■予告
■あらすじ
1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップは、粗野で無教養だが口が達者で、何かと周囲から頼りにされていた。クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまったトニーは、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリーに運転手として雇われる。黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニー。出自も性格も全く異なる2人は、当初は衝突を繰り返すものの、次第に友情を築いていく。
■映画情報
これ半分グルメ映画や!
どうも、KOUTAです。
今回紹介するのは、アカデミー賞作品賞に輝いた実在した黒人ミュージシャンと白人ドライバーのロードムービー。……と見せかけて道中ピザやケンタッキーなど孤独じゃないグルメツアーを楽しみ、当時の黒人差別という道中社会的な障害が現れようとふたりでならドリフトかまして避けてやるぜ!
そんな『グリーンブック』(原題:Green Book)を本日は紹介しましょう!
ちなみに実在になった二人、トニー・バレロンガとドクター・ドナルド・シャーリーを調べてもWikipediaに載ってなかったりと少し情報量が少ないのは以外でしたよ。
それではまずは作品紹介!
舞台は60年代のアメリカ。まだまだ人種差別問題が解決されてない時代。あるナイトクラブで用心棒をしてその腕はピカイチの主人公トニー・バレロンガはある日映画の序盤いきなりクラブが改装するからって職を失うところからこの映画はスタート。
そんな妻子持ちの彼はなんとか職を探そうとして知人からある人物のドライバーを雇いたいということでその面接にいくと、そこに待ってたのは海の王アクアマンならぬ、ジャングルの王さまのようなドクター・ドナルド・シャーリーが現れるよ。ちなみに劇中でもバレロンガが同じようなことを言ってたよ。
ドクター(愛称ドク)と名前がつくからバレロンガは医者かと思ったら実はピアニスト。だかバレロンガ自信も黒人に対してはあまり良い目をもたず一度は仕事を断るけど、ドクがバレロンガの希望収入通りにしたことでなんやかんやバレロンガはドクのアメリカ南部の音楽ツアーの運転手兼マネージャー兼靴磨き兼洗濯仕事兼その他もろもろを2ヶ月勤めるよ。
ちなみにこの仕事量は面接時の最後らへんに言われるんだけど、ドライバーとしか聞かされてないバレロンガが一回断るのも納得な仕事量だよ。これ現代だったらブラック企業大賞に載るか載らないかだね。
そして問題なのはアメリカ南部は当時だとかなり黒人に対する差別がかなり色濃い土地。そんなドクに関しては危険な場所でツアーをするわけだけどそれでも道中バレロンガは彼の音楽に感動し、彼の勇気あるツアーや行動やひどい扱いをされる姿を見てバレロンガの彼や黒人に対する意識が変わり始めます。
そんな旅のなかでバレロンガがお金を稼ぎのためにしたこの旅の本当に見えたものとは?だんだんと友情を育んだふたりの迎えるラストは?そしてドクが初めてケンタッキーを食べたその感想とは?!
というのがこの映画の大まかなストーリーです。アカデミー賞で作品賞を受賞してもあまり日本の映画館って人入らないイメージなんだけど、これは以外や以外でかなり人が入ってたのは驚きましたね。お隣のドラえもんと間違えたんじゃないかっていうくらい。いや、本当。
果たしてそんな多くの人が見に来たアカデミー賞作品賞に輝いた映画はどうだったのか?早速レビューしていきましょう。
■ネタバレあり感想
この映画で一番嬉しかったのは映画そのものじゃなくてこの映画を見た観客たちと一緒に笑えるシーンで笑えたってことかな?かなりシリアスな作品って感じてた人も多いらしいから、まさかここまで面白いとは思わなかっただろうね。
やっぱり笑える部分で一緒にゲラゲラ笑えるのはいいよね。そういう意味では誰もが楽しめて、感動できて、笑える作品だったんじゃないかな?実際お客さんも老若男女問わずたくさんいたし、そうした様々なお客さんのツボを押さえてる作品というとなると監督がコメディ映画を結構作ってたからというのもあるし、その腕の見せ所が抜群に生かされたんだと思ういます。
お客さんの話になるから映画の内容に戻ると、やっぱり笑えるシーンは笑えて心暖まる部分は暖まるっていうバランスの良さは良かったです。クスッと笑うレベルじゃなくって本当お笑い芸人の上手い漫才やコントを見てるような具合の笑いのレベルなのは流石に自分も驚きましたよ。
個人的に好きだったのは二人がバレロンガの妻に手紙を書くシーンと、ケンタッキーの骨を車から捨ててバレロンガが調子こいて紙コップも捨てるシーンかな。あれは純粋に笑えたのは勿論だけど、ふたりの絆が深まるシーンだったりふたりのキャラが大きく生かされた重要なシーンだとも思うよ。勿論ポイ捨てはダメよ?捨てるなら嫌な過去くらいにしな?
たくさんの差別的な壁がある中で彼らがそれを乗り越えて絆を結んでいくっていう脚本そのものも素晴らしいんだけど、個人的にはそれが目で見てもしっかり伝わるっていうのは良かったですよね。
特に一番分かりやすいのはドク演じたマハーシャラ・アリの演技なんじゃないですか?マハーシャラ・アリ自体大好きで演技は上手いと思う俳優なんですが、この映画もそれが生かされてて。優等生かってくらい紳士的で堅苦しいドクがバレロンガと友情を育むうちに、体の固さがだんだんと緩んでいるんですよね。かなり楽な姿勢をとったり、終盤なんてバレロンガといると安心するのか車の中で普通に眠ったりして。
黒人差別ある時代で緊張感をもって生活しなきゃいけないと思いますから、車の中で眠ると言うのは余程信頼と安心感を得ていると言うわけですよね。ちょっとした人の心の動きを捉えられてるのも良いですよね。
てかマハーシャラ・アリ、スーツ姿普通にビシッて決まるからかっこよすぎて嫉妬を越えて惚れるよ。大好き
少し不満をあげると伝記映画にこんなことを言うのもアレだけど全体的に映画としてのメッセージ性が弱かった印象はあるかな。勿論社会的な部分を取り上げてるとは思うけど、全体的には私はそこがこの映画の重要点ではないと思うのよ。
それでもこの映画を見たら優しい気持ちにはなれるだろうし、名言もあるし、笑えて感動できる作品だと思いますよ。黒人差別など難しそうとか思いそうだけど、誰しも入りやすくって見やすい作品になってる伝記映画にしては珍しいタイプの映画かもしれないですよね。
あとはやはりこの映画沢山食べ物出てきて、ケンタッキー以外にも巨大なピザだったり魚料理だったり出てくるから結構見てるとお腹が空きますw
見終わったあとにケンタッキーを食べるという人はTwitterで見るけど、私は見る前にケンタッキー食べたからね。…これなんの自慢にもならないからね?
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
個人的に中学校や高校で差別問題の授業やるならこれがオススメかも。見やすいし、何よりどんなものか痛感は出来るし、ほどよい感じだから向いてるかもしれません。是非教材に使ってほしいです。
誰にでもオススメできる作品です。
はい、そんな感じで!
それでは!