■予告
■あらすじ
カリフォルニア州のサクラメント。閉塞感漂う片田舎の町でカトリック系の女子高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティンが、高校生活最後の年を迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子を、みずみずしくユーモアたっぷりに描いた。
■Review
『レディ・バード』(原題:Lady Bird)は、
女優のグレタ・ガーウィグが自身の出身地でもある米カリフォルニア州サクラメントを舞台に自伝的要素を盛り込みながら描いた青春映画
『フランシス・ハ』や『ハンナだけど、いきていく!』でも脚本を務めたグレタ・ガーウィグの初の単独作品にもなります。
『エクス・マキナ』『ムーンライト』今年だと『聖なる鹿殺し』などA24という映画製作会社で作られた作品です。結構この制作会社の作る作品は大好きな作品が多くってこの映画も注目していた作品でした。
この映画を見た感想だと良い作品なんだけど、思ったよりも心に残る作品ではないなと思いました。A24の作品だからと少し期待し過ぎたのかもしれませんね。
物語は少し冴えない女子高生の主人公がカトリック系の高校に通いながら一年の青春を映した作品です。タイトルにもあるレディー・バードというのは自分から付けたあだ名みたいなものです。
このレディ・バードという名前に関してもしかすると考察しまくる人も出てくると思います。学校もカトリックだから聖書だのキリストだのに関わってるんじゃないのかと。けどそこまで小難しく考えなくても良いし、最後まで見てれば彼女がどうしてこういう名前を付けたのか理由が分かるはずです。
要は親からもらった名前が嫌だったり親に対する思春期特有の考えがあって、地味な名前よりカッコいい名前が良いという事でこの名前にしたのかなと思います。私も自分の名前は親からではなく叔父にもらって正直この名前が嫌でカッコいい名前に憧れてました。
けど結局自分が成長するにつれて親の偉大さだったり、親の見方が変わってくると違う愛情が湧いて出来るんですよね。現にラストも新たな生活で新たな人と出会う際に自分のことをレディ・バードではなく本名で言いましたからね。
常に親がついてはいるものの、どんな青春を送ろうともどんな生活を送ってもそこには親が見守ってくれるし、その親に対する真の愛を知るのが少し年を取らないと分からないという切なさもあった青春映画でもあり家族映画でもあったなと思いました。
演技は基本素晴らしいです。演技面ではないんだけど、レディ・バードと親友のジュリーの関係性は素晴らしく描けてたと思います。本当の親友に見えたし、一度離れ離れになりますがこの二人がまたいつも通りの関係に戻った時の安心感はたまりません。
レディ・バード演じたシアーシャ・ローナンの演技は特別素晴らしいという訳ではないです。個人的には。ただ見ていると実際に現実だったらこういうリアクションを取るのかなという演技がちょくちょく見られててそこら辺がリアリティなかったです。
でこの映画なんでそこまで満足できなかったというと、良い作品だし面白いし笑える部分もあったんですが、なんかすべての展開が普通なんですよね。普通だからカトリックの学校を舞台にする必要があったのかなとも思ったりしました。
高校生活の一部を映して、コメディな部分もあるんだけど淡く少し懐かしく感じるような作品って最近だと『スウィート17モンスター』と良く似ています。
物語もそうだし、主人公の周りと比べてあまり冴えなくってドジばかりしてしまうけど見ているこちらとしては何とも憎めないキャラクターに仕上がってるという部分でも最近の女性向けの青春映画では良く見かけるようになりました。
だからそこまで新鮮さも無いし、大体のことが予測できてしまうくらい同じような展開なので少し飽きてしまいます。それでも楽しめてしまうのは、楽しめる物語と同じように作っているのかなとちょっと嫌な想像をしてしまう自分がいます。
男性が見て感動できるかは分かりませんが、女性が見ると共感を覚えたり感動できたりする部分は出てくるんじゃないのかなと思います。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺⚫⚫⚫⚫
6/10です。
普通なんだけど面白いし笑えるところは笑えるような作品になっています。嫌いになる人はそんなに多くは無いと思うので是非見てみてはいかがでしょうか?
はい、そんな感じで!
それでは!