■予告
■あらすじ
とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。
■Review
『カメラを止めるな!』は、
映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品で、期間限定公開から話題を呼んだ低予算ゾンビ映画。
今ではメディアで取り上げられるほどの話題作。今原案問題が取り上げられてはいますが、私からそれについては語ることはないです。あくまでひとつの映画としてレビューをしていきます。
色々話したいですが、全てがネタバレになりそうなので先に注意をしておこうと思います。
ここから先はネタバレを含んだレビューになります。まだ見てない方は閲覧しないことをオススメします。
ここまで見てる人は映画を観た方達でよろしいですね?ではいきます。
物語はゾンビ映画を撮影していた撮影隊に突如本物のゾンビが現れて、リアリティーを求める監督や逃げ惑う俳優、そしてゾンビ化していったり可笑しくなっていくスタッフたちの姿を描いたパニックホラー映画。・・・を制作する人の話。
最初の約30分はワンカット長回しのゾンビ映画が繰り広げます。だけどその映画は実は新しく出来る番組局の記念すべき一作として作られていて、後半はそのゾンビ映画の作る過程やネタバラシが含まれるという何とも面白い構想と脚本の練りこみようでした。
前半で見ていた映画の様々な問題や観客が持ってる違和感が後半で裏で実はこういう事件があってそうなってしまったというネタバラシの構想。勿論私もそういう違和感は前半に感じていました。
斧が落ちていて拾った時の説明セリフ、誰かに知らせるように大きな声で二回も同じセリフを言ったり、監督はいないのに男優が「一旦カメラ止めて!」
と言ったり、途中からカメラの使い方が下手になったりと違和感もありましたが、それが全て後半で解決してくれるから何ともスッキリした映画になっています。
なんかそういうバカさ加減があって、しかも真面目な映画の裏で色々と面白くバカな事件を繰り広げるから、観客は納得するのは勿論そのバカさ加減に笑ってしまうんですよ。私も「こんなバカなことでこうなってたの?!」と笑ってましたからね。
特にこれの何が凄いって、そういう裏での事件があったのにも関わらず映画のゾンビ映画がちゃんと出来上がっていたし、ゾンビ映画単体として見ても納得のいくシナリオなんですよ。
例えばあるスタッフがお腹を下して勝手に外に出るという事件があってもゾンビ映画になると実はこのスタッフはもうゾンビに噛まれててゾンビになる前に外に行ったんじゃないかと思ったり
歯切れの悪い趣味の話も実際はつなぎでのアドリブではありましたが怖い話をしたから場の空気を変えようとしたけど失敗してるように見えたし、メイクさんの豹変もゾンビに襲われて精神的におかしくなったように見えて実は演じた人の役に入り込み過ぎるという悪い癖が出たり、序盤の監督の俳優に対する暴言もただの今までのうっ憤を発したアドリブだったりww
それ以外にもたくさんあるんですが、全体的に見ても脚本は良く練りこまれしっかり作りこまれた作品だったし、低予算映画だからこそできる作品だったのかなと思いました。同時になんか映画製作に携わる人の苦労も見れてそれもそれで面白かったです。
不満点を一点だけ上げるなら、少し序盤のゾンビ映画で観客に怪しさを与えすぎたなと思いました。勿論設定が事件だらけの生放送というのもあるから仕方ないけど、ちょっと途中から大体の人が勘付いてしまうから後半の衝撃にあまり驚けないというはありました。実際私も「生放送設定」まではいきませんが、なんとなく勘付いてしまいましたね。
けど色んな人が楽しめて、二回三回と繰り返しても楽しめるようにできてる作品なのかなと思います。久々に娯楽らしい娯楽映画を見れて満足でした!
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺☺⚫
9/10です。
もしかすると今年観たコメディ作品の中で一番面白かったかも。だからホラーが苦手な人でも絶対楽しめると思います。また見たいって気持ちになれたし、邦画がまだまだこれから十分に面白くなる可能性があるなと思えた作品でもありました。今度見る時ビール飲みながら見ようかな・・・。
はい、そんな感じで!
それでは!