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映画『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』評価&感想【No.508】

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■映画情報


公開日/2018年11月16日

上映時間/122分(2時間02分)

監督/ステファノ・ソッリマ

製作国/アメリ

■予告

■あらすじ

アメリカで市民15人が命を失う自爆テロ事件が発生した。犯人がメキシコ経由で不法入国したとの疑いをかけた政府から任務を命じられたCIA特別捜査官マットは、カルテルに家族を殺された過去を持つ暗殺者アレハンドロに協力を依頼。麻薬王の娘イサベルを誘拐し、メキシコ国境地帯で密入国ビジネスを仕切る麻薬カルテル同士の争いへと発展させる任務を極秘裏に遂行するが……。

引用元:ボーダーライン ソルジャーズ・デイ : 作品情報 - 映画.com

■Review

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『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』(原題:Sicario: Day of the Soldado)は、
アメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬戦争を描いた戦争映画。

アカデミー賞3部門にノミネートされた、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ボーダーライン』の続編映画。前作にも登場したベネチオ・デル・トロを中心に物語が描かれます。





物語はアメリカ内で爆破テロが起きるところからスタートします。麻薬組織の壊滅の為、麻薬王の娘を前作でも登場したマットの依頼の元、暗殺者であるアレハンドロが誘拐に実行に移します。そして娘の誘拐をライバル組織の仕業に見せかけ麻薬組織の壊滅させようと内密に行われます。


無事に娘の誘拐には成功はしますが、メキシコ側に娘を引き渡そうとしたら同行したメキシコ警察に賄賂を渡されたのか裏切られ攻撃を受けます。その事が事件になりミッションは中止になるも、アレハンドロは娘を国境を渡りアメリカへ連れていこうとするのが大まかなストーリーです。


実はこれ朝イチで見たんですよね。かなりスローテンポで夜のシーンが多いイメージの前作、そして何よりも今作は監督が別の人になっていたので果たしてどうなのかな?途中で寝たりしないかな?という不安はありました。


結果から言うととても良かったです。もしかすると前作よりも分かりやすいとか面白いって人はいるんじゃないのかな?正直緊張感の作り方はドゥニ・ヴィルヌーヴが上だけど、だとしても十分に緊張感はあったし、映画としてのエンタメ性も抜群にあったと思います。


続編映画って監督が違ったりすると、その監督の独特の世界観になったりそうなったりしなくてもキャラクターの心情やカメラや映像の映し方が変わったりしますよね。けどこの作品は前作の良い所はしっかりと受け継いでいました。


特に何が嬉しいって、前作良かった映像撮影がしっかり受け継いでいたという事。ロジャー・ディーケンスが撮影したわけではないのに特に気になるような部分はなかったです。特に夜中の撮影は前作同様リアルな夜を描いてました。大抵の映画の夜のシーンって顔だけ明るいことがあるんですが、勿論それはしないで夜中のシーンはしっかり夜中でしたね。




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この映画は五分くらいで映画の雰囲気を感じ取れます。これは前作も同様で、その五分で緊張感があり、汚くって、、少し惨い作品だというのが分かります。序盤のスーパーの爆破テロのシーンは正直に言ってしまえば凄かったですね。緊張感と爆破テロの衝撃と恐怖を感じ取れる貴重なシーンでした。


今作のベネチオ・デル・トロの立ち位置は主人公的な立ち位置なんですが、相変わらず掴めないキャラクターをしてましたね。前作と比べると彼のキャラクター緩和されたというか何というか、それで少し緊張感が薄くなってしまったのかなと思います。裏を返せば受け入れやすいキャラになっているのかな?


ストーリーが麻薬王の娘を誘拐して、それを別の麻薬組織のせいにしてメキシコに引き渡そうとしたら警察に裏切られてアメリカにまた帰ろうとするんですが、途中からそもそもの目的から外れていますよね。「麻薬組織の壊滅」から「自ら誘拐した娘を救う」という普通の人だったら「なんだそりゃ」とツッコミたくなる流れです。


ただよくよく考えてみるとこういう予想もしなかったことが突然出来上がるっていうのは普通にありえる話でもあるんですよね。特にこういう戦場のような一体何が起こるか分からない場所でってなると。


スパイ映画のように上手く行きすぎたらそれはそれで冷めてたでしょう。ミッションが成功しないで、突然起こった出来事で追加のミッションが始まり、二転三転した挙句、最終的に一体どこへ向かっていくのか分からない状況を描くというのは個人的に面白かったし見ごたえありました。


そんなどこへ向かっていくか分からないようなストーリーの中での自作自演の誘拐劇なんか私としては「こんなこともやるのか」と意外性があったし、若い少年が組織の闇にだんだんと深く入っていく描写はリアリティありましたね。


ベネチオ・デル・トロとジョシュ・ブローリンの二人組の演技も素晴らしかったし、組織に入る少年の演技も素晴らしいです。誘拐される子役も演技は良かったし何よりカリスマ性がありましたよね。いかにも麻薬王の娘って感じ。


個人的にはあの終わり方は今の麻薬戦争のスッキリしない感じ同様でかなり好きなんですが、他の人はどうなんでしょうね。あともしかすると人によっては好き嫌いが分かれそうです。特に前作が凄い好きっていう人は特にそうかもしれませんが見て損はしないと思いますよ。


■評価

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最終評価は・・・





☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫

8/10です。




朝一で少し眠かったのに気持ちがすぐに映画の方に持っていかれたくらい緊張感や世界観の作りが素晴らしいです。監督が違うから少し不安だなという人も安心して見ることが出来る映画でしょう。是非劇場に足を運んでみてください。





はい、そんな感じで!

それでは!