■映画情報
公開日/2019年3月29日
上映時間/104分(1時間44分)
監督/本木克英
製作国/日本
■予告
■あらすじ
心に深い傷を抱え、それぞれの事情から少年刑務所に収監された少年たち。争うことでしか自分を鎮めることができない彼らは、赤房、青房、黒房の各チームで徒党を組んでケンカを繰り返していた。そんなある日、新たに1人の少年が収監される。身寄りがなく誰にも心を開かなかった彼は、ここで初めて信じられる仲間に出会い、友情を育んでいく。しかし、冷酷な看守長が赴任してきたことをきっかけに事件が起こり……。
■作品紹介
クソ映画たちを集めた刑務所にぶちこみたい一作だよ!
どうも、KOUTAです。
今回紹介するのはこちら。
日本のアイドル界の頂点に立つ「ジャニーズ」。そのジャニーズを束ねる皇帝として君臨するジャニー喜多川による、企画、総合演出などを手掛けたジャニーズアイドルが代々受け継いできた同名の舞台をなにを血迷ったのか映画化。
本作は新たな新星であるジャニーズJr.のグループ面々が主演し、本木克英監督により超高速で空飛んで居眠りもさせないキラキラジャニーズアイドルのミュージカル映画。
そんな『少年たち』を今回は紹介します。
私が見てきたミュージカル映画の中でたぶん一番ひどい作品だと思うよ。
私は舞台を見たことないし、それどころかこの舞台があったことすら知らない状態で鑑賞。一応タッキーがやってる舞台はしってるけどね。
そんな『少年たち』ファンでもなければ、ジャニーズにキャーキャー言うような乙女でもない私の感想だと思って見てくれたらいいよ。ただほとんどが愚痴とか不満を話すだけのレビューになるけど。
まずは作品紹介!
物語りは現代より少し時間を過去に戻し、オープニングがてら映画の主演アイドルたちのキメ顔を撮しながら歌って踊るシーンから映画はスタート。たぶん映画の雰囲気的にここの楽曲は彼らグループの持ち曲なのかな?4曲くらい怒濤に流すよ。
そんな少年院にひとりの新しい少年が収監されるよ。彼は同じ部屋の少年たちと、その周りの仲間たちに囲まれ最初はなかなか心を開かなかったがだんだんと打ち解けていくよ。
そしてこの少年院はなんかよく分からないけど色分けされてて、赤、青、黒、緑、黄の5つに別れてるんだよね。その中の赤と青はよく対立をしていて、黒はその喧嘩のガヤをしていたよ。盛り上げるためには大切だよね。
ちなみに残りの緑と黄はなんにもないから忘れていいよ。
そんなある日に関ジャニ∞の横山演じる新たな看守長が眠たそうに現れて、新たな取り締まりをすることで今までの刑務所暮らしがより緊張感を増すよ。
彼らは厳しさが増す暮らし、変わらぬ日常に嫌気が差し、そしてある仲間の告白により仲間たちはある行動を移すよ。ここまで来たら何が行われるか分かるよね?
果たして彼らのその行動とはなにか?そして映画の中のキャラよりこれを見て嫌気を指したKOUTAは何を思ったのか?!
ここまでが大体の映画の内容ですね。
……………………とりあえずもう色々ぶちまけたいから早速ネタバレありレビューしていい?!?!
とりあえず親切にネタバレなしで感想を言うなら私もそこまで鬼ではないから良い部分を一生懸命探したよ。ただ全く見つからないんだよ。逆に悪いところばかりが出てきてしまって本当に仕方ない。簡潔に言うならボロボロ過ぎ。よくこれを自信満々に上映しようとしたな。
それではここからはネタバレありでレビューをしていきます。
■ネタバレあり感想
この映画2時間切る作品です。たぶん舞台版は舞台だからかなり長いと思うのよ。今回のためにカットしたのかなとは思う上映時間だね。その為なのか様々な点で繋ぎ目が合わない箇所がありすぎて、映画としてはかなりボロボロです。
ちなみに「あのシーンは舞台だとこういうシーンがあるから○○君はこういう気持ちなんだよ」とか舞台版のあれこれは無しね?あくまでひとつの映画作品として話しますから。
まずミュージカルシーンの時点で面白くないです。かなり唐突に始まるからそこで置いてかれるし、そもそも時代背景が最近の割りに歌の曲や歌詞は印象に残らないのは勿論やはりかなり昔からの舞台なのか古くさいんですよ。東山紀之が唄ったら様にはなるような曲ばかりです。
ミュージカルシーンでは勿論口パクだというのが分かります。別に生歌を期待はしてませんでしたが、口パクというのがあからさまで歌に対する気持ちがいまいち伝わりません。この口パクに関しては流石といっておきます。
せっかく少年院が舞台なのだからもっとそうした少年院の飾りや部屋をより活用したミュージカルシーンを見たかったです。日本に実際ある重要文化財の旧奈良監獄が舞台だから派手にはできないとは思うけど、せめて長い廊下にある沢山のドアからジャニーズJr.たちが現れる演出などできたはずです。てか、なんでそれが出来ないで劇中柵や屋根に上れんだよ。
そして何よりこのミュージカルシーンで全く乗れなかった大きな理由は「映画としてのミュージカル映像」ではなく「ただのミュージックビデオ」になってたということ。ミュージックビデオ見てる気分だから映画を見てる気分にはなれないし、曲の長さも統一性はない、同じようなダンスとイケてる顔をドアップに撮してばかりだからなんも感動は生まれませんよ。
古くさいで思い出しましたが、歌詞や曲も古くさいなら映画の中も古くさいですよね。私は少年院なんて言ったことないんで分からないですが、弁護士や警察を「先生」って呼んでるんですよね。少年院はそうなのか分かりませんが、なんかそこから古臭さ感じますよね。
あとラスト少年院がホテルになって宿泊者のほとんどがかなりお洒落しすぎなんですよ。サザエさん一家がデパートのレストランへ行く時お洒落な服装着ますよね。あれをもっと派手にした感じ。そこも昭和感がありすぎで、2010年代の話にはハマってない部分ばかりなんですよ。
キャラに関しては誰ひとり魅力的じゃないです。主要キャラに関しては魅力的じゃないし、過去の出来事もなんか説明不足だから印象的ではないんですよね。それに過去に何があったかっていうフラッシュバックも突然すぎです。普通は共通することがあって過去を思い出しますが、人との会話以外でのそうした演出が下手くそでした。
なんか喧嘩して殴られてフラッシュバックが起きて自分が犯した行為を思い出しニタニタする奴は一番よくわからなかったです。ジョーに関しては父親がアメリカの軍人らしいんですがそういう人たちは自殺する際首吊りするのかな?不謹慎だけど。映画の知識なんですがなんか薬を使うか、銃で自殺するイメージがあるんですが。
あとは本当にこいつ誰?っていうのが多かった。演じた人もキャラも含めて。特にちょっとした個性が見つけにくいから皆同じに見えるし、忘れたころにまた出てきて「こいつ誰だっけ」って思い出さないといけないから映画を楽しむ余裕が無くなる。あの喫茶店のバイトしてた男の子は本当に誰?ちょいちょい出てきたけどあいつが一番謎だよ。
そう思えてしまうのもストーリーのボロボロさなんですよね。ボロボロ過ぎて基本的な起承転結がなってないです。起起起起と常に起こされる気分です。
ミュージカル映画として大切な「歌で話を動かす」ということが出来てない。歌詞も印象的ではないし、その場の感情を歌にしてる感じ。
あー、例えるなら誰かいなくなったら「悲しいね~、悲しいよ~、悲しいんだな~」みたいな。
ストーリーは全体的に何を語り、何を訴えてるのかも分かりませんでした。エンタメ的な映画にしたかったのかもしれませんが、エンタメ要素もあまり楽しくないので本当にファンの爲の作品ですね。
さてこの映画最近流行りの「死を題材にした映画」でもありました。まさかここに隠れてたとは。私が思い出す限りどんな感じだったか説明します。
まず、黒チームのひとりである病弱の子が病棟に送られたと突然知り、そして突然死にます。正直現れるまで記憶にありませんでした。
ジョーのお母さんが難病であり、たぶん亡くなってると思います。
そして主人公がそんなに高くない高さから落ちて死にます。かなりダサい演出の中死にます。
そしてラスト、横山演じる看守長も死にます。突然静かに死にます。
人が無駄に死んでいくーーーーーー!!!!!!!
観客を泣かせよう泣かせようとして、無駄にキャラたちが死んでいくーーー!!
確かに人が死んでしまい悲しい気持ちにり、感動する映画はあります。ただどうでも良いキャラたちが観客を泣かせようとして無駄に死なせるとか、ある意味なかなかスゴいですよ。
てか、人を死なせることしか感動与えられないのかよ!!
さて、長々とやりすぎたのでここからは細かいツッコミ要素を箇条書きでお送りいたします。
- 飛行機から少年院や町並みが見えるとかどんだけ低空飛行で飛んでるんだよ。
- オープニング随所に出てくる文字エフェクト、ダサっ!
- まだ心開いてないのに仲間扱い。
- マネキン置いて歌ってダンスするの笑った
- 新しい看守長が来てから厳しくなったと言うが別に変わらない。
- なぜなら娯楽室にギターが5か6本あるのが理由のひとつ。
- アクションダサい。ほとんど胸ぐらつかんで殴っての繰り返し。
- ヨーヨーの男の子カメラ目線キメ顔。ダメだよ笑うって。
- 脱獄が頭の良い奴が考えたような作戦とは思えない。「子供らしい」と言えばそこまでだが、新月に実行したり警報ベル鳴らすなど意味がないことばかりする。
- 大福をジョーにあげた看守どこ行った?
- その代わりに屋根にいる主人公を止めた看守、お前は誰だ?
- そして看守長のラストで謎の死。
以上です。
あまりにも映画としてグダグダしてボロボロな作品。特にメッセージ性もなければ、エンタメ要素をアイドルで飾っただけで特に面白さやそこから沸き上がる感情はありません。ただただ新人アイドルのお遊戯会とミュージックビデオを見てる気分の映画を舐め腐った作品でした。
なんか監督らしい映画とも言えなくて、監督の味も見られないんですよ。だから事務所から色々と指示された作品なのかなと勝手に思い、もしそうなら機械的になってたのも納得です。
本当にすべてに良いところがない、ダサい今年2019年を代表するクソ映画だと思います。
あ、最後に言い忘れてました。
みんな演技下手。
■評価
最終評価は・・・
⚫⚫⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
0/10です。
私の合う合わないもあるかも知れませんが、ジャニーズファンなら喜ぶ作品なのかなと思います。
それとは別に私のような人間ならなんかどこか会って酒飲みながらこの映画の話をつまみに笑い飛ばしたい作品でもあるんですよね。まぁ、その為に見るかわからないけど
はい、そんな感じで!
それでは!