KOUTAの映画DASH!!

映画、劇、色んな作品を簡単に、出きるだけ短時間で気ままにレビューするブログ。

映画『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』ただ「ありがとう」としか言えない作品。評価&感想【No.479】

f:id:Ko-tachannel:20181008181934j:plain

■映画情報


公開日/2018年5月11日

上映時間/120分(2時間00分)

監督/デビッド・ゴードン・グリーン

製作国/アメリ

■予告


■あらすじ

ボストンで暮らしていたジェフ・ボーマンは、元恋人エリンの愛情を取り戻すため、彼女が出場するボストンマラソンの応援に駆けつけるが、ゴール地点付近で発生した爆弾テロに巻き込まれ、両脚を失う大ケガを負ってしまう。意識を取り戻したボーマンは警察に協力し、ボーマンの証言をもとに犯人が特定されると一躍ヒーローとして脚光を浴びるが……。

引用元:ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた : 作品情報 - 映画.com

■Review

f:id:Ko-tachannel:20181008181953j:plain

ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』(原題:Stronger)は、
2013年のボストンマラソン爆破テロ事件で両足を失う被害を受けた実在の人物ジェフ・ボーマンの困難を乗り越え再生していく伝記ドラマ映画。

五月公開の映画だと一番期待していた作品のひとつでした。今回はデジタル配信で鑑賞をしました。





基本伝記映画って好きな作品もあれば微妙な作品もあって今まで傑作と言える伝記映画っていうものを見つけられませんでした。まだ全部を見た事ありませんがこの映画を見る前まではそういう気持ちでしたね。


ですがもし他人に「おススメの伝記映画を教えて」と言われたら真っ先にこの映画のタイトルを言うと思います。正直な感想を言うならこの映画は2018年一番心を動かされ共感した、誰にススメても恥ずかしくない大傑作でした。この映画の主人公のようにダブルグッジョブをあげられるほど素晴らしい作品でした。


大好きなシーンが沢山あったし、そのシーンを思い出すだけでまた感動できたり、見たあとも余韻が強い作品でした。本当に傑作と言っても恥ずかしくない作品です。


物語は少しダメな男ジェフ・ボーマンが元彼女を応援するためボストンマラソンのゴール付近にいたところ爆破の被害に合い両足を失います。その後犯人を見たという事で警察に証言をしたところ犯人が見つかり、一躍ヒーローとして世間にたたえられます。その姿を隠さずに光と闇を映した伝記映画です。


光と闇という表現の仕方をしていますが、まさにその通りな映画です。従来の伝記映画特にこうした障害者を映した作品は、結構良いものを映そうとしたり、美談にしたりする傾向がありますが、この映画はすべてが現実のある納得できるものになっています。


表面的には恋愛映画としても見れるし主人公の再生の物語を映していてストーリーも分かりやすいですが、中身はもっと深い部分をつついていたように感じました。なんか人間の複雑な感情とか、表裏ある心情を深く映していました。『スリー・ビルボード』もそういう感じでしたがこの映画はもっとそれを映していたように感じました。


主人公は自分はダメな普通の人間だと思っていて世間では英雄として称えられそのプレッシャーはあるし期待に応えないといけない生活を送ります。親にもそういう苦しみを言えないし、世間にがっかりさせないように感情を押し殺して笑顔を振るまったり、そして疲れ果てるというのは、見ている私たちに新しい気付きを与えてくれます。


そんな中三回も分かれた彼女は仕事を辞めてでも彼に付き添うようになります。正直最初はこの三回も分かれた彼女との関係をどう映すか心配でしたが、前半の主人公が包帯を取るシーンでノーカットで二人が向き合いながら励ましたり、痛がってるというシーンがあります。


このシーンが本当素晴らしくて、変に特別なセリフや音楽や演出を使用しないで、二人がどれだけ固い絆で結ばれ逆らえない運命で結ばれてるのかというのが映像と演技と雰囲気でしっかりと分かります。このシーンは本当大好きです。




f:id:Ko-tachannel:20181010012549j:plain




この映画のキャラはムカつくキャラが多いという意見を結構聞きます。確かにその意見も一理あると思いますが、よく見てみると何故ムカつくのか、どうしてそういうキャラに出来上がったのか理由が隠されてると思います。


さっきも言った通り映画だからと言って美談にしたり綺麗な人間だらけのヒューマンドラマにしないで、複雑な気持ちを持つリアルな人間像を撮しています。人間ってアニメみたいに怖そうな人がそのまま怖かったり、天使みたいな人が100%優しい人物なんていません。


この映画でもそんな人間はひとりとしていませんでした。主人公に関してはダメな人間ではあるけどそんなに周りの人と変わりない人間で、プレッシャーやストレスに落ち潰されそうになります。だけど自ら本音をしっかり言えないし、それが周りに迷惑をかけないようにしてるのは分かるけど逆にそれが周りを迷わせることになったり、終盤まではずっと成長してるようでしてない姿が映ります。


皆がムカつくというのは主人公の親や親戚でしょう。主人公のボストンストロングという名誉ある名で自分達が楽しんで暮らしたり好きな自分の芸能人に会えて喜んだりとそんな風に見えたり、あまり自分の子供に手を差しのべなかったり、保険金の話になったら手のひら返すように顔がにやついたり、手伝ってくれてる恋人に文句を言ったりして。


けどなんかその裏には障害者になってしまった子供にどう手を差し伸べればいいか分からない気持ちが表れてるような気がします。そういう分からないくて怖いからそれを忘れるために皆でお酒を飲んだり、笑いあったりしてるのかなと思ったりしています。


彼女に対して親は「私の息子とセックスしたの?」とストレートな質問を投げかけますが、あれもきっと今まで愛してきた子供が遠くに行ってしまうんじゃないかという親ならではの不安の表れなのかもしれません。


勿論彼女の方も介護してきて疲れてしまってイライラしてしまい、怒鳴ってしまうという部分も共感出来てしまう所もありますが、人によっては何か氏tらの理由でこの彼女にも苛立ちを覚えるかもしれません。


こうした人間の心のリアルな物語を映し出すことで、見ているこちらも不安になって共感して、最終的にすべてのキャラを愛おしくなってしまいます。障害者自身が苦しんでるのもあるけど、その裏では色んな気持ちで苦しんでいる人間もいるという事を教えてくれた映画でした。




f:id:Ko-tachannel:20181010012617j:plain




で、なんでこの映画を見て私が傑作と思いここまで共感することができたのかなと考えましたが、個人的な話になりますが結構主人公の心情や生き方が私自身の人生にリンクすることが多かったんですよね。


勿論私はボストンマラソンに出ていませんし、両足もちゃんとあります。だけど自分の性格やこれからの人生において期待されてきたり、逆にがっかりさせられて「もうほっといてくれ」と思う時が約20年の時の中で何度もありました。それこそ彼のように消えたいと思ったこともありましたし、そうしようとした時もあったり、最近でも昔の職場で人間関係などに苦しまれた時がありました。


けどそれでも支えて助けてくれたのが自分の彼女で、助けてくれるのはありがたいけどダメな自分を助けてもしょうがないから助けなくていいのにとこの映画の主人公のようにそう思ったことがありましたが、けど助けてくれる理由ってただ単純に「愛してるから」なんですよね。なんか恥ずかしいこと言ってごめんなさい。


それに私の母も自分を育てる時なんか悩んだりして、「最初どう育てればいいか分からなくて、そのストトレスで当たったりする時があった」と最近こういう話をして謝られることもありましたね。だからこの映画の母親は実はどう障害者に接すればいい分からないという考えが出来たんだと思います。


かなり個人的な話をしましたし、どう上手く話さばいいか分かりませんが要は助けてくれる人は必ずいるし、逆に自分も誰かの助けになってることがあり、そういう繋がりが人間を作っていってるのかなと見終わって纏めたらそう思いました。


そしてこの映画のラストも素晴らしいです。義足を使って歩くシーンは実はこのラストだけで、ある目的のために歩き始めます。その目的はぜひ映画を見てほしいですが、新たな人生を歩き始め前進するという絵にも見えました。あと始球式のシーンも感動しましたね。これも見てみてください。


本当に演技も素晴らしく、映像も良くって、脚本もシンプルではあるけど映画で隠していない人間の本来の心の姿をしっかり映しだし、どの人でも共感できるそんな奥深い作品になっていたんじゃないのかなと思いました。


■評価


f:id:Ko-tachannel:20181010012700j:plain


最終評価は・・・





☺☺☺☺☺|☺☺☺☺☺

10/10です。

( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆



何度も言いますが今年一番心動かされ共感できた作品でした。もしかすると今年のうちに時間あればまた見るかもしれません。

自分も新たな人生を歩んでる時ではありますが、この映画に応援されたようにも感じられただただ何故かは分かりませんが感謝しかない映画でした。皆がこの映画を見てどう思うかは分かりませんが、一度は見てみてください!





はい、そんな感じで!

それでは!