■予告
■あらすじ
牧場で働く青年の葛藤をEXILE TAKAHIRO主演、塚本晋也、夏帆共演で描く松永監督作「カナリア」、亡き母との再会を願うリーダーのために仲間たちが起こす奇跡を岩田剛典主演、麻生久美子、池松壮亮共演で描いた石井監督作「ファンキー」など6編で構成。
■Review
『ウタモノガタリ CINEMA FIGHTERS project』は、
EXILE HIRO率いるLDH JAPANと、俳優の別所哲也が代表を務める「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」(SSFF&ASIA)、EXILEらに楽曲提供してきた作詞家の小竹正人がコラボレーションしたオムニバス映画「CINEMA FIGHTERS project」の第2弾。第1弾は知りませんでしたし、見たことありません。
要はEXILE系達のグループの新曲を元に色んな監督達がそれでオムニバスの短編映画を作ったという映画。『舟を編む』の石井裕也や『トイレのピエタ』の松永大司など有名監督やあまり名の知られてない監督など様々です。
別に私はEXILEが絡んでる作品はあまり好きじゃないし、演技もうまいと思ったことは一度もないです。ただEXILEなのに然程盛り上がりもしない映画でなんでここまで落ち着いてるのか、そして逆になんか可哀想になってきてたので、レビューしてる人もいないから折角なので見ていこうかなと思いました。
「優しい人ほど世の中痛い目に会う事が多い」という言葉が観賞後よぎりましたね。バカみたいに優しくしてた私は本当映画の見分け方がまだまだだなと思いました。リョーマ君に「まだまだだね」と言われますよ。けど個人的には「You still have lots more to work on.」と英語で言われた方が個人的に精神的に来るものはあります。どうでもいいか
雑談は置いといてそんな優しさのせいで私はこの映画で痛い目に会いました。はい、クソ映画でした!やったね☆
6つのオムニバスの話がありますが正直6つ共どれも共感できなかったし、何伝えたかったのかも微妙だし、演技も下手で、映画全体の統一感も全くないんですよね。『ラプラスの魔女』はオムニバスにした方が良いと言いましたが、この映画に関してはひとつひとつ短編にしたのは間違いだったでしょう。
6つの物語を約90分で伝えるのも困難な業です。その予想が当たったのかほとんどのストーリーがキャラの掘り下げもされてないし、話の一貫性が感じられない部分もあったし、大雑把にカットして良い部分だけ観客に見せてるような作りに感じました。
正直6つのストーリーを別々に話していこうかなと思ったんですが…正直話すのも誰も特はしないし、なにより不満点が大体一緒なんですよね。監督が別々で不満点な部分がほとんど同じってなんなんだよ。
ただまぁ流石に紹介しないのもアレだからちょっとだけ話していきます。
『ファンキー』と『幻光の果て』は正直演出とかが『シェイプ・オブ・ウォーター』のパクリでした。パクリと言うと可哀そうですが、水の中で男女が抱き合うシーンとかまさしくそれに便上してんだなと思いました。最近岩ちゃんは演技良いなと思ってきたのにこの映画は演技下手でしたね。
『アエイオウ』は長編にしたら考察しがいのある作品になりそうだったから勿体ないです。短編にすると情報量を多くしないといけないような作品にとりあえずまとめた感が半端なくって理解に苦しむし、つまらなくなっています。
『Kuu』は一番理解に苦しみました。解説のチラシをもらって見終わった時にやっと理解できた感じでしたが、それでもあの世界のキャラクターの関係性や何者かは分からないから、物語を理解しても共感は難しい気がします。
『Kuu』も『アエイオウ』も『ファンキー』もそうですが短編なのに無駄に世界観の規模がでかいです。冒頭10分でアバターを理解しろと言ってるようなもんでした。『Kuu』は言葉を発さずわけわからん民族がらしくない今どきのダンスをしたり、『アエイオウ』は世界大戦の話、『ファンキー』は設定が
2041年の日本でしかも服装も街並みも全然未来らしさはないです。
普通に今どきの世界にはできなかったんでしょうか?『Kuu』は「言葉を発さなくても人々は繋がれる」メッセージがあるらしく、それならダンサーを目指す女性がアメリカに行ってダンスで現地の人と繋がるような話の方が面白いです。異世界風や未来の話とかキャラクターの共感に時間がかかりそうな世界を短編で作るのは中々難しいし、それも全然できてませんでした。
そんな現代の世界で一番共感しやすかった話があります。それが『Our Birthday』です。一応恋愛話ですがこれが一番分かりやすいでしょう。だから分かりやすいからどこかで見た事あるような話なので特に驚きはしません。俳優人も演技は微妙でした。
結構大切な人を死なせてる話が多しですが、どれだけ大切だったのか、なぜ死んだのかとそういう大切な説明もされてなく、ただただ意味の分からない演出や演技が下手な俳優人の演技に時間を使ってます。すぐ出てすぐ退散するキャラも「お前誰だよ」ってツッコミたくなる時もあります。
『カナリア』は・・・。特になし。ほかの作品がひどいからこの作品も同じくらいひどくって正直あまり記憶にないです。
そもそもオムニバスとしての統一感が無いんですよね。訴えるもの、世界観とかもすべてバラバラでショートストーリーの集まりではありますが最終的にひとつのまとまった作品にしないといけないのでそうして見ると映画としてはバラバラです。
『人生スイッチ』というオムニバス映画は怒りや復讐をテーマに一人の監督が5つの物語を描きます。しかしこの映画は「EXILEの曲から作品を使った」と言う以外のしっかりとした形となるテーマもなく、監督もバラバラなので個性が出がちになり全体として一つの映画にはなりません。そもそも曲のテーマもひとつひとつ違うから最初からバラバラになるのは目に見えてるのに、なぜそれに気づかなかったのか。バカなの?
曲をベースにしてる割にその曲と映画に食い違いがあります。勿論歌詞と物語で共通する部分はありますが、それは歌詞の一部分くらいで全体的にはあまりハマってません。『ファンキー』は三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEの新曲「東京」を使ってますがそもそもなぜ舞台を東京にしないのか?東日本大震災だから東北ですが、歌詞も映画の物語的にも絶対東北を舞台にしないといけない理由はありません。普通に東京が舞台でも良かったです。桜坂を舞台にした恋愛映画なのにエンディングが「勝手にシンドバッド」流すくらい合いません。
あと短編の映画が終わるたびそのテーマにした曲がエンディングで流れますが何故劇中歌にしなかったのか。いちいちエンディングにされると映画のテンポはズレるし、気持ちが離れます。6曲すべての曲も大していい曲でもなくすぐに忘れてしまう印象に残らない音楽ばかりでした。
一応映画事態は平和をテーマにしてるのかな?けど平和をテーマにしてる割に無駄に難解にして、しかも上手くいってないし。テーマは平和でも誰をターゲットにしているのかも微妙です。難解だからチケット見せる時にある紙をもらってそれが6つの映画の解説の紙なんですよ。
そこまでするってことは公式が教えないといけないくらい分からないってことだし、鑑賞後の考察する考察しあうっていう楽しみもなくなるし、「これを見ないとどうせお前ら結局わからないんだろ?」とバカにされてる感じです。まあ考察する意味がないくらい意味の分からない作品ではありますが。
全体的にいうと演技もダメ、脚本もまとめすぎ、キャラクターも掘り下げてない、曲も印象に残らない、テーマも伝えきれてない、曲と映画があってない、ミスチルに憧れて難解な歌詞を書いてズッコケたバンドの如く映画を難解にし過ぎて逆に意味が分からなくなるなど本当良い部分が見当たりません。あとキャラの服装も変わらないのも可笑しいし、さっき海とかに飛び込んだ割には服や髪が濡れてないなど可笑しな点もありまくりです。
本当ダメダメなクソな作品でした。クソっていう事が開始5分で分かるくらいの作品でした。
■評価
最終評価は・・・
⚫⚫⚫⚫⚫|⚫⚫⚫⚫⚫
0/10です。
現段階では今年見た『ラプラスの魔女』よりも下です。本当退屈でつまらない作品でした。これを見るならもっとこれから良い作品が公開されますのでそれを観てください。全部みた訳ではありませんが、今まで見たオムニバス作品の中では一番クソでした。
結構今回長々と喋りましたがお付き合いありがとうございました。
はい、そんな感じで!
それでは!