が薄れてたというのもあるし、それよりもストーリー的にも色々と良いたいことがあった作品に感じたよ。ネタバレなしで話せるならこれくらいかな。


それではここからはネタバレありでレビューをしていきたいと思います!


■ネタバレあり感想

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まず話すとするなら港とひな子のカップルとしての関係性について話すよ。正直私は予告を見ずにこの映画を見たら絶対ひな子とわさびが付き合うんだろうなと思ったよ。ただそれが良い意味でも悪い意味でも裏切られたけどね。


なんてったってわさびとひな子の出会いが恋愛漫画で見そうな展開で、そのあとの火事でわさびはひな子を助けようとするんだよね。けどあの屋上から現れたのはイケメン主人公補正がついたキリト…じゃなくて港なんだよ。どうでもいいけど港とひな子とキリトってなんか似てるよね。


そんな裏切りの展開を見せたことで今までの恋愛作品の常識をぶっとばしてくれたし、何より「やっぱイケメンには勝てねーか!あちゃー」って謎の爽快な気分にもさせてくれるよ。


ただこの展開は悪い方向も見れてしまうんだよね。例えばあの花火の中一目惚れして世界が一転したようなアニメ演出は花火大会ならまだ綺麗に思えるんだけど、ヤンキーの犯罪花火の中で一目惚れだから絵的には綺麗でも中身は不謹慎なんだよね。


さらに言うと港の登場が序盤の一言の台詞以来の花火の中の登場で視聴者はまだ良くわからないイケメンに一目惚れしたひな子に共感できるかというのも微妙なんだよね。一目惚れした後中身を探らなければならないわけだけど、彼のキャラクターとしての紹介がいまいち伝わりきれてないんだよね。


「なんでもできるように見えて実は努力家」というのを妹からの話で分かるけど、彼が前半で努力してたりする姿はあまり見られないんだよね。確かにコーヒーを入れられ仕事ができるけどサーフィンはまだまだ。というのはそれを表したのかもしれないけど、素人目からしたら「まぁサーフィン初心者が最初からできるわけないよね」って感覚になるわけですよ。


さらに仕事の姿を見せなかったのも残念かな。だからこそあの花火の火事は彼がどれだけ迅速な対応ができ、どれだけわさびから親しまれてるかっていうレベルのシーンは見せないといけなかったかな。
結構このアニメは美しく表現しているわりに結構無駄なシーンも多くあった印象で、美しくはないけどわさびの訓練シーンはそのひとつかな。


わさびがロープで渡れないというシーンが結構長く続いているんだよね。だったらわさびが渡れないシーン+港がなんなくロープで渡れるシーンを見せる。そして港に用事がありわさびが港を呼ぼうとしたら別の部屋で訓練の復習やらをしている。ベタだけどそうすればまだわさびと港を対照的に撮せるし、いかに港が努力家か伝わるはずなんだよね。


話がそれたけど用は何が言いたいって、終始キャラクターとしての印象が薄い港を見てもいまいちひな子と共にいることが幸せとは見えないし、死んでも消えてもそこから悲しみはあまりないんですよね。




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「Brand New Story」がこの映画の劇中歌です。まさか予告で歌ってた歌と主題歌が一緒の曲とは思いませんでしたが、まぁこの曲は頭に残りますよね。悪い意味で。いやこれに関しては悪い意味だけだよ?


結構多くの人がいうようにこの歌かなり映画の中でしつこく流れて嫌でも頭の中に叩き込まれるんだよね。他の劇中歌を流しても別に構わないのにまるでこの映画の世界の音楽がこれ一曲だけみたいにも感じるよ。


湯浅監督!あんたEXILE系にこの曲以外流すなって呪いでもかけられたか?!


新海誠みたいに曲と映像で感動を与えるっていうより、どちらかというと「この曲良いでしょ?じゃあどんどん流すから!良いでしょ!覚えてってね!」ってしつこく曲を推されてる感じにも聞こえてあまり映画に集中はできませんでしたね。


劇中でこの曲を港とひな子がフルで口ずさみながら今までのデートやラブラブを見せられるシーンがあります。正直このシーンは胸焼けするほど何を見せられてるんだって頭抱えました。それよりもこの二人が口ずさむ劇中歌1番だけならまだしも、フルで聞くと声優がふざけて歌ってるようにしか見えないんですよね。


要所要所笑いながら歌う部分が聞こえますが、これアニメのシーンでも何回かそれを入れてたらまだ説得力はあるんだけど、歌うシーンが終盤のカラオケシーンだけでカラオケで口ずさむ程度かと変に疑問覚えるし、やっぱり二人歩きながら歌ってるシーン入れた方がまだ嫌に聞いてなかったかもね。


ストーリーに関してはまぁ普通かな。さきも言ったけど万人受けはするかもしれないけど、個人的にはあまりにも普通すぎたからなんか自分の予想があってるかの答え合わせをしてる気分だったよね。大体8割りは当たってたけど。


強いて言うならまず展開が少し飛び飛びだったかな。特に説明されないまま次のシーンにいったりすることが多かったから自分はキング・クリムゾンの能力にでもかかってるのかと思ったよ。


もうひとつはわさび君。彼は1度ひな子に告白するけど別に答えを聞かないままダメだった風な感じを演出するよ。そのあと港の妹に告白されて、終盤ふたりは付き合うんだよね。わさびくんは随分と遊び人だなと思ったし、切り替え早いなとも感じたよ。少しガッカリしたよね。


最後に声優について。皆良かったよ、特に伊藤健太郎の演技は自然で素晴らしかったかな。ただし登坂はなぁ。登坂演じる港はなんか演技がロボットみたいだった。以上。


■評価

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最終評価は・・・






☺☺☺☺⚫|⚫⚫⚫⚫⚫

4/10です。



特に個人的には面白くはなくつまらなくもない作品って感じかな。まだ湯浅監督には期待できるけど、私的には湯浅監督はオリジナルより独特な世界観がある小説や漫画をアニメ化するのが得意かもだからそろそろそういうのも見たいなとは感じるよ。





はい、そんな感じで!

それでは!