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映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』評価&感想【No.518】

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■映画情報


公開日/2018年9月22日

上映時間/130分(2時間10分)

監督/ナタウット・プーンピリヤ

製作国/タイ

■予告

 



■あらすじ

小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが……。

引用元:バッド・ジーニアス 危険な天才たち : 作品情報 - 映画.com

■Review

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『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(原題:Bad Genius)は、
中国で実際に起こったカンニング事件を元に製作されたタイ産のクライムドラマ映画。

タイでは大ヒットされて日本でも公開されてから映画ファンの間では面白いという声は耳にしました。やっと私の近くでも公開されたので鑑賞してきましたよー!





中国でカンニングをするというのは良く聞きます。というのも中国って受験に対しては張った弦のように緊張感があるらしく、受験の日は交通にも大きく影響は出ますし、なにより大学に入っていないと人生のマイナスになり馬鹿にされるほど受験に対しては厳しい国だと聞きます。勿論勉強はする人もいますが、個人的カンニングをしたり、はたまた自分の息子を大学に入れさせたいと親からカンニングの提案をする所あるらしいです。


長くなりましたがそんな中国のカンニング問題を題材にしたタイ産の映画。正直中国映画かなと思いましたが、タイ映画なんですよね。しかもタイの映画なんて日本だとあまり見られないからレアなんじゃないですか?それだけでも見る価値はあります。


ネットでの噂でこの映画を知りましたが、とても面白かったです。以外だったのはもっとシリアスな雰囲気のある作品なのかなと思いましたが、結構大衆向けな映画だったのには驚かされました。淡々と進むようにかんじられますが、テンポは良いし、ハリウッドに負けないくらいのアイディアはあったし、何よりクスッと笑えたり緊張感があったりと2時間越えとは思えないくらいあっという間な作品でしたね。


それに結構無駄な台詞は少なくして、映像で表現したり演技でキャラの心情や考えを明かす演出なんかもこの映画に出てくるキャラたちに似て頭の良い使い方をしています。もしこれがバカみたいに説明だらけの映画だったらアンバランスでしたよ。


個人的にはまず褒めたいのは映画の盛り上げ方が素晴らしいということ。カンニングがだんだんとエスカレートしていく様も十分に良いんですが、そのカンニングをする場所の規模もでかくなります。最初は普通のテストから始まり、期末試験、学年末試験、最終的に世界規模の試験でカンニングをするというデカさになります。


規模もでかくなるからカンニングの仕方もレベルが上がっていきます。それをどうカンニングをして試験を越えるかという学生たちが考えたりするのも良かったですよね。正直色々なカンニングがあったりカンニングの方法もいくつもあり驚き、最終的に謎の感動を覚えましたよ。カンニングなのに。




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物語がどんどんエスカレートしていくなか、後半からまるでオーシャンズの強盗計画然り、はたまたスパイ映画の作戦然りと犯罪映画ではお馴染みの計画立てをしていきます。これがまた面白かった。


たかがカンニングごときでそこまで大規模にやるかというバカさ加減もあったりしますが、若者の人生をかけた戦いがまさに試験や受験なのでそのバカさ加減も納得いくし、スティーブ・ジョブズの真似をしながらカンニング作戦を演説したりと笑い所がいろんな箇所であります。


試験場での怖さも良かったですよね。私は頭が悪いからあんな場所へは行きませんが、試験監督や見張りの人があそこまでピリピリしている状態だったり、あるキャラがカンニングをバレると警察の
怖い聞き取り調査みたいにあそこまで試験者を追い詰めるのかと驚くべき点は多かったです。


主人公と試験の見張りの人の言い方は可愛いけど鬼ごっこも怖さは十分にありましたね。下手なホラー映画より怖いし、駅という空間の中でバレないように逃げないといけないというのも見ているこちらはハラハラします。


そんな笑い要素もあり、スパイ映画のような作戦たてもあり、はたまたホラー映画のような緊張感あるスリリングさもあるなかで小さいながらもメッセージ性は隠れてました。


若さだからかも知れませんが、金に目を眩んだ人は金の執着からなかなか抜け出せないということ。このカンニング実は途中からお金儲けにしていくのですが、学生にとってはあまりにも大きな額だしそこで執着してしまったら、また金に振り回されるという若い人ならではのお金の問題も提示してました。


これの何が怖いって、所詮試験だからまたやれば良いし、カンニングをしても罪に全然捕らえないからまたカンニングをして金儲けしようという考えの怖さですよね。罪でなければ本当に何度もしていいのか?人生を分ける試験や受験をそんなに軽めに見ていいのか?本当にお金がすべてなのか?今も今後の未来でも子供たちに問いかけられるメッセージばかりでしたね。


・・・私もしっかり勉強しておけば良かった。そしたらアイアンマンスーツくらい作れたかな?


■評価


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最終評価は・・・





☺☺☺☺☺|☺☺☺☺⚫

9/10です。



見ていた年齢層はバラバラでしたが、多くの見ていた観客が口を揃えて「面白かった!」と耳にしました。是非近くの劇場で公開しているならすぐに見た方が良い作品です!





はい、そんな感じで!

それでは!