■予告
■あらすじ
アルコール依存症の母親と2人きりで暮らす9歳の少年ズッキーニ。ある日、ズッキーニの過失によって母親が死んでしまう。親切な警察官に保護されて孤児院で暮らすことになった彼は、新たな環境の中で自分の居場所を見つけるべく悪戦苦闘する。
■Review
『ぼくの名前はズッキーニ』(原題:Ma vie de Courgette)は、
第89回アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネートされたスイス製作のストップモーションアニメ映画です。
日本では東京アニメアワードフェスティバル2017の長編コンペティション部門に出品・上映され、優秀賞を受賞しています。その時のタイトルが『ズッキーニと呼ばれて』と少し違ったタイトルでした。
良い作品とは聞きましたが近くでやってる劇場がなかったのでデジタル配信で鑑賞。私くらいかなと思いましたが、結構他の人も見れてない感じだったらしいです。とりあえず今デジタル配信でレンタル開始されてますので、見てみてください。
去年から注目していた作品のひとつでしたが、期待どおり素晴らしかったです。孤児施設に預けられたズッキーニとその施設の仲間たちの姿を描いたストップモーションアニメで結構小難しい内容かなと構えてましたが、以外とナチュナルで入り込みやすい映画でした。
けどアニメと言ってもどちらかと言うと子供向けより大人向けの作品になると思います。一応キャラが10歳くらいだからそれくらいの歳の子でも見れるかも知れませんが、人によっては聞いてて恥ずかしい内容もあるかもしれないので人それぞれです。
キャラの作りからして人それぞれですよね。正直に言ってしまえばこの映画のキャラたちはそこまで可愛らしさは無いんですよね。けどこれって彼らの誰にも愛されない部分を目で見せているのかなと思います。
外見とかは少し不気味さはあるけど、しっかりと中身や彼らの個性を見極めれば彼らの素晴らしさや可愛らしさが見えてきます。現に見終わった時彼らのキャラクターには愛おしく思えましたから。
子育てがダメな親ってやはり自分の子供をしっかり見ていないことなんだと思います。しっかり彼らと向き合って彼らの尊重を聞いてあげれば、少しは良い子育てが出来るというメッセージが隠されているのかなと思いました。そういう意味では試されてる作品でもありますよね。
ストーリーの流れとしてはとても分かりやすい設定になっていたし、思っていたほどそこまで暗くはなく見ていてキツイものでもなかったから、何かしら特別な事情が無い限り誰でも見れる作品なのかなと思いました。
物語の中でいろんな問題が起きますが、ひとつひとつの問題に関しては暗いものではないものの考えさせられるものが多いです。基本は人の中身を見極めることの大切さを語っていますが、それ以上のメッセージもあると思います。例えば思春期ならではの性に関する知識とか。
ただこの問題が結構あっけなく解決されることが多かったですね。一時間というかなり短い作品だったから仕方ないのかもしれませんが、10歳ならではの悩みとか友達関係とか、彼らにとっては複雑な問題ってそんな簡単に解決するものではないはずなんですよね。
アニメにそれを求めるのは少し可笑しな話ではありますが、訴えてるものが社会的で人間的な部分なのでもっとそういうのを映しても良かったんじゃないのかなとは思いました。
あともうひとつ残念だったのはズッキーニ含める三人か四人くらいには魅力感じたんだけど、他のキャラは沢山出てるのにあまり掘り下げてないからそこまで魅力感じないし、「こいつ誰だっけ」ってなることも少ないけどありました。
けど、これを見て嫌いになる人はいないはずと思います。どこかで心に響くものがあるだろうし、そうでなくても見終わったとkには温かい気持ちになって「見てよかったな」と思えるそんな作品だったと思いました。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
今の時点では分からないけど、今年のベストランキングの上位には踏み込みそうな作品かなと思います。それくらいいい作品だったので是非一度見てみてはいかがでしょうか?
はい、そんな感じで!
それでは!