■予告
■あらすじ
建設会社を経営し、豪華な邸宅に3世代で暮らすロラン一家。家長のジョルジュは高齢のためすでに引退し、娘のアンヌが家業を継いでいた。アンヌの弟で医者のトマには、別れた前妻との子で13歳になる娘エヴがおり、両親の離婚のために離れて暮らしていたエヴは、ある事件をきっかけにトマと一緒に暮らすためカレーの屋敷に呼び寄せられる。それぞれが秘密を抱え、互いに無関心な家族の中で、85歳のジョルジュは13歳のエヴにある秘密を打ち明けるが……。
■Review
『ハッピーエンド』(原題:Happy End)は、
『愛、アムール』のミヒャエル・ハネケによる、フランス北部カレーを舞台にそれぞれ秘密を抱えた3世代の家族の物語。
『愛、アムール』でおなじみのミヒャエル・ハネケによる、ある家族の物語を映した群青劇。ちなみにこの映画でお恥ずかしながらミヒャエル映画は初鑑賞になります。今後は『愛、アムール』『ファニーゲーム』を見てみたいです。
好き嫌いは分かれそうですが個人的には結構好きな作品でした。だから今後の監督の作品も見てみたいし、過去の作品も見てみたいと思いました。好き嫌い分かれるとは言いましたが、どちらかというと嫌いな人が多そうかも。ちょっと私の解釈とかが可笑しいかもなので気にしないでください。
なんといっても映画は独特のテンポだし、ストーリーはシンプルそうに見えてオリジナリティがあって複雑ではあるし、基本すべてが長回しと会話劇になっているから、この変辺りが好きと嫌いで分かれそうなのかなとは思います。
それが私個人的にあっていたのか1時間40分の短い作品ですがもっと短く感じたし、映像美や長回しで映画に引き込まれた感覚にはなりました。映画全体が映像だったり、キャラの会話で全体を解釈しないといけないからしっかり見ないと分からなくなるというのもありますね。
結構セリフがあるであろうシーンも車の音や、遠くにいるから全然聞こえないことがあります。けど私はこれを悪いとは思わないです。普通の日常ならやっぱりその五月蠅い場所とかだと人の話越えなんて聞き取りずらいだろうから、そこら辺のリアリティがあって私は大好きです。
この聞こえない聞き取りずらいシーンはフランスの人はなんて話してるか分かるんでしょうね。けど日本だとそれが分からないです。なぜなら喋ってるであろうシーンは聞こえない聞き取れない場合字幕が出ませんから。だからその時も、彼らは何をしてるか、何を話してるかと自分たちで解釈しないといけなくなります。
映画全体が一回で何を伝え、何をテーマにしてるかというのも簡単には解き明かせない複雑な映画なのに、さらにそこでも解釈しないといけない映画だから・・・先に言うと自分に創造力があって、集中力がある人じゃないとこの映画向いてないのかもしれません。勿論それ以外の人にもこの映画は見てもらいたいですが・・・。けど難しいよな・・・。
けどそれが苦手と言う人にでも分かりやすく好きになれるポイントはありますよ。先言った映画のリアリティと俳優の演技です。とにかくこの映画の家族が本物の家族に見えたし、俳優人の演技も本当ナチュラルです。
子役のエヴァ役ファンティーヌ・アルドゥアンは素晴らしい演技をしていましたね。10代であの貫禄とカリスマ性を出せて、それを見せられるというのは素晴らしいですね。将来が楽しみな女優です。
けど本当に人によってはストーリーの捉え方でこの映画の評価が分かれそうですよね。ストーリーも盛り上がりがあるかと言われたらそうではないけど、見入ってしまいますし、全体的に淡々としているけど映像は素晴らしいし色んな映像の撮り方も面白かったし。長回しも素晴らしいし・・・
私もこの映画を100%理解したわけではないのでアレですし、少しオススメしづらいですが映画好きの方たちにはぜひ見てほしいなあ。もう一回見れる作品なので時間あるときに二回三回見てしっかり理解しようと思います。
けど複雑でも伝えたいことはなんとなく分かりますが。
■評価
最終評価は・・・
☺☺☺☺☺|☺☺☺⚫⚫
8/10です。
ちょっと変なレビューになってしまってスイマセン。簡単に概要部分だけを伝えた感じになりましたが、映画好きや少し難解な映画が好きな作品が好きな人は見たほうがいいかもです。
はい、そんな感じで!
それでは!