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映画『雪の華』冬眠したいくらい眠くなる…。評価&感想【No.540】

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■映画情報


公開日/2019年2月1日

上映時間/125分(2時間05分)

監督/橋本光二郎

製作国/日本

■予告


■あらすじ

余命1年を宣告されてしまった平井美雪には、両親が出会ったフィンランドの地でオーロラを見ることと、人生で初めての恋をすることという2つの夢があった。ある日、ひったくりに遭った美雪は、ガラス工芸家を目指す綿引悠輔に助けられる。両親を亡くし、兄弟を1人で養っていた悠輔は、働いている店が危機に陥っていた。そのことを知った美雪は店を助けるために、100万円を支払うことと引き換えに、1カ月限定の恋人になってほしいと悠輔に持ちける。

引用元:雪の華 : 作品情報 - 映画.com

■Review

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雪の華は、
中島美嘉の大ヒットソングで冬の曲の定番としても有名な「雪の華」をモチーフに製作された、登坂広臣中条あやみ主演のラブロマンス映画です。

これも含めてですが今年は余命系の映画が多いですね。だからなのか予告もそれ傾向な映画予告だったし。
ちなみに私の好きな冬の曲は槇原敬之の「冬がはじまるよ」です。





ここまで来るとなにも驚きませんよ。余命があと何日で、その時までにあと何がしたい。それで恋人を作って好きな人と色んなことをして、それで死んでいくって。フィクションだし、観客に憧れを与えるのは分かるんですがひとつ言わせてください。こういう人たちって病気にならないと恋人作れないんですか?はい、どうでもいい質問ですね。


映画も主人公が余命一年でどうするか考えたとき、ひったくりに会ってそれを助けてくれた青年のお店を救うためにありったけの100万渡します。ただ青年は流石にタダでは貰えないし引いてたので、主人公は「じゃあ、一ヶ月だけ恋人になれよ!」とルフィの仲間の勧誘のように言います。あ、ひとつ言うとこんな言葉使いはしてませんよ?分かりやすく言ってるだけです。


そして数回デートしていき、青年が働いてるお店や弟たちを紹介するため家に招いたり、フィンランドへ行き東京へ行き、またフィンランドへ行きオーロラを見て、私はまだまだこれからも生き続けるで~!!と打ちきり漫画のように映画は幕を閉じました。つまり最後まで死にません。


正直序盤あたりのデートとかは少女子ミックスの展開を皮肉った部分もあったりして、面白いなとは思う部分もありましたが、全体像を見るとかなり微妙な点だったりツッコミところしかない演出が数多くありました。


まず、主人公の病気。この描かれ方が雑というかもう一周回って斬新だなとしか言えませんでした。勿論褒めてません
彼女は余命一年とは言われますが、正確な病名だったりどこが悪いのかは言われません。自分がナレーションで小さい頃から病弱と言ってたりしますが詳しくは教えてくれません。


さいころの映像で酸素を送り込むマスクをしていたから肺とか心臓の病気かなと思いました。ただMRIの検査だと脳を撮ってたり、別の場面だと頭を痛めてたりしました。また別の場面だと今度は息切れしたり、心臓を押さえたりしていて、かなり症状がバラバラでブラック・ジャック先生もビックリするでしょう。


錠剤も素人目から分かるくらいかなりバラつきがあって自殺図るんじゃないかってレベルでゴクゴク飲むんですよ。それで飲むときいちいち苦しそうなわりに、ワイン飲んだりトナカイの鹿食べたりと…健康に気使えよ。もうワケわからないからここら辺でコメディと割りきりましたよ。


なんだろうね。なんか舐められてる気分です。病名とか皆気にはしないだろうから余命一年とか言わせておけば感動するだろとかそんな安直な考えをしてるのではないかと。


そして毎回言いますが、主人公がまったく病気持ちだったり余命一年には見えませんでした。肌艶はいいし髪も十分綺麗だし、しかも何を吹っ切れたのか今までの暗い性格から一変して明るいキャラになるのは良いんですが、元気過ぎるから本当に病気持ちには見えません。


あのフィンランドに何回も行ける元気はなんなんでしょうか。あの元気の源もよく分からないです。好きなことをしたいと言う気持ちがあれば溢れ出すんでしょうか?
てかオーロラを見たいがために何時間も外で待ってましたが、心臓を押さえてましたね。あそこに同情はしませんよ。そりゃあ真冬に何時間も外にいればそうなりますよね。


そもそも主人公があまり好きになれないんですよ。100万渡して恋人になれもそうだし、色々青年に命令や指示を入れたり、勝手にフィンランドに行ったりかなり自分勝手です。見ているこちらは彼女が病気だと分かってはいますが、ただあの元気を見ると最初から「自分は余命一年です」と言い切れるはずなんです。「付き合ってください」もいいけど、ちゃんと自分のことの状況はしっかり報告するでしょう。




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ちなみに金銭面的な部分でもツッコミを入れるなら、序盤自分の通帳を見てかなり1年を乗りきるのに貯金あまりないんだなと目で分かるシーンがありますが、あの状況でよく100万すんなり手渡しできましたよね。


主人公もフィンランド行きすぎるしそんなに行くなら別のことに使いなよと思うんですが、青年も青年ですよね。1回目のフィンランド旅行はまだ分かるんですが、終盤主人公のもとへフィンランド行く際よくそんな金があるなと思いましたよ。家庭環境から察するにそこまで裕福でもなく、貧乏でもない普通レベルの環境で暮らす人がそんな簡単にフィンランドへ行けますかね。その前の弟君の医療費もあるだろうし。


何より驚いたのは手ぶらでフィンランドへ行くんですよね。感動させるために雪のなかをダッシュするシーンもありますが、もうここまで来ると笑い者なんですよね。手ぶらで雪の中ダッシュですよ?www


オーロラを見るためにフィンランドという設定にしてますが、別にそれ以外はフィンランドじゃなくても良いですよね。雪景色なら北海道もあるし、『雪の華』の歌の中にオーロラの描写ないから別にオーロラじゃなくていいんですよ。雪の華ですよ?雪の華
しかもフィンランドの行き来を、東京から長野の日帰り旅行感覚で行かないでくださいよ。なんか軽く見えます。


あと細かい部分を話すと医者は個人情報を漏らすな。あと主人公と仲良いのは分かるけど、ずっと付きっきりだったり外で一緒にお昼ご飯食べに行ったりとか、なんか暇そうだし、医者ってそんなに暇なのかなと思う。あとあの規模の病院であんなに人が出入りするかな?デパートがなにかと勘違いしてない?


主人公の母親も仕事で忙しいのはわかりますが、病気持ちの子を一人暮らしさせますかね普通。しかも海外にひとりで行かせて。一緒に行かないかい?
あとお父さんどうなったんだろう?お父さんの話もしないし。


あと恋人が出来てから恋人としたいことをノートに書き上げてそれを達成するんだけど、なんかどれもこれも未来予知したんじゃないかレベルで細かい部分までしっかり達成してるんですよね。
これもし昔からの夢だったりしたならまだ共感できるんですが、恋人できてすぐにまとめるから、唐突だし唐突のわりにやってることが正確すぎなんですよね。


確かに映像は綺麗です。ただ演技はさほど上手くはなく、ツッコミところ満載で中身のないの脚本、音楽も葉加瀬太郎が担当ですが別に魅力的じゃなかったり、かなりボロボロな部分が多いです。もし違う監督だったらクソ映画になるところでした。


これでボロボロ泣けはしないから逆にコメディ映画として見た方がいいかもしれません。特にこんな恋愛したいなとは思えないし、フィンランドに今すぐ行きたいなとは思えません。そもそも生きることは素晴らしいとも感じられないし、題材にした『雪の華』と全然マッチしてないから本当何をしたかったんだろうとしか思えない作品でした。


■評価

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最終評価は・・・





☺☺⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫

2/10です。



まさにこの季節にピッタリの寒い映画でした。今週も金曜に新しい映画が公開しますが、海底に行ったり宇宙へ行ったり戦場に行ったりと忙しい映画体験になるとは思いますが頑張りますw





はい、そんな感じで!

それでは!