■予告
■あらすじ
金欠で家賃も払えない万事屋の3人は、ついにアルバイトをすることを決意。しかし、バイトに行く先々で天下の将軍様と遭遇する羽目に。同じ頃、内紛に揺れる「真選組」はかつてない危機に見舞われていた。それはやがて将軍をも巻き込む陰謀へとつながり、江戸中で大騒動が勃発。万事屋と銀時も最大の危機に立ち向かうことになる。
■Review
『銀魂2 掟は破るためにこそある』は、
空知英秋による人気コミックスを実写映画化し2017年実写邦画映画で興業収入第一位を手にした、福田雄一監督の『銀魂』の続編映画。
今作は原作の「真選組動乱篇」と「将軍接待篇」を融合させたストーリーで展開する。
前作は映画館で観ましたが、今回はDVDで鑑賞しました。前作はコメディ要素は面白いしキャラと俳優のマッチ度は素晴らしかったけど、後半からのアクションシーンや感動するドラマシーンが眠くなってしまった記憶があります。
正直悔しいんですが、この銀魂2は前作よりも出来は良かったし面白かったです。前作はなんかしっかりキャラ紹介をしないといけなかったし、ファンの不安もあったから少し後ろに下がった感じの作品に感じました。今回はその呪縛から解き放たれたように感じました。
新キャラが数人くらい出ましたがそのキャラ紹介が無理に紹介していた訳ではなく要点を絞ってバランスを考えていたように感じます。夏菜演じた猿飛あやめもコメディ部分しか出てないし、三浦春馬演じた伊東鴨太郎も悪役としての動機もしっかりしていたように感じます。
なんか今作は前作に比べると見やすかったんですよね。なんでかなと考えると三つほど理由が出てきました。ひとつが無駄なCGが多くなかったことです。
勿論今作も爆破や色々なところでCGは出てきましたが、前作と比べるとそこまで大規模かつ無駄なCGは目立ちません。前作は怪物とか宙に浮く船とか予算もないのに無理したCGを多く使ってしまい、CG感が丸出しでした。
ただ今作はCG感が出てしまってるのは多少あるにはありますが、そこまで嫌っていうほど偽物ぽくはなかったし、無駄もなければ、しっかり考えられた使い方をしているなと分かります。なので結構安心して観れました。
二つ目が人間を中心に描いていたこと。前作は世界観を知るためにできるだけ宇宙人やSF要素のあるCGをふんだんに使っていました。ただこの宇宙人の作りもチープだったし、アクションもCG任せな所はありました。
ただ今回は原作のように途中から宇宙人の事を忘れたような物語で、人間だから訴えたいものやメッセージ性なんかを簡単に受け取れやすかったです。伊東鴨太郎の言いたいことも分かるし、河上万斉の敵としての微妙な立ち位置や彼のやり方もなんとなく分かります。
あとやはりCGだらけよりもちゃんと作られたセットや実写風景でのアクションが個人的に迫力があると思うし、俳優人のしっかり魅せてくれるアクションを見たかったのですが、それが多くて嬉しかったです。
スタントマンがやってたかは知りませんが、もしかするとほとんどの俳優がちゃんとアクション出来ていたかもしれません。そんなにアクション中カットも多くなかったし。だから結構アクションが格好いいなって思う部分もあったりして眠くならずに見てましたね。
なんか電車でのアクションも良かったんですが、電車の外でのアクションもよく撮影出来たなと思うところはありました。邦画でもあそこまで出来るんだなと思えたし、なんか少し予算がないマッドマックス見てるような気分にはなりました。
三つ目が福田雄一監督のやりたい事が上手くいっていたということ。これは本当に良いことだと思います。自分のやりたいことをしっかり表現できるのは、自分の伝えたいことにも繋がりますしね。
まぁ監督がちゃんと伝えたいことを伝えてるかは分かりませんが、なんかキャラだったりコメディだったりアクションとかも自分のやりたいことをしっかり出来ていました。
なんか前作は紅桜篇をただストーリーに沿っただけだったし、その紅桜篇のクオリティに着いていこうとCG任せなアクションやあまり心に響かないストーリーになっていました。
今回は真選組動乱篇と将軍接待篇が上手くブレンドしていてちゃんとしたひとつの作品になっていたし、コメディもなんか原作から取り寄せたものじゃなく自分自身で考えた面白いコメディ要素も十分追加されてたりしました。(勿論原作の面白い部分もありますが)
なんかそのストーリーの中から生まれた銀さんの真選組を助ける動機が家賃払いたいから金の為というシンプルなのも良いです。(心の奥底はもっと色々あるこど)
ただ不満点がいくつかありました。良くも悪くもなんでもありだなという所。例えば破壊された橋と列車から伊東鴨太郎が落ちそうになるシーン。これ今にも落ちそうな角度の列車の中に倒れてる伊東鴨太郎がいるんですが、最初なんであんな角度で落ちないんだろうと思ったら実は落ちた際に分かりますが、床に刺さってた釘が服に引っ掛かってたことが分かります。
あとさっき破壊したはずのヘリコプターが登場したと思ったら、実はそれは新たなヘリコプターだったり。結構唐突な展開が多いと言うか、ヘリコプターに関しては誰かしら「もう一機来たぞ!」くらい言ってくれないと。視聴者は今何が起こってるのとついてこれなくなります。
そういう急展開が後半から多いです。河上万斉も外にいたのに次のシーンで城の中に侵入して敵を凪ぎ払ったりしてましたからね。他にもありますが、大変なんで割愛します。
それからエンディングに入る前のラストシーン。あれはあれで良いんだけどもっと盛り上げて欲しかったですね。家賃を払えと走ってくるお登勢とそれから逃げる銀さん達。それだけでもいいんですが、そこからプラス猿飛あやめがストーカーとして銀さんを追いかけたり、城を壊したから修理費払えと真選組が追いかけたり、最後の最後はそれくらいバカやってもいいです。
猿飛あやめなんか序盤しか出ないし、ストーカーしてるとは言えこの映画だけではどれほど銀さんが好きでストーカーしてるか分からないから、それこそ終盤にお登勢と一緒に追いかけてほしいものでしたよ。これは本当惜しかったなぁ。
けど確かにクオリティは前作より上がったし、アクションもコメディも2倍には確かになってました。触れてはいけない部分に触れたブラックジョークも面白かったし、なんでそこに力を入れたと言わざる終えないネコバスならねアライグマバスのCGのクオリティは本当腹抱えました。
久々になにも考えずに見れた作品でしたね。1に関してはもう一回見たいとは思えませんが、これに関しては笑いたいときや暇なときにまた見たいなと思えた作品でした。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺⚫⚫⚫
7/10です。
3が作られるか分からないですが、もし作るならこうした路線でやってってほしいですね。なんか神威が出てくる話を実写で見てみたい気がする。ただ今の状況だと神威役やれるの神木隆之介くらいかなぁ
はい、そんな感じで!
それでは!