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映画『チア男子!!』常識なんてぶっ壊せ!!評価&感想【No.567】

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■映画情報


公開日/2019年5月10日

上映時間/118分(1時間58分)

監督/風間太樹

製作国/日本

■予告


■あらすじ

柔道一家に生まれながら、やさしすぎる性格から強くなれずにいた晴希は、試合で肩を負傷してしまう。晴希が柔道を続けるべきか迷っていると、柔道仲間で無二の親友である一馬が「やりたいことがある」と、突然柔道をやめると宣言する。一馬が晴希と一緒にやりたいこと、それは男子チアリーディング部の創設だった。些細なことから大ケガにつながってしまうため「仲間を信頼すること」というチアの基本を守りながら、男子チア部「BREAKERS」は練習に打ち込んでいた。しかし、メンバー間の歯車が徐々におかしくなり、やがて決定的ともいえる亀裂を生んでしまう。

引用元:チア男子!! : 作品情報 - 映画.com

■作品紹介

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フレフレ!わたし!フレフレ!みんな!(『HUGっと!プリキュア!』見てねーくせに何使ってんだよ!!)


どうも、KOUTAです。


今回紹介するのはこちら。
桐島が部活やめたことにより見えてきた学生のピラミッドを描いたり、就職活動をする上での人間模様を描いたりと人の微妙な暗い部分を描きすぎたせいで明らかに自分自身がブラックになり疲れきったであろう朝井リョウが、それを脱出するために書いたと思う青春小説をタイトルをそのままに実写映画化。


誰かの為に応援しながら自分を変えたいと思い、常識を変えたいと思うそうした当たり前をぶっ壊すために現れた令和時代の若き七人の侍による青春讃歌!!
そんな『チア男子!!』を今回レビューしていきます。




朝井リョウ作品は小説は見ていませんが映画では桐島が部活辞めるやつと、就職者がなんか人の心を辞めたような作品を映画では見てきましたが今回はその辞めるというストッパーがかかるような作品ではなく前向きな青春映画ですね。ちなみにアニメ化されてたらしいですが、全然知りません。


そんな朝井リョウ原作の青春映画のテーマはつまり「チアダンス×男子」。そんな異色の組み合わせは果たして成り立つのか?そんなチアの応援に励まされてるはずなのに、なぜか朝井リョウの疲れの心配を気にして逆に朝井リョウを応援していた私のレビューを早速見ていきましょう。


フレフレ!朝井!!




まずは作品紹介!

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道場の息子として生まれ小さい頃から柔道をやって来た横浜流星演じる春希(ハルキ)は、弱いながらも人一倍デカイアニメボイスで応援するのが得意だったよ。そんなある日柔道の練習中に肩をやられてしまい一時的ではあるけど柔道ができなくなるよ。


月日は少し流れて、ある日親友の一馬(カズマ)は「新しいことに挑戦しよう」ということで男子チアリーディング部を設立し春希を誘うことになるよ。異世界転生して爆裂魔法撃たれる女の子とは出会わなかったカズマだけど、なかなかラノベのような展開の青春を謳歌してるよ。


そして勧誘の頑張りの末、ハルキとカズマを入れた目標人数七人が揃うよ。ガリ勉でヒロアカが実写化されたら飯田天哉をやりそうな溝口歩、デブだけどがんばり屋の遠野浩司、関西弁を使う運動神経抜群マンその①鈴木総一郎、関西弁を使う運動神経抜群マンその②長谷川弦、そして元チアリーディングをやっていて服のセンスは悪い徳川翔の7人が揃うよ。


ちなみに彼らの俳優としての歴を見ると皆ほとんどが特撮ヒーローに出演してるんだよね。だから運動神経が良いのも頷けるよ。


そんな彼らではあるけどやはり7人揃うまでのチームでの発表は冷ややかな目で見られるし、他の人からもバカにされたり、さらには女子チアリーディングからも笑われる始末だよ。けどそうした常識や冷たい視線をぶっ壊すという意味でカズマは7人のチームを『BREAKERZブレイカーズ)』と名付けるよ。DAIGOのバンド名とそのままだけど気にするなウィッシュ


そんな彼らは文化祭のステージを目標に練習を積み重ね、あるときは苦悩し、あるときは挫折しながらもチームをひとつに支え会い飛び上がるよ。果たして彼らBREAKERZは文化祭のステージで無事に成功することができるのか?!





というのが映画の大まかなストーリーですね。


男子チアリーディングがあるのは知ってはいましたが、どうやら実在するチーム「SHOCK-ERS」を元にしているのは知りませんでしたね。俳優たちは練習を三ヶ月望み披露したらしいですが、三ヶ月であのクオリティは正直素晴らしいです。ただ映画の月日的に三ヶ月以上経ってますが。


そんな男子チアリーディング部『BREAKERZ』の青春を追った映画は果たしていかがなものだったのか?早速レビューに入りたいと思います。


それではここから先はネタバレありでレビューをしていきます



■ネタバレあり感想

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正直期待はしてなかったです。こうしたキラキラした青春映画って邦画の中では失敗する作品が多いですし。ただ舐めてたというよりバカにしていたと言う方がいいかも知れないんですが、かなり良い作品なんですよ。


取り合えずこの七人がかなり良いキャラクターをしていて、全員好きになれるんですよね。この七人が揃ったらなんでもできるんじゃないかっていう安心感も十分にあったし。


だから逆にもっと彼らの悩みとか過去を知りたかったんですよね。なんかしらの悩みをみんな持ち合わせているのは知っているんですが、それがあまり見せれていなかったりすることが多くて少しそれが勿体無いです。遠野の悩みはかなり話的に広がりそうだし、溝口も実は親の仕事を引き継ぐ悩みを終盤で知りますからね。


青春映画としてもヒューマンドラマとしても何だかんだ色々言いたくはなりますが、そうした色々言いたくてもなんとなく共感したり納得できたりする部分もあり、そこら辺は朝井リョウの力量が光っていたのかなと思います。


誰かが支えるとかじゃなくて、誰しもが支えて支えられてこの世界を生きていくことが出来るし、なにかに挑戦することは今の自分から逃げる行為ではないとか、誰かの声援があるから人は頑張れるとか、当たり前なんだけどこの映画で結構気づかされたことが多い作品でもありました。


あと画像だとキラキラした映像が続くのかなと思いますが、以外とくすんでいたという言い方はアレですがなんか映像が綺麗で芸術的なのは驚きました。河瀬直美作品の『光』の映像が好きな人は好きかもしれません。


映画の不満点について話すと青春映画としては十分なんですが、スポーツ映画としては微妙でした。例えば練習シーンがかなり少なかったのもひとつです。文化祭までの練習シーンはダイジェストでも良いから見せるべきで、文化祭のステージを見てもスゴいとは感じますが感動はしません。


その文化祭のステージも大技を決めたらスローになったり、途中までヒップホップな曲なのに後半から映画の感動のために感動的な曲を流したりせっかく見ているこちらも興奮してきたのに気持ちが冷めてしまいました。


映画の路線的に『ウォーターボーイズ』に似ているんですが、それと比べると本番までの練習シーンや挫折、それから本番のシーンの見せ方は『ウォーターボーイズ』の方がかなり上手いです。


この映画も途中まだ形が成り立ってないくらいで部活勧誘の為野外パフォーマンスをするシーンがありました。この野外シーンなんか上手く行って、なんか周りのお客も最初冷たかったのに盛り上がったりしてそこら辺なんか上手く行きすぎというか、ここら辺挫折ポイントにして「上手くいかなかったね」となれば新しい二人が入るシーンや文化祭のステージもさらに感動を呼び起こしたかもしれません。


あともうひとつわがまま言うなら、主役七人以外の脇を固める俳優の演技がもう少し上手ければ良かったかな。病院の先生とか車イスの女の子とかかなりわざとらしかったもん。なんか脇役の演技は見てて恥ずかしかった。


スポーツ映画としては甘すぎるし、音楽や俳優の演技頼りで感動を呼び起こそうとして演出で感動させようとはしない少し監督の力量の少なさも見れてしまったような作品で、ちょいちょいのエピソードをみる限り映画というよりドラマにした方がたぶん面白そうだなという部分もあまりました。


ただ人間ドラマや青春映画としては素晴らしく共感できる部分はあったし、感動できるところはありました。見せ方はあれだけどラストのチアリーディング演技もかっこよくて良かったです。


■評価

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最終評価は・・・





☺☺☺☺☺|☺⚫⚫⚫⚫

6/10です。



こんな点数ですが是非オススメしたい作品です。今年に入ってアニメ以外の邦画でやっと面白いなと思えた作品です。なんか色々調べたらまだまだキャラいるらしいので是非続編を作ってほしいです。





はい、そんな感じで!

それでは!