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映画『スマホを落としただけなのに』もっとシンプルでよかったのに。評価&感想【No.497】

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■映画情報


公開日/2018年11月2日

上映時間/116分(1時間56分)

監督/中田秀夫

製作国/日本

■予告


■あらすじ

いつものように彼氏に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえるまったく聞き覚えのない男の声に言葉を失うが、声の主はたまたま落ちていた彼氏のスマホを拾った人物だった。彼氏が落としたスマホが無事に戻ってきたことに一安心する麻美だったが、その日から麻美の日常は一変する。まったく身に覚えのないクレジットカードの請求、それほど親しくない友だちからの執拗な連絡……それらは麻美のさまざまな個人情報が彼氏のスマホからの流出を疑う事象の数々だった。一方その頃、ある山中で若い女性の遺体が次々と発見される事件が起こる。すべての遺体には、いずれも長い黒髪が切り取られているという共通点があり……。

引用元:スマホを落としただけなのに : 作品情報 - 映画.com

■Review

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スマホを落としただけなのには、
志駕晃原作の同名ミステリー小説を実写映画化した作品。監督は『リング』などを手掛けた中田秀夫監督。以外と中田秀夫監督作品を劇場で見るのは初です。

スマホは落としたことは無いけど、ラーメン屋で置き忘れたことはありましたね。店員さんがしっかり店に置いてたから良かったです。スマホはあまり人に触られたくない。けどスマホにロックをしていない。そんな何をしたいのか分からない私のレビュー始めましょう。





以外と期待していた作品でした。スマホって今や日常で必要とされる大切な身近なものだし、そうしたトラブルって常日頃から起こり生むものです。そういう日常に潜む小さいけど後々大きな闇になっていくような題材を取り上げたのは良かったと思います。


なんかそういうのって良いスリラー映画になるのかなと思ったんですが、蓋を開けてみたらミステリー映画なんですよね。まぁ別にそれは良いですし、最後まで見ても以外と楽しめました。


ただ個人的には題材や大まかなストーリーに対しては楽しめましたし、俳優の演技も見れるものではあるものの、この題材で勿体ないなと感じた箇所は何個かありました。


まず映像の演出やカメラワークが映画というよりドラマ寄りです。画面の端にワイプ出てきてバカリズムが喋ってるシーンや、画面に文字が打ち込まれる映像が端に現れたり、所々で映像の安っぽさが現れます。
北川景子プラネタリウムにいて北川景子を撮しながらカメラが引き、引いた後ある人物が見えてくる映像の演出は特にダサかったです。


こういう映画って緊張感が大切だと思うんですが終止その緊張感がありません。北川景子がひとり部屋のなかで次々くるスマホの連絡に怯えるシーンは唯一緊張感も怖さもあり好きな部分なんですが、それ以外はなんか普通です。ただ物語を流れ作業のような感覚で見ている気分でした。


そのひとつの原因は映画のなかでオリジナルのアプリやSNSが出てくることです。唯一Facebookはありましたが、映画のなかにTwitterやLINEなどは出てこずオリジナルのアプリやSNSが出てきてしまい、やることなすことが上手くいきすぎなんですよ。


もしTwitterGoogleマップが出てきたら、インターネットの怖さを痛感できるんですがオリジナルにしてしまうと結局非現実的なものを見せられて、見ているこちらとしては危機感も恐怖も共感もできません。


これ邦画の最近の悪い部分のひとつですよね。Facebookはおろか、TwitterやLINEを映画のなかでろくに使えないで、なんかウザい広告が出まくりそうなやっすそうなオリジナルのアプリを使うって。私たちは「こんな機能あったら良いな」っていうドラえもん映画を見に来た訳じゃないんですよ。




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仮にSNSなどが現実にあるものだとしても、映画のなかで色々な事を盛り込んできて中途半端なんですよね。ミステリースリラーにしたかったとは思うんですが、途中から普通のミステリーになって、ラストはラブロマンスになり、なんか忘れた事を思い出したように「スマホ」を台詞の中に入れてきたりしてました。


もっとこういうのってシンプルで良いんですよ。スマホが乗っ取られて、人に信じてもらえないから人生が滅茶苦茶になって、乗っ取られた犯人にストーカー行為されるくらいで。邦画の悪いところはなんでもかんでもハッピーエンドにしようとするところで、ハッピーエンドにしたいから途中の話も滅茶苦茶になるんですよ。主人公に取り合えず深い過去を乗せとこうみたいなのもいらないんですよ。


犯人も犯人で動機は分かったんですが、最初自分がひどい家庭環境だったから同じ境遇の女性を捕まえているけど、北川景子演じるキャラがそういう犯人と同じ家庭だったとは感じられません。一応口で説明はしますが、口で「母と上手くいってない」だけなんでどれくらい上手くいってないのか目では分かりません。


で結局犯人は自分の母と同じ黒髪ロングの人を捕まえ、母に対する恨みを込め殺すんですが…。いややりたいことは分かりますが、それだったらいちいちめんどくさい調べをしないでそこら辺の黒髪ロングの人を捕まえれば良いし、同じ境遇の人を捕まえるならその母親を殺せば良くないですか?なんで不幸にした人が生き残るんだよ。
殺すのは良くないけど、そこら辺が助けたいのか何をしたいのかがよく分かりませんでした。


北川景子もただ彼氏がスマホを落として、たまたま犯人に捕まったってだけですから余計そこら辺が突拍子過ぎます。そもそもスマホを置いてきたのが電車とかバスなら分かりますが、タクシーなら運転手がすぐ気づくでしょう。
北川景子で思い出しましたが、怖がる演技下手くそでしたね。犯人もサイコパス感出してましたが典型的なサイコキャラなんで怖くないです。


ただ映画事態は良い部分もあります。今の時代スマホという小さな機械で我々人間がいかに手のひらで踊らされてるのかというのが分かった作品でもありました。SNSでの投稿ですぐに信じ込んだり、スマホがないと生活にどれだけ今の時代支障を来すか。それが分かった作品でした。


けどこういう今の時代ならではの小さな問題をどんどん映画にしてほしいですね。
例えば…「歩きスマホをしてぶつかった相手が何かしらの事故に会い、裁判ごとになる」とか老害の運転を題材にしたホラー映画」とか、最近だと「渋谷のハロウィンを題材にした映画」とか、もっとこうした社会的な映画は日本では作りやすいと思うので是非とも作ってほしいです!


■評価


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最終評価は・・・





☺☺☺☺⚫|⚫⚫⚫⚫⚫

4/10です。



よくスマホや財布を後ろのポケットに入れる人いますが、あれよく入れられますよね。あれ「盗んでください。お願いします」って言ってるようなもんですよ。真後ろを赤の他人に常に捕られたくない私からしたらあり得ない話だし、スゴい話です。





はい、そんな感じで!

それでは!